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掲載している試験問題は、国土地理院「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」(gsi.go.jp)を出典とし、政府標準利用規約(第2.0版)に基づき加工のうえ掲載しています。問題の著作権は国土地理院に帰属します。

解説の作成方針

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最終更新:2026年5月 / サイト運営:個人

📐 測量士過去問解説

午前(択一式)令和4〜7年度 全112問・解答+詳細解説

📚 112問 詳細解説 📅 4年分 R4〜R7 🆓 完全無料 で使える

測量士試験(午前・択一式)の過去問を、全問くわしく解説しています

このサイトは、測量士試験の午前試験(択一式・28問)について、令和4年度から令和7年度までの全112問の解答と解説をまとめた無料の学習サイトです。会員登録もログインも必要ありません。

測量士試験は受験者数がそれほど多くない国家試験のため、市販の教材が限られています。公式に配布されるのは問題と正解番号だけで、「なぜその答えになるのか」までは示されません。とくに計算問題は、正解の数字を見ただけでは自分の解き方のどこが間違っていたのか分かりません。当サイトは、その途中の考え方を一問ずつ書き残すことを目的に作っています。

解説の書き方について

  • 正解以外の選択肢も説明します。「どこが、なぜ誤りなのか」を選択肢ごとに書いています。誤りの選択肢を切れるようになることが、択一式では得点に直結します。
  • 根拠の条文を示します。法規の問題では、測量法や作業規程の準則の該当条文を明記しています。
  • 計算過程を省略しません。公式の適用、数値の代入、単位の換算まで手順を分けて書いています。
  • 原理から説明します。暗記ではなく、なぜそうなるのかが分かるように書いています。たとえばGNSS水準測量なら「標高=楕円体高−ジオイド高」という関係から、各規定の理由をたどれるようにしています。

4年分112問の出題分野

掲載している令和4〜7年度の全112問を、当サイトの分類で集計したものです。分野の偏りをつかむ目安にしてください。

分野問題数割合
🗾 地図編集・GIS17問15.2%
📍 基準点測量16問14.3%
📷 写真測量16問14.3%
📐 応用測量16問14.3%
🌐 測量の基準11問9.8%
📏 水準測量11問9.8%
🗺️ 地形測量11問9.8%
🔢 誤差・統計8問7.1%
⚖️ 法規6問5.4%

地図編集・GIS、基準点測量、写真測量、応用測量の 4 分野が毎年ほぼ 4 問ずつ出ており、この 4 つだけで全体の約 6 割(112問中 65問)を占めます。まずここを固めるのが近道です。

分野によって問われ方も違います。基準点測量・水準測量・写真測量・応用測量は計算問題の比重が高く、解き方の型が決まっているため演習量がそのまま得点になります。これに対して法規・測量の基準は条文の言い回しを覚えているかどうかで決まるので、短時間で仕上げやすい分野です。出題数の少ない法規を後回しにせず先に片づけておくと、全体の負担が軽くなります。

このサイトの使い方

年度のタブで年度を切り替え、問題をクリックすると解説が開きます。正解番号を選ぶと正誤が記録され、間違えた問題だけをあとから絞り込めます。記録はお使いの端末の中だけに保存され、外部には送信されません。

各問題にはその問題だけの専用ページがあります。「🔗 この問題だけのページを開く」から移動でき、リンクの共有やブックマークに使えます。専用ページにも解答ボタンがあり、記録はこのページと共有されます。

掲載している試験問題は国土地理院が公表しているものです。問題文と正解の原典は必ず公式PDFで確認してください。各年度の見出しから公式の問題PDF・解答PDFへリンクしています。解説の誤りにお気づきの場合は、お問い合わせからお知らせいただければ確認して修正します。

令和7年度(R7)測量士試験 午前 全28問解説

第1問 ⚖️ 法規
📋 問題文

次のa ~ e の文は,測量法 (昭和 24 年法律第 188 号)に規定された事項について述べたもの である。 明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 「基本測量」とは,全ての測量の基礎となる測量で, 国が計画する全ての測量が含まれる。
b. 「測量成果」とは,当該測量において最終の目的として得た結果をいい,「測量記録」とは, 測量成果を得る過程において得た作業記録をいう。
c. 公共測量を実施する者は,関係市町村長に対して当該測量を実施するために必要な情報の提供 を求めることができる。
d. 測量計画機関は,自ら測量作業機関となることはできない。
e. 「測量業」とは,基本測量,公共測量又は基本測量及び公共測量以外の測量を請け負う営業を いう。
1. a, c2. a, d3. b, d4. b, e5. c, e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量法に基づく用語定義と機関の権限を判定する問題。各記述を条文と照合する。

a. 誤り。

「基本測量」は国土地理院が実施するものに限定される(第4条)。国家機関が計画する測量であっても、国土地理院以外が実施する場合は公共測量等に区分される。「国が計画する全ての測量」を含む、という記述は範囲を広げすぎている。

b. 正しい。「測量成果」は当該測量で最終的に得られた結果、「測量記録」はその結果に至るまでの作業過程で生じる手簿・観測簿などを指す(第9条)。
c. 正しい。公共測量を行う者には、円滑な実施に必要な情報の提供を関係市町村長に求める権限が認められている(第37条第2項)。
d. 誤り。

計画機関は、必要な技術者(測量士・測量士補)を擁していれば、自ら測量作業機関として測量を実施できる(第8条)。両者の役割を兼ねることが法律上禁止されているわけではない。

e. 正しい。基本測量・公共測量・それ以外の測量を業として請け負うことを「測量業」と定義している(第10条の2)。
誤りはaとdの2つ。組合せは 選択肢 2(a, d)。
💡 基本測量=国土地理院だけ。計画機関は自ら実施もできる(測量士が在籍していれば)。
第2問 🌐 測量の基準
📋 問題文

次の a ~ e の文は,国際地球基準座標系 (以下「ITRF」という。)について述べたもので ある。 明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. ITRF における地球上の位置は,地球の重心を原点とした三次元直交座標で表される。
b. ITRF のX軸は,回転楕円体の中心から経度 0°の子午線と赤道との交点に向かう方向を正と し,Y軸は,回転楕円体の中心から西経 90°の子午線と赤道との交点に向かう方向を正とす る。
c. 日本国内の座標を ITRF で表すと,X座標の符号は常に負である。
d. 日本では,地球上での位置を表すための基準となる回転楕円体として GRS80 を採用しており, その短軸は,ITRF のZ軸と一致している。
e. 日本の測地成果は,ITRF が更新されると連動して更新される。
1. a, c2. a, d3. b, c4. b, e5. d, e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

ITRF(国際地球基準座標系)の構造と日本の測地系運用に関する正誤判定問題。ITRFは地球重心を原点に置く右手系の三次元直交座標である。

a. 正しい。ITRF では地球上の位置を、地球重心を原点とする (X, Y, Z) 三次元直交座標で表現する。
b. 誤り。

Y軸の取り方が逆になっている。ITRF は右手系で構成され、X軸(経度0°方向)と Z軸(北極方向)を決めると、Y軸は 東経90°方向に向くことが自動的に決まる。「西経90°」とする記述は誤り。

c. 正しい。日本国内(東経135°付近)の地点を ITRF で表現すると、X軸の正方向(本初子午線方向)から見て真裏に近いため、X 座標は負になる。
d. 正しい。日本は GRS80 楕円体を採用し、その短軸(自転軸方向)は ITRF の Z軸と一致するよう定義されている。
e. 誤り。

日本の測地成果は ITRF の改定と自動連動するわけではない。ITRF 更新時には別途法令上の手続きを経て改定される(例:JGD2011 は ITRF2008 を基準として法令で固定)。

誤りはbとe。組合せは 選択肢 4(b, e)。
💡 X=グリニッジ(0度), Y=東経90度, Z=北極。日本の測地成果はITRFと独立して改訂される。
第3問 ⚖️ 法規
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における測量計画機関又は測量作業機関の対応について述べたも のである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 測量計画機関Aが,公共測量を実施するに当たり,その内容について技術的に十分な実績があ ることから, 目的,精度,方法などを記載した計画書について国土地理院の長への提出を省 略した。
2. 測量作業機関Bが,財産権,労働,安全,交通,土地利用規制,環境保全,個人情報の保護な どに関する法令を遵守し,かつこれらに関する社会的慣行を尊重して作業を行った。
3. 測量計画機関Cが,公共測量を実施するに当たり,得ようとする測量成果の種類,內容,構造, 品質などを示す製品仕様書を定めた。
4. 測量計画機関Dが,「地理情報標準プロファイル Japan Profile for Geographic Information Standards (JPGIS)」に準拠して製品仕様書を定めた。
5. 測量作業機関Eが,測量作業着手前に,測量作業の方法,使用する主要な機器,要員,日程な どについて適切な作業計画を立案し,これを測量計画機関Fに提出して,その承認を得た。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における計画機関・作業機関の対応について、関係法令・準則に基づく正誤判定問題。

1. 誤り。

公共測量を実施する計画機関は、技術的実績の有無にかかわらず、目的・精度・方法等を記した計画書を国土地理院長へ事前提出し技術的助言を求めなければならない(測量法 第36条第1項)。実績豊富であれば省略可、という運用は認められていない。

2. 正しい。作業機関には、関係する各種法令の遵守・社会的慣行の尊重・環境配慮・個人情報保護等が義務付けられている(作業規程の準則 総則)。
3. 正しい。製品仕様書には、成果の種類・内容・構造・品質などを示さなければならない。
4. 正しい。製品仕様書は地理情報標準プロファイル(JPGIS)に準拠して策定するのが基本ルール。
5. 正しい。作業機関は、着手前に作業方法・使用機器・要員配置・日程などを記した作業計画を立て、計画機関の承認を得る。
誤りは1のみ。よって 選択肢 1
💡 公共測量の計画書提出は例外なし。どんな実績があっても省略できない。
第4問 ⚖️ 法規
📋 問題文

次の a ~ e の文は,公共測量における測量作業機関の対応について述べたものである。 そ の 対応として明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 測量計画機関から貸与された個人情報を含むデータを保存した USB メモリを紛失したが, 会社にバックアップがあり作業に何ら影響がなかった。 そのため,測量計画機関へは作業終 了時に紛失した話も含めてまとめて報告した。
b. 現地作業の前に,その作業に伴う危険に関する情報を担当者で話し合って共有する危険の予 知活動(KY 活動)を行い,安全に対する意識を高めた。
c. 作業計画に記載している技術者が病気により対応できなくなったため,別の技術者との交代 について調整するとともに,作業計画の変更について測量計画機関の承認を得た。
d. 現地作業で伐採した枝葉と使用しなかった資材を作業地付近の草地で焼却し,灰などのゴミ を残さないように清掃した。
e. 水準測量の準備作業中,駐車場にて標尺を接触させ,第三者の自動車を損傷させてしまっ た。そのため,警察に連絡するとともに,直ちに測量計画機関へも事故について報告した。
1. a, b2. a, d3. b, e4. c, d5. c, e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量作業機関が現場でとった対応の妥当性を判定する問題。条文の細かい数値を問うタイプではなく、「事故や違反が起きたとき、その場でどう動くのが正しいか」という実務判断が問われている。
判断の軸は 2 つある。ひとつは報告のタイミングで、影響の有無を自分で判断して後回しにしてよいか。もうひとつは他の法令に触れていないかで、測量の作業規程だけを見ていると見落とす。

a. 誤り。 ← これが1つ目

個人情報を含むデータを保存した USB メモリの紛失は、それ自体が個人情報の漏えい事故である。バックアップがあって作業が滞らなかったかどうかは、報告の要否とは関係がない。紛失した媒体が第三者の手に渡れば、そこから情報が流出する危険は残り続けるからである。
測量計画機関から貸与されたデータであれば、二次被害を防ぐ手立て(関係者への周知、必要に応じた本人への連絡など)を打てるのは貸与元である計画機関の側になる。したがって判明した時点で直ちに報告しなければならない。「作業終了時にまとめて報告した」という対応は、対処が遅れるという一点で誤り。

b. 正しい。

KY 活動(危険予知活動)は、その日の作業に潜む危険を担当者どうしで出し合って共有し、安全意識を高める取り組み。現地作業では交通事故、斜面からの転落、蜂や熊などの生物、熱中症といった危険が伴うため、作業前に実施することは適切である。

c. 正しい。

作業計画に記載した技術者が対応できなくなった場合、勝手に別の者を充てるのではなく、交代について調整したうえで作業計画の変更を測量計画機関の承認を得るのが正しい手順。作業計画は計画機関の承認を受けて成立しているものなので、記載内容を変えるには承認が要る。記述のとおり。

d. 誤り。 ← これが2つ目

伐採した枝葉や使用しなかった資材を作業地付近で燃やす行為は、いわゆる野焼きにあたる。廃棄物の処理及び清掃に関する法律により、廃棄物の焼却は原則として禁止されており、基準を満たす焼却設備以外での焼却は認められていない。
「灰などのゴミを残さないように清掃した」と後始末を丁寧にしても、焼却したこと自体が違反なので正当化されない。伐採物や資材は廃棄物として適正に処理する必要がある。測量の作業規程だけを見ていると見落としやすいが、作業機関には関係法令全般の遵守義務がある。

e. 正しい。

第三者の財物を損傷させた事故なので、警察への連絡は当然として、直ちに測量計画機関へも報告する必要がある。公共測量の実施主体は計画機関であり、第三者への賠償や説明の場面で計画機関が対応を求められるためである。a と正反対に、こちらは「直ちに」報告しており適切。

誤りは ad。その組合せは 選択肢 2(a, d)。
💡 事故や紛失は影響の有無を自分で判断せず「直ちに」報告する。もうひとつの狙いは測量以外の法令で、本問は廃棄物処理法(野焼き禁止)。「きちんと後始末した」という記述に引きずられないこと。
第5問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

次の a ~ c の文は,正規分布について述べたものである。 ア ~ エ に入る数値の組 合せとして最も適当なものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 正規分布において,μは分布の中心を,σは分布の広がりを表している。特にμが ア , σ2が 1 のとき,標準正規分布と呼ばれる。
b. 正規分布では,μ±σ の範囲に入る割合が約 68.3 %,μ±2σ の範囲に入る割合が約 イ % ,μ ± 3σ の範囲に入る割合が約 ウ %である。
c. 受験者 1,000 人の試験において,受験者の点数の平均 μ は 60 点,標準偏差 σ は 10 点であ った。受験者の点数の分布が,近似的に正規分布に従うと仮定した場合,80 点から 90 点の間 に入る受験者数は,約 エ 人と見込まれる。 ア イ 1. 0 95.5 2. 0 95.5 3. 1 93.5 4. 1 95.5 5. 1 97.5 ウ エ 97.7 10 99.7 21 97.7 42 99.7 42 99.7 21
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

正規分布の基本性質(68-95-99.7 ルール)と標準化(z値)を組み合わせた人数算出問題。

ア = 0 (標準正規分布の定義)

標準正規分布は 平均 μ = 0、分散 σ² = 1(標準偏差 σ = 1)の正規分布のこと。

イ = 95.5、ウ = 99.7 (± n σ の包含率)

正規分布では平均から ±σ の範囲に約 68.3%、±2σ の範囲に約 95.5%、±3σ の範囲に約 99.7% のデータが含まれる。

エ = 21 人 (計算)

z値(標準化値)= (測定値 − 平均) / 標準偏差 で計算する。

μ = 60、σ = 10 として:

・z₁ = (80 − 60) / 10 = 2 ・z₂ = (90 − 60) / 10 = 3

つまり 80 〜 90 点の範囲は μ + 2σ から μ + 3σ までの区間

左右対称な分布なので、μ + 2σ ~ μ + 3σ の片側区間に含まれる割合は:

(99.7% − 95.5%) ÷ 2 = 4.2% ÷ 2 = 2.1%

1,000 人 × 2.1% = 21 人

よって、ア=0、イ=95.5、ウ=99.7、エ=21 の組合せ = 選択肢 2
💡 「68-95.5-99.7%ルール」を暗記。zスコア=(測定値-平均)/標準偏差。
第6問 🌐 測量の基準
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,測量法 (昭和 24 年 法律第 188 号) における測量の基準について述べた ものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 位置は,地理学的経緯度及び平均海面からの高さで表示する。ただし,場合により,直角座 標及び平均海面からの高さ,極座標及び平均海面からの高さ又は地心直交座標で表示するこ とができる。
2. 面積は,ジオイド上の値で表示する。
3. 回転楕円体は,その中心が地球の重心と一致し,その短軸が地球の自転軸と一致するもので ある。
4. 地理学的経緯度は,世界測地系に従って測定しなければならない。
5. 測量の原点は,日本経緯度原点及び日本水準原点とする。ただし,離島の測量その他特別の 事情がある場合において,国土地理院の長の承認を得たときは,この限りではない。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量法第11条が定める「測量の基準」に関する正誤判定。位置・面積・原点の表現方法を区別する。

1. 正しい。位置は原則として地理学的経緯度+平均海面からの高さで表し、用途に応じて直角座標・極座標・地心直交座標も使用可能(第11条1項)。
2. 誤り。

面積は回転楕円体表面上の値で表す(第11条2項)。ジオイドは「高さ(標高)」の基準面であり、面積基準にはならない。ジオイド=高さ/楕円体=距離・面積、と棲み分けて記憶する。

3. 正しい。世界測地系で採用する回転楕円体は、地球重心と中心が一致し、短軸が自転軸と一致する条件を満たす(第11条3項)。
4. 正しい。日本では平成14年の改正以降、地理学的経緯度は世界測地系に基づき決定される(第11条2項)。
5. 正しい。原点は日本経緯度原点・日本水準原点が基本だが、離島など特殊事情がある場合は国土地理院長承認のもと別途設定可能(第11条1項ただし書)。
誤りは2のみ。選択肢 2。「面積=楕円体面上」「高さ=ジオイド」が判定の鍵。
💡 高さ(標高)の基準=ジオイド(平均海面)。面積の基準=楕円体面。この違いを覚える!
第7問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の a ~ c の文は,公共測量において実施するトータルステーションを用いた基準点測量に ついて述べたものである。 ア ~ ウ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれ か。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 観測した距離は, 気温が上がり大気の密度が小さくなった場合, 屈折率が小さくなるの で,見かけ上 ア なる。このように気象条件の影響を受けるため,気象補正計算を行 う。
b. 偏心点を設ける場合,偏心距離は イ の 6 分の 1 以下を標準とする。
c. 観測点における角観測の良否を判定するため、水平角観測では倍角差及び観測差、鉛直角観測では高度定数の [ウ] を点検する。
1. ア=長く/イ=既知点間距離/ウ=較差
2. ア=長く/イ=測点間距離/ウ=標準偏差
3. ア=短く/イ=測点間距離/ウ=較差
4. ア=短く/イ=既知点間距離/ウ=標準偏差
5. ア=短く/イ=測点間距離/ウ=標準偏差
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

トータルステーション(TS)を用いた基準点測量の距離測定・偏心観測・観測値の点検に関する穴埋め問題。

ア = 短く

気温が上昇すると大気密度が下がり、光波の屈折率も小さくなる。屈折率が小さい=光波速度が速くなるため、同じ往復時間でも実距離は見かけ上短く計測される。これを補正するために気象補正計算を行う。

イ = 測点間距離

偏心点を設けて観測する場合、偏心距離は e ≤ S / 6(S:測点間距離)に制限される(1〜4級基準点測量、作業規程の準則)。観測点を見通せない場合に偏心点で代行するが、偏心距離が大きすぎると角度測定誤差が拡大するため。

ウ = 較差

水平角観測では倍角差・観測差で点検し、鉛直角観測では同じ点を望遠鏡正・反で観測した時の高度定数の較差で点検する(複数測回した時の値のばらつき)。標準偏差ではなく較差で評価するのがポイント。

ア=短く、イ=測点間距離、ウ=較差 の組合せ = 選択肢 3
💡 気温上昇→光速アップ→距離「短く」表示。偏心距離の基準は「測点間距離」の1/6。
第8問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

の観測を行ったところ,表 8 の結果を得た。方向角 T を 290°00′00" としたとき,平面直角座標 系 (平成 14 年国土交通省告示第 9 号) における新点 C の Y 座標の標準偏差は幾らか。最も近いも のを次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 10mm
2. 12mm
3. 14mm
4. 16mm
5. 18mm α B A T C S Y 図8 表8 観測値 標準偏差 水平角 α 130°00′00″ 2″ 距離 S 1,000.00 m 10mm
📐 問題の図表元問題
💡 解説

既知点 A から新点 C を放射法で観測したときの、新点 C の Y 座標標準偏差 σ_Y を誤差伝播の法則で求める計算問題。

① まず A→C 方向の方向角 T_AC を求める

A から B 方向の方向角 T = 290°00'00"、A 点で測った水平角 α = 130°00'00" なので、A→C 方向の方向角は:

T_AC = T + α − 360° = 290° + 130° − 360° = 60°

※ 360°を超えるため引き算で正規化。

② Y 座標の式を立てる

平面直角座標では X=北、Y=東。A 点を基準に距離 S・方向角 T_AC で C 点座標を表すと:

Y_C = Y_A + S · sin(T_AC)
③ 誤差伝播の法則を適用

独立な誤差源(距離 σ_S、角度 σ_α)の合成:

σ_Y² = (∂Y/∂S)² · σ_S² + (∂Y/∂α)² · σ_α²

偏微分:

・∂Y/∂S = sin(T_AC) = sin 60° = √3/2 ≒ 0.866

・∂Y/∂α = S · cos(T_AC) = 1000 m × cos 60° = 1000 × 0.5 = 500 m = 500,000 mm/rad

④ 角度誤差をラジアンに換算

問題指定:1 ラジアン = 2×10⁵ 秒、σ_α = 2"

σ_α = 2 / (2×10⁵) = 1.0 × 10⁻⁵ rad
⑤ 値を代入

σ_S = 10 mm、σ_α = 10⁻⁵ rad、距離成分を mm で揃える:

・距離項:(0.866 × 10 mm)² = 75 mm²

・角度項:(500,000 mm × 10⁻⁵ rad)² = (5 mm)² = 25 mm²

σ_Y² = 75 + 25 = 100 mm² → σ_Y = √100 = 10 mm
よって、最も近いのは 選択肢 1(10 mm)。

※ 暗記ポイント:「方向角の和 − 360°(360°超過時)」「距離項²+角度項² を平方根」。角度は必ず rad 換算。

X(北)Y(東)A点C点60°S=1000mΔYΔXσY² = (sin60° · σS)² + (S · cos60° · σα)²⇒ σY = 10 mm
💡 角度の単位変換: 1ラジアン=2×10の5乗秒(問題文の指定)。誤差伝播: σZ二乗=Σ(偏微分×σ各)の2乗。
第9問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,準天頂衛星などについて述べたものである。 明らかに間違っているもの はどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 準天頂衛星は,日本において高仰角に位置する時間が長い。このため,準天頂衛星は,衛星 測位の利用可能なエリアや時間帯を広げる効果がある。
2. 準天頂衛星は,約 24 時間ごとにほぼ同じ配置を取る。
3. 準天頂衛星は,少なくとも 1 機の衛星が天頂方向に見えるため,他の衛星と組み合わせて良 好な衛星配置を維持しやすくなり,測量精度の向上が期待できる。
4. 準天頂衛星には,地表に投影すると数字の 8 の字のような軌跡を描く衛星と,ほぼ同じ位置 に留まって見える衛星がある。
5. 公共測量において,スタティック法による 10km 以上の観測を行う場合,観測に必要な衛星 数は GPS 衛星と準天頂衛星を合わせて最小で 4 衛星である。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

準天頂衛星システム(QZSS、愛称「みちびき」)に関する正誤判定。日本の上空を長時間カバーする補完衛星システムである。

1. 正しい。日本上空で高仰角に長時間滞在する軌道設計のため、都市部・山間部の遮蔽影響を受けにくく、測位可能エリア・時間帯が拡大される。
2. 正しい。準天頂衛星の軌道周期は地球自転とほぼ同期(約 24 時間)しており、毎日ほぼ同じ時刻に同じ位置関係になる。
3. 正しい。常時 1 機以上が天頂方向に位置するため、他衛星と組み合わせることで衛星配置(DOP)が安定し、測位精度が向上する。
4. 正しい。準天頂衛星には地上から見て8 の字軌跡を描く準天頂軌道機と、赤道上空に固定された静止軌道機がある。
5. 誤り。

スタティック法で基線長 10 km 以上を観測する場合は 5 衛星以上(GPS + 準天頂のみ)または 6 衛星以上(GLONASS 併用時)が必要(作業規程の準則)。「4 衛星」が成立するのは 10 km 未満のとき。

誤りは5のみ。選択肢 5。「短基線=4衛星/長基線=5(+GLONASSで6)」と覚える。
💡 スタティック10km以上→5衛星(GPS+QZS)、6衛星(+GLONASS)。10km未満は4衛星でOK。
第10問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における GNSS 測量機を用いた基準点測量について述べたもの である。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 異なる機種のアンテナを組み合わせた測量では,原則として PCV 補正を行うことが必要であ る。
2. GNSS 衛星及び GNSS 受信機の時計のずれに起因する誤差は,二重位相差による解析処理で消 去することができる。
3. スタティック法は,複数の観測点に GNSS 測量機を整置して,GNSS 衛星からの信号を同時に 受信し,それに基づく基線解析により,観測点間の基線ベクトルを求める観測方法である。
4. スタティック法では,GNSS 衛星の軌道情報に精密暦を用いなければならない。
5. ネットワーク型 RTK 法は,位置情報サービス事業者が算出した補正データ又は面補正パラメ ータを,携帯電話などの通信回線を介して移動局で受信し,移動局側において解析処理を行 い,即時に位置を求める観測方法である。
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元問題
💡 解説

GNSS 測量の 誤差消去の原理軌道情報の使い分け各観測方法の定義 を横断的に問う正誤判定。選択肢はいずれも作業規程の準則および「GNSS測量による基準点測量作業マニュアル」の基本事項からの出題で、1つずつ根拠を確認していく。

1. 正しい。

PCV(Phase Center Variation = アンテナ位相特性)とは、GNSS アンテナの「電気的な位相中心」が、電波の到来方向(仰角・方位角)によってわずかに移動する性質のこと。位相中心はアンテナの物理的な中心とは一致せず、そのずれ方はアンテナの機種ごとに固有の癖を持つ。
同一機種どうしを組み合わせた場合、両端のアンテナに同じ癖が現れるため、基線ベクトル(2点の差)を求める段階で誤差の大部分が相殺される。ところが異機種を混在させると癖が食い違うため相殺されず、とくに高さ方向に系統的な誤差として残ってしまう。このため異機種のアンテナを組み合わせる場合は、原則として PCV 補正を行う必要がある。記述のとおりで正しい。

2. 正しい。

GNSS の相対測位が高精度を実現できる中心的な仕組みが、この位相差の階層的な差分である。
一重位相差(2 台の受信機で同一衛星を観測した差)… 衛星の時計誤差が消去される
二重位相差(一重位相差どうしの差=2 受信機 × 2 衛星)… さらに受信機の時計誤差が消去される
つまり衛星・受信機の両方の時計のずれが二重位相差の段階で取り除かれる。記述のとおりで正しい。なお、二重位相差をさらに時刻方向で差分した三重位相差は、サイクルスリップ(位相の不連続)の検出に用いられる。

3. 正しい。

スタティック法の定義そのままの記述。複数の観測点に GNSS 測量機を同時に整置し、一定時間にわたって同じ衛星群からの信号を受信して、その観測データを基線解析にかけ、観測点間の基線ベクトル(三次元の位置の差)を求める。観測時間を長く確保できるため精度が高く、1〜4 級基準点測量の基本となる観測方法である。

4. 誤り。 ← これが正解

基線解析に用いる衛星の軌道情報は、放送暦(ブロードキャストエフェメリス)を標準とする。放送暦は衛星が航法メッセージとして常時送信している軌道情報で、精度は数 m 程度と決して高くない。しかし相対測位では、基線の両端の受信機に同じ軌道誤差が共通して効くため、差をとる段階でその大部分が相殺される。基線長が短いほどこの相殺は効き、実用上は放送暦で十分な精度が得られる。
一方の精密暦(IGS 等が観測後に提供する数 cm 精度の軌道情報)は、長い基線を扱う場合や、とくに高い精度が求められる場合に用いる選択肢であって、スタティック法なら常に使わなければならない、というものではない。したがって「用いなければならない」と断定するこの記述が誤り。
なお、測量士試験では「必ず」「〜しなければならない」と言い切る選択肢が誤りである頻度が高い。本問はその典型例といえる。

5. 正しい。

ネットワーク型 RTK 法の定義どおりの記述。電子基準点網の観測データをもとに位置情報サービス事業者が算出した補正データ、または面補正パラメータ(FKP)を、携帯電話などの通信回線を通じて移動局が受信する。移動局側で解析処理を行い、その場で即時に位置を求める。従来の RTK 法と違って自前の固定局を設置する必要がない点が大きな利点である。

誤りは 4 のみ。よって 選択肢 4
💡 軌道情報は放送暦が標準、精密暦は長基線・高精度時の任意選択。相対測位では軌道誤差が両端で相殺されるため放送暦で足りる、という理屈まで押さえておくと迷わない。
第11問 📍 基準点測量
📋 問題文

新点 A ~ E において,GNSS 測量機を用いた基準点測量を行い,新点 A から各新点までの距離 及びそれぞれの楕円体高を表 11 のとおり得た。新点 A の標高を 50.00 mとしたとき,新点 A ~ E のうち最も標高が高い点はどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 新点 A
2. 新点 B
3. 新点 C
4. 新点 D
5. 新点 E
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

GNSS 基準点測量で得られた楕円体高から、ジオイドの傾斜を考慮して標高を求め、最も標高の高い点を選ぶ問題。

① 基本関係式
標高 h = 楕円体高 H − ジオイド高 N
② 各点のジオイド高(A から E 方向に 1,000 m あたり +0.05 m 傾斜)

新点 A の標高が 50.00 m、楕円体高が 91.40 m なので、ジオイド高 N_A = 91.40 − 50.00 = 41.40 m

各点の A からの距離をもとに:

・N_A = 41.40 m(距離 0 m)

・N_B = 41.40 + 0.05 × 2 = 41.50 m(距離 2,000 m)

・N_C = 41.40 + 0.05 × 4 = 41.60 m(距離 4,000 m)

・N_D = 41.40 + 0.05 × 6 = 41.70 m(距離 6,000 m)

・N_E = 41.40 + 0.05 × 8 = 41.80 m(距離 8,000 m)

③ 各点の標高 h = H − N

・h_A = 91.40 − 41.40 = 50.00 m

・h_B = 91.60 − 41.50 = 50.10 m ← 最高

・h_C = 91.65 − 41.60 = 50.05 m

・h_D = 91.70 − 41.70 = 50.00 m

・h_E = 91.75 − 41.80 = 49.95 m

最も標高が高いのは新点 B(50.10 m)= 選択肢 2
標高 h = 楕円体高 H − ジオイド高 N(Nは E へ向けて増える) 楕円体(基準) ジオイド N=41.40 →+0.05/1,000m→ 41.80 A B★50.10 C D E h: 50.00 50.10 50.05 50.00 49.95(m) 楕円体高の増分よりジオイド高の増分が大きいと、標高はむしろ下がる
💡 H(標高)=h(楕円体高)-N(ジオイド高)。ジオイドが高いほど標高は低くなる(逆の関係)。
第12問 📏 水準測量
📋 問題文

次の a ~ e の文は,公共測量における水準測量について述べたものである。明らかに間違っ ているものだけの組合せはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 1 級及び 2 級水準測量におけるレベルの点検調整は,観測着手前及び観測期間中おおむね 10 日ごとに行うものとする。
b. 1 級水準測量においては,観測の開始時,終了時及び固定点到着時ごとに,1℃単位で気温を 測定するものとする。
c. 直接水準測量の最大視準距離は,水準測量の等級区分によらず,機器の性能によって定められ ている。
d. 標尺は 2 本 1 組とし,往路及び復路の観測において標尺を交換するものと定められているが, これにはレベルの視準軸の傾きに起因する誤差を消去する目的が含まれている。
e. 1 級水準測量においては,標尺の下方 20cm 以下を読定しないものと定められているが,これ は地面付近の大気の屈折による誤差の影響を小さくするためである。
1. a, c2. a, e3. b, d4. b, e5. c, d
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元問題
💡 解説

公共測量の水準測量に関する正誤判定。a〜e の各記述について、作業規程の準則・標準的な誤差処理の知識と照合する。

a. 正しい。1 級・2 級水準測量のレベル点検調整は、着手前およびおおむね 10 日ごとに実施するのが標準。
b. 正しい。1 級水準測量では観測開始時・終了時・固定点到着時に 1℃ 単位で気温を測定し、標尺補正計算の基礎データとする。
c. 誤り。

直接水準測量の最大視準距離は等級ごとに定められている(例:1 級 50 m、2 級 60 m、3 級 70 m)。機器性能で自動的に決まる、というのは事実と異なる。等級別に標準値が規定されているため誤り。

d. 誤り。

標尺 2 本 1 組での往復・標尺交換の目的は、標尺の零点誤差(標尺定数の誤差)を打ち消すこと。レベルの視準軸の傾きに起因する誤差を消去するのは、前視・後視の距離を等しくする方法であり、標尺交換の役割ではない。説明する誤差の種類が異なる。

e. 正しい。地面に近い箇所ほど大気の屈折(気差)の影響が大きく、視線が湾曲して読み取り誤差を生む。標尺の下方 20 cm 以下を読定しないルールはこの影響を抑えるため。
誤りは c, d の組合せ = 選択肢 5(c, d)。「最大視準距離=等級別」「標尺交換=零点誤差対策」が要点。
💡 最大視準距離=等級で決まる(機器性能でない)。標尺交換=零点誤差消去(視準軸誤差でない)。
第13問 📏 水準測量
📋 問題文

図 13 に模式的に示すように,水準点 A ~ D において,公共測量における 2 級水準測量を実施 し,表 13 の観測結果を得た。環閉合差の許容範囲を 5mm√S (S は観測距離,km 単位)としたとき, 再測すべき路線として最も適当なものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 路線(1)
2. 路線(2)
3. 路線(3)
4. 路線(4)
5. 路線(5)
📐 問題の図表元問題
💡 解説

6 つの路線からなる水準網で、閉合差が許容範囲を超えた環を洗い出し、それらに共通して含まれる路線を再測対象として特定する問題。
考え方の芯はこうである。ある 1 本の路線に誤差があると、その路線を通る環はすべて閉合差が悪化する。逆に、その路線を通らない環は正常なままである。したがって「超過した環すべてに共通し、正常な環には含まれない路線」が犯人だと絞り込める。

① 路線の向きを確認する

図 13 の矢印が観測の向きを表している。環を一周するとき、矢印と逆向きに進む路線は符号を反転させて足す必要があるので、ここを最初に押さえる。

(1) C→A +3.429 m / 2.00 km  (2) A→D −1.176 m / 2.00 km  (3) D→C −2.257 m / 2.00 km
(4) A→B −2.513 m / 1.00 km  (5) B→D +1.362 m / 1.00 km  (6) C→B +0.925 m / 1.00 km
② 環を洗い出す

B が中心にあり、A・C・D が外周に並ぶ形なので、三角環が 3 つと外周の環が 1 つ、計 4 つの環がとれる。

③ 各環の閉合差と許容範囲を計算する

環 ABC[(1)(4)(6)]C→A→B→C と一周する。B→C は (6) と逆向きなので符号を反転。

閉合差 = +3.429 −2.513 −0.925 = −0.009 m = −9 mm / S = 2.00+1.00+1.00 = 4.00 km、許容 = 5√4 = 10 mm範囲内

環 ABD[(4)(5)(2)]A→B→D→A と一周する。D→A は (2) と逆向きなので符号を反転。

閉合差 = −2.513 +1.362 +1.176 = +0.025 m = +25 mm / S = 1.00+1.00+2.00 = 4.00 km、許容 = 10 mm許容超過

環 BCD[(6)(5)(3)]C→B→D→C と一周する。

閉合差 = +0.925 +1.362 −2.257 = +0.030 m = +30 mm / S = 1.00+1.00+2.00 = 4.00 km、許容 = 10 mm許容超過

外周環[(1)(2)(3)]C→A→D→C と一周する。

閉合差 = +3.429 −1.176 −2.257 = −0.004 m = −4 mm / S = 2.00×3 = 6.00 km、許容 = 5√6 ≒ 12.2 mm範囲内

④ 超過した環の共通路線を探す

許容を超えたのは 環 ABD[(4)(5)(2)]と 環 BCD[(6)(5)(3)]の 2 つ。この 2 つに共通して含まれる路線は (5) だけである。
裏づけとして、範囲内だった環 ABC[(1)(4)(6)]と外周環[(1)(2)(3)]は、いずれも (5) を含んでいない。「(5) を通る環はすべて超過し、通らない環はすべて正常」という形になっており、(5) に誤差があると考えて矛盾がない。

よって再測すべきは 路線 (5)選択肢 5
💡 手順は「矢印の向きを確認 → 環ごとに符号をそろえて閉合差 → 5√S と比較 → 超過環の共通路線」。逆向きの路線で符号を反転し忘れるのが最大の失点源。正常な環に犯人が含まれていないかで検算できる。
第14問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における地形測量のうち,現地測量について述べたものである。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 現地測量で使用する基準点は,4 級基準点,簡易水準点又はこれと同等以上の精度を有する基 準点とする。
2. 現地測量で使用する機器は,3 級トータルステーション又は 2 級 GNSS 測量機と同等以上の性 能を持つものを標準とする。
3. 基準点又は TS 点から地形を測定する場合,地性線及びジオイド高を測定し,図形編集装置に よって等高線描画を行う。
4. 現地測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは,原則として1000 以下とする。
5. 地形測量で測定した座標値等には,その属性を表すために原則として,分類コードを付す。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

現地測量(TS や GNSS を使って現地で直接、地形・地物を測る作業)の基準に関する正誤判定。
見分けの鍵は「現地で実際に測れるものは何か」という一点。現場で得られるのは位置(座標)と高さであって、地球の重力分布に由来する量を巻尺やレーザで測ることはできない。この視点で選択肢を読むと、ひとつだけ性質の違うものが混ざっているのが分かる。

1. 正しい。

現地測量で使用する基準点は、4 級基準点、簡易水準点又はこれと同等以上の精度を有する基準点とする。現地測量は地形図を作るための細部測量なので、基準点測量ほど高い等級は要求されない。記述のとおり。

2. 正しい。

使用する機器は 3 級トータルステーション又は 2 級 GNSS 測量機と同等以上の性能を持つものを標準とする。こちらも「細部を測るのに見合った性能」という考え方で、最上位の機器までは求められない。記述のとおり。

3. 誤り。 ← これが正解

現地で測定するのは地性線(尾根線・谷線など地形の骨格をなす線)と標高であって、ジオイド高ではない
ジオイド高とは、回転楕円体面からジオイド面(平均海面を陸地内部まで延長した面)までの隔たりのことで、地球の重力分布によって決まる量である。現地に立ってトータルステーションや標尺で測れるようなものではなく、国土地理院が提供するジオイド・モデルから内挿して与えるものだ。
そもそもジオイド高が必要になるのは、GNSS で得た楕円体高を標高に換算する場面(標高=楕円体高−ジオイド高)であって、等高線を描くために現地で測る量ではない。「地性線及びジオイド高を測定し」とするこの記述が誤り。

4. 正しい。

現地測量で作成する数値地形図データの地図情報レベルは、原則として 1000 以下とする。レベル 250・500・1000 が主な対象で、数字が小さいほど詳細な地図を意味する。記述のとおり。

5. 正しい。

測定した座標値等には、その地物が何であるか(建物・道路・水部など)を示すため、原則として分類コードを付す。座標だけでは点の集まりにすぎず、分類コードがあって初めて地図として編集・表示できる。記述のとおり。

誤りは 3 のみ。よって 選択肢 3
💡 現地で測れるのは地性線と標高ジオイド高はジオイド・モデルから与えるもので、現地測定の対象ではない。「重力に由来する量が現地測定の選択肢に混ざっていたら疑う」と覚えると速い。
第15問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における地形測量のうち, GNSS 測量機を用いた現地測量につ いて述べたものである。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. ネットワーク型 RTK 法による地形,地物等の測定では,GPS,準天頂衛星システム及び GLONASS を用いることができる。
2. ネットワーク型 RTK 法による地形,地物等の測定は,ある一つの点から,基準方向と各細部 点の交角及び距離を測定する手法で行うことができる。
3. ネットワーク型 RTK 法の単点観測法により測定した結果が周辺の既知点と整合していない場 合,水平の整合処理はヘルマート変換などの適切な方法を採用する。
4. RTK 法による地形,地物等の測定において,初期化を行う観測点では,観測値の点検のた め,1 セット目の観測終了後に再初期化を行い,2 セット目の観測を行う。
5. キネマティック法又は RTK 法による TS 点の設置の際,観測値を点検する場合の較差の許容 範囲は,水平面の南北成分と東西成分が 20mm,水平面からの高さ成分が 30mm である。
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元問題
💡 解説

GNSS 測量機を用いた現地測量に関する正誤判定。
本問の急所は、GNSS と TS では位置の決め方が根本的に違うという点にある。TS は既知点に据えて「基準となる方向からの角度」と「距離」を測り、そこから計算で座標を出す(放射法)。これに対し GNSS は衛星からの電波によって観測点そのものの座標を直接求める。角度を測る機能も、基準方向を視準する機能も持っていない。この違いを踏まえて選択肢を読む。

1. 正しい。

ネットワーク型 RTK 法による地形・地物等の測定では、GPS・準天頂衛星システム・GLONASS を用いることができる。複数の測位システムを組み合わせれば使用できる衛星数が増え、上空が開けにくい場所でも観測できる時間帯が広がる。記述のとおり。

2. 誤り。 ← これが正解

「ある一つの点から、基準方向と各細部点の交角及び距離を測定する手法」とは、まさにトータルステーションによる放射法の説明である。GNSS にはこの測り方はできない。
GNSS 測量機が求めるのは、その点に整置したアンテナ自身の三次元座標である。細部点を測るなら、その細部点ごとに測量機を据えて座標を得るのであって、どこか一点に構えて周囲を見回しながら角度と距離を測っていくわけではない。そもそも見通し(視通)が不要なのが GNSS の利点であり、視通を前提とする放射法とは発想が正反対といえる。
したがって、ネットワーク型 RTK 法の測定方法としてこの記述は誤り。

3. 正しい。

ネットワーク型 RTK 法の単点観測法で得た結果が周辺の既知点と整合しない場合、水平方向の整合処理にはヘルマート変換などの適切な方法を用いる。ヘルマート変換は、平行移動・回転・拡大縮小を組み合わせて座標系全体をずらす手法で、既知点との系統的なずれを補正するのに適している。記述のとおり。

4. 正しい。

RTK 法では、観測を始める前に初期化(整数値バイアスの決定)が必要になる。この初期化が誤った値で固定されると、以後の観測がまとめて狂う。そこで 1 セット目が終わったらあえて再初期化してから 2 セット目を行い、両者が一致するかで初期化の正しさを点検する。記述のとおり。

5. 正しい。

キネマティック法・RTK 法による TS 点設置での較差の許容範囲は、水平(南北・東西成分)20 mm、高さ成分 30 mm。GNSS は衛星が空の上方にしか存在しないため、高さ方向は水平方向より幾何学的に不利で精度が落ちる。その分、許容値も大きく設定されている。記述のとおり。

誤りは 2 のみ。よって 選択肢 2
💡 GNSS は座標を直接決める。「基準方向」「交角」「視通」といった語が GNSS の選択肢に出てきたら、それは TS の測り方が紛れ込んでいる合図。数値の暗記(水平20mm・高さ30mm)より、この性質の違いが本筋。
第16問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における地上レーザ測量について述べたものである。明らかに 間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 地上レーザスキャナによる計測の方向は,地形の高い方から低い方への向きを原則とする。
2. 地上レーザスキャナは,標準的な地形,地物等が入射角 1.5°以上で計測できる性能を有する ものを使用しなければならない。
3. 地上レーザスキャナによる計測では,器械点から遠くなるほど, 放射方向の計測点間隔及び スポット径は広がっていく。
4. 地上レーザスキャナを用いて,数値図化の対象地物を計測する場合は,放射方向の計測点間隔 又はスポット長径のいずれかの計測条件を満たす必要がある。
5. 地上レーザスキャナを用いてオリジナルデータを作成する場合,内挿処理による点群データの 細密化は行ってはならない。
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元問題
💡 解説

地上レーザスキャナを用いた測量の手順・基準に関する正誤判定。

1. 誤り。

地上レーザスキャナによる計測方向は、低い方から高い方(仰角方向)を見上げて計測するのが原則。高所から見下ろすと手前の地形・地物が死角となり、奥側のデータ欠損が発生するため。問題文と逆になっている。

2. 正しい。標準的な地形・地物について入射角 1.5°以上で計測できる性能を持つ機器を使用する(作業規程の準則)。
3. 正しい。器械点から距離が遠くなるほど、放射方向に対する計測点間隔とスポット径(レーザ光の地表面到達径)はそれぞれ広がる。
4. 正しい。数値図化対象地物の計測条件は、放射方向の計測点間隔またはスポット長径のいずれかを満たせばよい。
5. 正しい。オリジナルデータ作成時に、欠測部を内挿で埋める処理は禁じられている(観測の正確性を担保するため)。
誤りは1。選択肢 1。「仰ぎ見る」が原則で覚える。
💡 地上レーザ=「仰ぎ見る(低→高)」方向で計測。見下ろすと影ができる(直感の逆)。
第17問 📷 写真測量
📋 問題文

UAV 写真点群測量においてデジタルカメラを鉛直下に向けた写真撮影を行うに当たり,標高が 20mから 40mまでの土地を撮影範囲全体にわたって同一コース内の隣接写真間の重複度が最小で 80%となるように計画した。撮影基準面の標高を 20mとするとき,撮影基準面における同一コース 内の隣接写真間の重複度は何%となるか。最も近いものを次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 80 %
2. 84 %
3. 87 %
4. 90 %
5. 92 %
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元問題
💡 解説

UAV 写真点群測量における重複度の計算問題。等高度で飛行しているのに地面の標高が場所によって違う、という状況をどう扱うかが問われている。
まず全体の見通しを立てておく。カメラは同じ高さを飛ぶので、地面が高い場所ほどカメラに近い。カメラに近いほど 1 枚の写真が写しとる範囲は狭くなる。撮影基線長(隣り合う撮影地点の間隔)は一定なので、写る範囲が狭い場所ほど隣の写真と重なる割合=重複度は小さくなる
したがって重複度が最小になるのは最も標高の高い地点(標高 40 m)であり、そこが 80% になるように計画したことになる。ここから逆算して基線長を求め、撮影基準面(標高 20 m)での重複度を出す、という流れになる。

① 撮影基準面での対地高度 H を求める

地上画素寸法(GSD)と素子寸法・焦点距離・対地高度の関係は次のとおり。

地上画素寸法 = 素子寸法 × 対地高度 ÷ 焦点距離

撮影基準面での地上画素寸法が 2 cm = 0.02 m、素子寸法 7 μm = 7×10⁻⁶ m、焦点距離 21 mm = 0.021 m だから、

0.02 = 7×10⁻⁶ × H ÷ 0.021 → H = 0.02 × 0.021 ÷ 7×10⁻⁶ = 60 m

撮影基準面の標高が 20 m なので、カメラの標高は 20 + 60 = 80 m となる。以降はこの 80 m を基準に、各地点の対地高度を出していく。

② 撮影基準面での撮影範囲(撮影基線の方向)

「画面短辺は撮影基線と平行」という条件があるので、重複度に効くのは短辺 3,360 画素のほう。長辺 5,040 画素は使わない(ここで長辺を使うのが典型的な誤答)。

3,360 画素 × 0.02 m = 67.2 m
③ 標高 40 m 地点での撮影範囲

この地点の対地高度は 80 − 40 = 40 m。撮影範囲は対地高度に比例するので、基準面での 67.2 m を高度比で縮めればよい。

67.2 m × 40 ÷ 60 = 44.8 m
④ 撮影基線長 B を求める

標高 40 m の地点で重複度が 80%ということは、隣の写真と重ならない部分が 20%ということ。この重ならない幅がそのまま撮影基線長になる。

B = 44.8 m × (1 − 0.80) = 8.96 m
⑤ 撮影基準面での重複度を求める

基線長は撮影範囲全体にわたって一定(8.96 m)。撮影基準面での撮影範囲は ② の 67.2 m なので、

重複度 = 1 − B ÷ 撮影範囲 = 1 − 8.96 ÷ 67.2 = 1 − 0.1333 = 86.7 %

最も近い値は 87 %。

よって 選択肢 3
💡 等高度飛行では標高が高い地点ほど重複度が下がる。「最小重複度」は必ず最高標高の地点で起きるので、そこから基線長を逆算するのが定石。画面短辺・長辺のどちらが基線と平行かは必ず問題文で確認する。
第18問 📷 写真測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,人工衛星からのリモートセンシングについて述べたものである。 明らか に間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 近赤外線は,可視光に比べ,植物からの反射率が高い。
2. マイクロ波センサは光学センサに比べ波長の長い電磁波を観測し,雲の影響を受けにくい。
3. 合成開口レーダ (SAR) は,観測対象物が自ら放射する電磁波を受信して,その性質を調べる 受動型センサである。
4. プッシュブルーム走査方式の光学ラインセンサを搭載した人工衛星により,面的に連続した衛 星画像を得たとき,その投影中心はスキャンラインごとに 1 点となる。
5. 現在,地上における空間分解能が 50 cm よりも細かい画像を取得できる,光学センサを搭載 した人工衛星が実用化されている。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

人工衛星によるリモートセンシングの基本原理に関する正誤判定。各選択肢の技術的説明を確認する。

1. 正しい。近赤外帯では植物の葉緑体・細胞構造により反射率が可視光より高くなる。これを利用して植生指標(NDVI など)が計算される。
2. 正しい。マイクロ波は光学センサより波長が長く、雲粒のサイズより十分大きいため雲を透過しやすい。気象に左右されない観測が可能。
3. 誤り。

合成開口レーダ(SAR)は、自らマイクロ波を発射し、その反射を受信する「能動型(アクティブ)センサ」。問題文の「観測対象物が自ら放射する電磁波を受信する受動型センサ」は受動型(パッシブ)センサ(熱赤外センサ等)の説明であり、SAR と取り違えている。これが誤り。

4. 正しい。プッシュブルーム方式は、進行方向に直交する一列のラインセンサで衛星進行と同期して走査する。スキャンライン(1 列)ごとに 1 つの投影中心を持つ。
5. 正しい。地上分解能 50 cm 以下(例えば WorldView シリーズなど)の衛星が商用運用されており、近年は 30 cm 級も登場している。
誤りは 3。選択肢 3。「SAR = アクティブ/自発電磁波受信 = パッシブ」と区別する。
💡 能動型: SAR・LiDAR(自ら発射する)。受動型: 光学センサ・熱赤外(受信のみ)。SARは能動型!
第19問 📷 写真測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における UAV を用いた測量について述べたものである。明らかに 間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. UAV 写真測量において,高低差が大きい地域を撮影する場合,撮影基準面は数コース単位に設 定することができる。
2. UAV 写真点群測量では,撮影した数値写真を用いて,三次元形状復元計算により三次元点群デ ータを作成する。
3. UAV 写真点群測量において,水平位置及び標高の基準となる標定点を検証点としても利用し, 三次元点群データの位置精度の評価を行う。
4. UAV レーザ測量において,画像による地物確認に用いるため,レーザ計測と同時期に数値写真 を撮影する。
5. UAV レーザ測量では,オリジナルデータの点検測量を,検証点の設置による点検や横断測量に よる点検などの方法で行うことができる。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

UAV を用いた測量(写真点群測量・レーザ測量)の運用基準に関する正誤判定。
本問の要は標定点と検証点の役割の違いにある。標定点は三次元形状復元計算に入力として使う点で、検証点はその計算結果が正しいかを外から確かめる点である。役割が正反対なので、この 2 つを兼ねてよいかどうかで判断できる。

1. 正しい。

高低差の大きい地域では、全域を単一の撮影基準面で扱うと対地高度が場所によって大きく変わり、地上画素寸法が揃わなくなる。そこで撮影基準面を数コース単位で設定することが認められている。記述のとおり。

2. 正しい。

UAV 写真点群測量は、重複させて撮影した多数の数値写真から、三次元形状復元計算(SfM)によって点群を作る手法。写真の外部標定要素と特徴点の三次元座標を同時に求めることで、地形・地物の形状を復元する。記述のとおり。

3. 誤り。 ← これが正解

標定点と検証点を兼ねることはできない
標定点は三次元形状復元計算に入力として与えられる点なので、計算結果は当然その標定点によく合うように出てくる。その点で精度を測っても「入力どおりに計算できました」という当たり前の結果しか得られず、精度の評価にならない。学校の試験にたとえるなら、試験問題を事前に教えたうえで採点するようなものである。
だからこそ検証点は、計算に一切使わない独立した点として、標定点からできるだけ離れた位置に配置する。その点で実測値と計算値を比べて初めて、第三者的な精度評価が成立する。「標定点を検証点としても利用し」とするこの記述が誤り。

4. 正しい。

UAV レーザ測量で得られるのは点群であって、そのままでは「この点の集まりが何なのか」が判別しにくい。そこでレーザ計測と同時期に数値写真を撮影しておき、画像と照らし合わせて地物を確認する。時期がずれると現地の状況が変わってしまうため「同時期」であることが重要。記述のとおり。

5. 正しい。

UAV レーザ測量のオリジナルデータの点検測量は、検証点の設置による点検横断測量による点検などの方法で行うことができる。前者は点で、後者は線(断面)で照合する方法で、いずれも独立した実測との比較という点は共通している。記述のとおり。

誤りは 3 のみ。よって 選択肢 3
💡 標定点=計算の入力/検証点=結果のテスト。役割が逆なので兼用は不可で、検証点は標定点から離して置く。「兼ねることができる」と書かれていたら誤り、と判断してよい。
第20問 📷 写真測量
📋 問題文

次のa ~ e の文は,公共測量における三次元点群データ作成について述べたものである。明 らかに間違っているものだけの組合せはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 地上レーザ測量において同一箇所から複数回計測する場合は,それぞれ地上レーザスキャナの 器械高を変えて行う。
b. 車載写真レーザ測量では,車載写真レーザ測量システムを用いて道路などを計測し,計測した 距離と角度から三次元形状復元計算により三次元点群データの座標を求めている。
c. UAV 写真点群測量には,性能などが作業規程に規定されている条件を満たしていれば,市販さ れているデジタルカメラを使用できる。
d. UAV 写真点群測量において,三次元形状復元計算に必要な標定点を,作業地域を囲むように配 置するとともに,作業地域内で最も標高の低い地点及び最も標高の高い地点に設置した。
e. UAV 写真点群測量において,隣接コースの数値写真との重複度が 40%以上となるように撮影計 画を立案した。
1. a, c2. a, d3. b, d4. b, e5. c, e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における三次元点群データ作成に関する正誤判定。地上レーザ・車載写真レーザ・UAV 写真点群の各手法の特徴を整理する。

a. 正しい。地上レーザ測量で同一箇所を複数回計測する場合は、器械高を変えるのが原則。同じ高さだと同じ死角が残るため。
b. 誤り。

車載写真レーザ測量で 3D 座標を決定するのは、レーザの距離測定値と、GNSS/IMU による車両の位置・姿勢情報を組み合わせて計算する方式。「距離と角度から三次元復元」だけでは車両の動きが反映されないため誤り。

c. 正しい。UAV 写真点群では、作業規程の準則の性能要件(センサ・レンズ等)を満たすデジタルカメラなら市販品でも使用できる。
d. 正しい。標定点は対象エリアを囲み、かつ最も低い点・最も高い点を含めて配置するのが、標高方向の精度確保のセオリー。
e. 誤り。

UAV 写真点群測量で、隣接コース間(サイドラップ)の重複度は 60% 以上が標準。40% 以上ではコース間結合に必要な視差が不足し、SfM 解析が成立しにくい。

誤りは b, e の組合せ = 選択肢 4(b, e)。
💡 重複度の数値: 同一コース内≥80%、隣接コース間≥60%。この数値は必ず覚える!
第21問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

図 21 は,国土地理院の電子地形図 25000 の一部(縮尺を変更,一部を改変) である。次のペー ジの a ~ e の文は,この図に表現されている内容について述べたものである。明らかに間違って いるものだけの組合せはどれか。 次のページの 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 裁判所より南にある三角点のうち、互いの距離が最も離れているもの同士の水平距離は、およそ 1,140 m である。
b. 山頂駅の標高を 286.6 m とするとき、病院の北にある三角点から山頂駅までの傾斜角は、10° より大きい。
c. 税務署の経緯度は、およそ北緯 35°25′33″、東経 136°45′17″ である。
d. 図中の三角点(地点 A)と標高点(地点 B)とを結ぶ斜距離は、450 m より長い。
e. 山頂駅につながる石段の始点と終点との標高差は、100 m より小さい。
1. a, c2. a, d3. b, d4. b, e5. c, e
📐 問題の図表元問題
💡 解説

地形図を読み取って各記述の正誤を判定する問題。地図上で実際に測って確かめる必要があるので、まず読み取りの道具を 3 つ揃えてから各記述にあたる。

① 距離 図上 1 cm = 実距離 250 m(1/25,000 なので 1 mm = 25 m)
② 高さ 主曲線は 10 m ごと、計曲線(太線)は 50 m ごと
③ 傾斜 tan 10° ≒ 0.176(高低差 ÷ 水平距離 がこれを超えれば 10° より急)
a. 正しい。

裁判所より南にある三角点を図から拾い出し、そのうち最も離れた 2 点間を定規で測る。図上の長さに 250 を掛ければ実距離が出る(cm 単位のとき)。およそ 1,140 m になり、記述と整合する。

b. 誤り。 ← これが1つ目

傾斜角は tan θ = 高低差 ÷ 水平距離 で求める。まず病院の北にある三角点の標高を図から読み、山頂駅の 286.6 m との差をとって高低差を出す。次に 2 点間を定規で測って 250 倍し、水平距離を出す。
両者の比を tan 10° ≒ 0.176 と比べると、この比は 0.176 を下回る。つまり傾斜角は 10° より小さい。「10° より大きい」とする記述は誤り。
なお、山頂へ向かう区間なので直感的には急に感じるが、水平距離が 1 km 前後あるため、標高差 200 m 程度では 10° に届かない。高低差だけを見て判断しないことが肝心である。

c. 正しい。

経緯度は、図郭の四隅に与えられた経緯度の値をもとに比例配分して求める。左(西)端と右(東)端の経度差を図の横幅で割り、税務署までの図上距離に応じて按分する。緯度も同様に上下端から按分する。計算すると記述の値付近になる。

d. 正しい。

斜距離は三平方の定理で √(水平距離² + 標高差²) となる。地点 A(三角点)と地点 B(標高点)の標高を図から読んで差をとり、図上で測った距離を 250 倍した水平距離と組み合わせて計算すると 450 m を超える。
ここで注意したいのは、斜距離は必ず水平距離より長いという点。水平距離だけで 450 m を超えていれば、標高差を調べるまでもなく正しいと判定できる。

e. 誤り。 ← これが2つ目

石段の始点と終点の標高差は、石段が横切る等高線の本数を数えるのが確実である。主曲線 1 本ごとに 10 m、太い計曲線 1 本ごとに 50 m と数えていく。
山頂駅側の標高が 286.6 m と与えられているので、始点側の標高を等高線から読めば差が出る。数えると標高差は 100 m を超える。「100 m より小さい」とする記述は誤り。

誤りは be。その組合せは 選択肢 4(b, e)。
💡 1/25,000 では図上 1 cm = 250 m主曲線 10 m・計曲線 50 mtan 10° ≒ 0.176。この 3 つを最初に書き出してから各記述にあたると速い。傾斜角は水平距離を必ず測ること——高低差だけ見ると急に感じて誤答しやすい。
第22問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次のa ~ e の文は,地図投影について述べたものである。明らかに間違っているものを全て 含み,正しいものを含まない組合せはどれか。 次の1 ~ 5の中から選べ。

a. 平面の地図上において,正角図法と正積図法の性質を同時に満足させることは,理論上は可能 である。
b. 地球上のあらゆる地点間の距離を同一の縮尺で一つの平面の地図上に正確に表示することは, 理論上は可能である。
c. 平面直角座標系(平成14年国土交通省告示第9号)の一つの系について,原点より南,かつ西 に位置する地点のX座標,Y座標はともに正 (+) である。
d. ユニバーサル横メルカトル座標系(UTM座標系)では,必ず地球全体を経度差10°の南北に長 い座標帯に分割し,各座標帯の中央経線と赤道の交点を原点としている。
e. ユニバーサル横メルカトル座標系(UTM座標系)における中央経線と赤道の交点である原点か ら東西方向に±100km以内の地域と,平面直角座標系における原点からY軸方向に±100km 以内の地域では,どちらの地域においても縮尺係数が 1 未満である。
1. a, c, d2. b, c, e3. a,b,d,e4. a,c,d,e5. a,b,c,d,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

地図投影法(正角・正積・正距の関係、平面直角座標系、UTM座標系)に関する正誤判定。a〜eの全選択肢を検証する。

a. 誤り。

「正角」と「正積」を同時に満たす平面地図投影は理論上存在しない
理由はこうである。正角とは各点で角度が正しく保たれること、言いかえれば局所的に形が相似になることを意味する。相似ということは、その点のまわりで縦も横も同じ比率で伸縮しているということである。そこへ正積(面積が正しい)という条件を重ねると、面積比が 1 になるためには伸縮率そのものが 1 でなければならない。つまり両方を同時に満たす写像は、局所的に長さまで保つ等長写像ということになる。
ところが等長写像はガウス曲率を変えない(ガウスの驚異の定理)。球面のガウス曲率は正、平面は 0 で一致しないため、球面を平面へ等長に写すことはできない。したがって正角と正積は、地球全体はもちろん、どんなに小さな領域をとっても両立しない。

b. 誤り。

地球(球面)上の全地点間の距離を、単一縮尺で一つの平面地図に正確に表示することは理論上不可能。正距図法でも、特定の点や特定方向に限り距離が正しく保たれるだけ。

c. 誤り。

日本の平面直角座標系では X軸が北方向、Y軸が東方向を正とする(平成14年国土交通省告示第9号)。原点より南かつ西に位置する地点では、X座標(南北方向)も Y座標(東西方向)も ともに負になる。「ともに正」は誤り。

d. 誤り。

UTM 座標系の経度幅は 6°ごとのゾーン分割(全60ゾーン)が正しい。「10°ごと」は誤り。

e. 誤り。

縮尺係数の比較:

UTM 座標系:中央経線で縮尺係数 = 0.9996(<1)、中央経線から東西約 180 km離れた地点で 1 になる。

平面直角座標系:X軸上で縮尺係数 = 0.9999(<1)、X軸から東西約 90 km離れた地点で 1 になる。

「原点から±100km以内」の地域では、UTM は全範囲で1未満だが、平面直角座標系の場合は ±90km を超えると縮尺係数が 1 を超える。よって「どちらも縮尺係数が 1 未満」は誤り。

a〜e すべてが誤り。これらをすべて含む組合せ = 選択肢 5
💡 全問誤りパターン。UTM=6度ごと。正角+正積は不可。平面直角でX=北・Y=東(南西はX・Y共にマイナス)。
第23問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,防災分野における GIS 及び地理空間情報の活用方法について述べたもの である。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. GIS を用いると浸水シミュレーションの結果や発災後の被害分布を可視化することができる ので,防災計画や復興計画検討の一助となる。
2. 道路のネットワークデータを用いて, GIS のネットワーク解析で最短経路探索を行うことに より,避難経路の検討に活用できる。
3. 河川が氾濫した場合,数値標高モデル(以下「DEM」という。)と写真などから判断した浸水 箇所の位置情報を利用して,おおよその浸水域を推定し,地図上に表現できる。
4. 山林で発生した斜面崩壊の土砂量は,発災前の数値表層モデル(DSM)の高さ情報と発災直後 に行った航空レーザ測量で作成した DEM との差分に崩壊範囲の面積を乗じて正確に求めるこ とができる。
5. 地震による地盤の隆起によって海部が新たに陸地となった場合,隆起前の海岸線データと隆起 後に取得した海岸線データを利用することで,陸化した範囲の面積を算出できる。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

防災分野における GIS と地理空間情報の活用に関する正誤判定。
判断の鍵は DSM と DEM の違いにある。DSM(数値表層モデル)は樹木や建物まで含んだ「見えている表面」の高さ、DEM(数値標高モデル)はそれらを取り除いた「地面そのもの」の高さを表す。種類の違うモデルどうしを引き算しても、その差は地形の変化を意味しない——ここが本問の急所である。

1. 正しい。

浸水シミュレーションの結果や発災後の被害分布を GIS 上で可視化すれば、どこにどれだけ被害が及ぶかを地図として共有できる。防災計画や復興計画を検討する際の判断材料として有効である。記述のとおり。

2. 正しい。

道路をネットワークとして表現したデータがあれば、GIS のネットワーク解析で 2 地点間の最短経路を探索できる。避難経路の検討や、通行止め区間を除外した迂回路の検討に活用できる。記述のとおり。

3. 正しい。

DEM は地表面の標高を格子状に持つデータなので、「浸水した水面の高さ」が写真などから分かれば、その高さより低い格子を塗りつぶすことでおおよその浸水域を推定できる。記述のとおり。

4. 誤り。 ← これが正解

誤りは 2 か所ある。
第一に、比べているモデルの種類が違う。発災前が DSM(樹木・建物を含む表面)、発災直後が DEM(地面のみ)では、その差分には「崩れた土砂の量」だけでなく「もともと生えていた樹木の高さ」まで含まれてしまう。土砂量を出したいなら、発災前後とも同じ種類のモデル(DEM どうし)で比較しなければならない。
第二に、差分に面積を掛けるという計算が成り立たない。崩壊した斜面の高さの変化は場所ごとに違い、深く削れた所も浅い所もある。ある代表値に崩壊範囲の面積を一律に掛けても、それは平均的な見積りにしかならない。体積を正しく出すには格子ごとの高さの差に格子面積を掛けて積算する必要がある。
以上より「正確に求めることができる」とするこの記述は誤り。

5. 正しい。

隆起によって海だった場所が陸地になった場合、隆起前の海岸線隆起後の海岸線の 2 本の線で囲まれる領域が、新たに陸化した範囲にあたる。GIS でその面積を計算できる。記述のとおり。

誤りは 4 のみ。よって 選択肢 4
💡 DSM=地表+建物+樹木/DEM=地面のみ。土砂量は発災前後の DEM どうしを格子ごとに差分して積算する。「DSM と DEM の差分」「差に面積を掛ける」はどちらも誤りの合図。
第24問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は, 地理空間情報活用推進基本法 (平成 19 年法律第 63 号) 及び関連省令(平 成 19 年国土交通省令第 78 号)に規定する基盤地図情報について述べたものである。明らかに間違 っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 基盤地図情報には,海岸線,軌道の中心線,道路縁,建築物の外周線などの 13 項目がある。
2. 基盤地図情報における平面位置及び高さの精度は,都市計画区域内と都市計画区域外で同一で ある。
3. 都市計画区域内の基盤地図情報を基図として,地図情報レベル 5000 のハザードマップを作成 できる。
4. 国が保有する基盤地図情報は,原則としてインターネットを利用して無償で提供されている。
5. 基盤地図情報の整備には,都市計画基図,道路台帳図,河川基盤地図などが活用されている。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

基盤地図情報の項目・精度・提供方法に関する正誤判定。
基盤地図情報は、さまざまな地理空間情報を重ね合わせるための共通の土台となる位置情報である。押さえるべき数値は精度が区域によって 10 倍違うという一点で、本問はそこを直接突いてくる。

1. 正しい。

基盤地図情報の項目は国土交通省令で 13 項目が定められている。測量の基準点、海岸線、公共施設の境界線、行政区画の境界線及び代表点、道路縁、河川堤防の表法肩の法線、軌道の中心線、標高点、水涯線、建築物の外周線、市町村の町若しくは字の境界線及び代表点、街区の境界線及び代表点である。記述に挙がっている項目はいずれもこの中に含まれる。

2. 誤り。 ← これが正解

基盤地図情報の精度は、都市計画区域の内と外で大きく異なる

都市計画区域内 … 平面位置 2.5 m 以内、高さ 1.0 m 以内
都市計画区域外 … 平面位置 25 m 以内、高さ 5.0 m 以内

平面位置で 10 倍、高さで 5 倍の差がある。都市計画区域は人口や建物が集中し、都市計画や防災に細かい精度が要求されるのに対し、区域外は山林などが多く、そこまでの精度を全国で確保するのは費用面でも現実的でないためである。「区域内と区域外で同一である」とするこの記述が誤り。

3. 正しい。

地図情報レベル 5000 は、平面位置の誤差がおおむね 2.5 m 以内であることを求める水準。都市計画区域内の基盤地図情報は平面位置 2.5 m 以内なのでこの要求を満たしており、基図として使える。記述のとおり。

4. 正しい。

国が保有する基盤地図情報は、原則としてインターネットを通じて無償で提供されている。国土地理院のウェブサイトから誰でもダウンロードできる。記述のとおり。

5. 正しい。

基盤地図情報の整備は、すべてを新規測量で行うのではなく、既存の都市計画基図・道路台帳図・河川基盤地図などを活用して効率的に進められている。記述のとおり。

誤りは 2 のみ。よって 選択肢 2
💡 精度は都市計画区域内 2.5 m/区域外 25 m(高さは 1.0 m/5.0 m)。区域内外で同じ、と書かれていたら誤り。13 項目に道路中心線は入らず「道路縁」である点も頻出。
第25問 📐 応用測量
📋 問題文

図 25 に模式的に示すように,基本型クロソイド (対称型) の道路建設を計画した。点 A 及び 点 D をクロソイド曲線始点, 点 B 及び点 C をクロソイド曲線終点とし,曲線 B ~ C を円曲線 とする。クロソイドパラメータ P = 120m,円曲線の曲線半径 R = 200m,円曲線の中心角 0 = 45°,円周率 T = 3.142 とするとき, 交角 I の角度は幾らか。最も近いものを次の 1 ~ 5の中から選べ。

1. 55°
2. 66°
3. 72°
4. 79°
5. 86°
📐 問題の図表元問題
💡 解説

基本型クロソイド(対称型)の道路設計で、交角 I を求める計算問題。クロソイド始点・終点・円曲線部分が対称に並ぶ構造である。

① クロソイド曲線長 L を求める

クロソイドの定義式:A² = R × L(A:クロソイドパラメータ、R:円曲線半径、L:クロソイド長)

L = A² / R = 120² / 200 = 14,400 / 200 = 72 m
② 接線角 τ(タウ)を計算

クロソイド始点から終点に至るまでに、接線方向が直線方向から振れる角度 τ:

τ = L / (2R) = 72 / (2 × 200) = 0.18 rad

度数換算(× 180/π):

τ = 0.18 × (180 / 3.142) ≒ 10.31°
③ 対称型の交角 I

対称型クロソイドでは、両側のクロソイド接線角と円曲線部分の中心角が交角 I に集約される:

I = θ + 2τ(θ:円曲線部分の中心角)

θ = 45° を代入:

I = 45° + 2 × 10.31° = 45° + 20.62° = 65.62° ≒ 66°
よって、最も近いのは 選択肢 2(66°)。公式「A²=RL」「τ=L/(2R)」「I=θ+2τ」を覚える。
クロソイド曲線(対称型)の交角τ≈10.3°θ=45°τ≈10.3°直線直線ττ交角 I = θ + 2τ = 45° + 2×10.31° = 65.62° ≒ 66°τ=L/(2R)=72/(2×200)=0.18rad, A²=R×L: 120²=200×72✓
💡 クロソイドの公式: A二乗=R×L。接線角τ=L/(2R)。対称型の交角 I = 円弧の中心角θ + 2×接線角τ。
第26問 📐 応用測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違っ ているものはどれか。次の 1 ~ 5の中から選べ。

1. 公図等転写連続図の作成において,隣接する公図間で字界の線形に相違がある場合も,接合 部を合致させるための調整はせず,公図に記載されている字界をそのまま転写する。
2. 復元測量において,復元すべき位置に仮杭を設置する場合は,関係権利者への事前説明を実 施する。この場合,原則として関係権利者による立会いは行わない。
3. ネットワーク型 RTK 法による境界測量では,1セット目の観測終了後に再初期化を行い,2 セット目の観測を行う。境界点の座標値は両セットの観測から求めた平均値とする。
4. 用地境界仮杭設置において,視通が確保できる場合,視通法により道路計画中心線と境界線 の交点に用地境界仮杭を設置することができる。
5. 面積計算では,境界測量の成果に基づき,各筆等の取得用地及び残地の面積を算出し面積計 算書を作成する。この計算は,原則として座標法により行う。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

用地測量の各作業に関する正誤判定。
用地測量は、公共事業で取得する土地の範囲と面積を確定させる作業である。判断の軸は「何を基準に、どこに杭を打つのか」で、道路の中心線と用地の境界とを取り違えていないかが問われている。

1. 正しい。

公図等転写連続図は、法務局にある公図を写して連続的につないだ図面である。公図は現地と厳密に一致することが保証された資料ではないため、隣接する公図間で字界の線形が食い違うことは珍しくない。
このとき接合部を合わせるために線を動かしてはならない。勝手に調整すると、原資料が何を記載していたのかが分からなくなり、後の境界確認で根拠を示せなくなるからである。相違があってもそのまま転写し、食い違いは食い違いとして記録しておくのが正しい。記述のとおり。

2. 正しい。

復元測量で設置するのは仮杭であって、境界を確定させる杭ではない。この段階では関係権利者への事前説明を行えばよく、原則として立会いは求めない。立会いを求めるのは、後の境界確認の段階である。記述のとおり。

3. 正しい。

ネットワーク型 RTK 法による境界測量では、1 セット目の観測後に再初期化してから 2 セット目を観測する。再初期化を挟むのは、初期化(整数値バイアスの決定)が誤っていた場合にそれを検出するためである。両セットの較差を点検したうえで、境界点の座標値には両セットの平均値を採用する。記述のとおり。

4. 誤り。 ← これが正解

視通法で用地境界仮杭を設置するとき、基準となるのは用地幅杭線であって、道路計画中心線ではない。
用地境界仮杭は「どこまでの土地を取得するか」を示す杭である。取得範囲の縁を決めているのは、中心線から左右に必要な幅をとった位置に打たれた用地幅杭を結ぶ線(用地幅杭線)であり、その線と土地の境界線が交わる点こそが取得範囲の角にあたる。道路計画中心線は道路の真ん中を通る線にすぎず、用地の縁とは無関係である。したがって「道路計画中心線と境界線の交点に用地境界仮杭を設置する」という記述は誤り。

5. 正しい。

面積計算は、境界測量で得た座標値を用いて座標法により行うのが原則。座標から機械的に計算できるため誤差が入りにくく、検算も容易である。三斜法のように図上で三角形に分割する古典的手法は、現在は原則として用いない。記述のとおり。

誤りは 4 のみ。よって 選択肢 4
💡 用地境界仮杭の基準は用地幅杭線。「道路計画中心線」が出てきたら誤り。あわせて公図は調整せずそのまま転写RTK 2セットは平均値を採用も頻出。
第27問 📐 応用測量
📋 問題文

境界点 A,B,C,D で囲まれた四角形の土地の面積を求めたい。 境界点 B は直接観測ができ ないため,補助基準点Pを設置し,点 A,P,C,D をトータルステーションを用いて測量し,表27 に示す平面直角座標系 (平成14年国土交通省告示第9号) における座標値を得た。境界点 A,B, C,D で囲まれた四角形の土地の面積は幾らか。 最も近いものを次の 1 ~ 5 の中から選べ。
ただし、点 P から点 B までの平面距離は 10.000 m、点 P における点 B の方向角は 240°00′00″ とする。

表 27
X (m)Y (m)
A+10,090.500+13,045.500
P+10,105.500+13,089.000
C+10,075.500+13,080.500
D+10,070.500+13,040.500
1. 787.200 ㎡
2. 814.600 ㎡
3. 823.800 ㎡
4. 851.250 ㎡
5. 953.700 ㎡
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

四角形 A・B・C・D の面積を座標法で求める問題。ただし頂点のひとつ B の座標が与えられていないところが本問の仕掛けで、まず補助基準点 P からの距離と方向角を使って B の座標を計算し、そのうえで面積を出す、という二段構えになる。

① 点 B の座標を求める

方向角はX 軸(北)を 0° として時計回りに測る角度なので、距離 S と方向角 T から座標の増分は次のようになる。sin と cos が通常の数学と入れ替わって見える点に注意。

ΔX = S・cos T  ΔY = S・sin T

S = 10.000 m、T = 240°00′00″ なので、cos 240° = −0.50000、sin 240° = −0.86603 より

ΔX = 10.000 × (−0.50000) = −5.000 m / ΔY = 10.000 × (−0.86603) = −8.660 m

B = (10,105.500 − 5.000, 13,089.000 − 8.660) = (10,100.500, 13,080.340)
② 計算しやすい局所座標に置き換える

座標が 10,000 台のままでは掛け算の桁数が大きく、ミスを招く。面積は原点をどこに置いても変わらないので、(10,070, 13,040) を原点として引き算しておく。

A(20.5, 5.5) B(30.5, 40.34) C(5.5, 40.5) D(0.5, 0.5)
③ 座標法(シューレースの公式)で 2S を求める

頂点を A → B → C → D の順に一周し、隣り合う 2 点ごとに (xi·yi+1 − xi+1·yi) を計算して足し合わせる。

A→B:20.5 × 40.34 − 30.5 × 5.5 = 826.97 − 167.75 = +659.22

B→C:30.5 × 40.5 − 5.5 × 40.34 = 1,235.25 − 221.87 = +1,013.38

C→D:5.5 × 0.5 − 0.5 × 40.5 = 2.75 − 20.25 = −17.50

D→A:0.5 × 5.5 − 20.5 × 0.5 = 2.75 − 10.25 = −7.50

2S = 659.22 + 1,013.38 − 17.50 − 7.50 = 1,647.60
④ 面積を求める
S = 1,647.60 ÷ 2 = 823.80 m²
よって 選択肢 3(823.800 m²)。
座標法(ガウス公式)で面積計算ADCB(未観測)P方位角240°距離10mP→B: ΔX=10·cos240°=−5.0, ΔY=10·sin240°=−8.66→ B 座標から座標法で面積 ≒ 823.8 m²
💡 方向角の三角関数: ΔX=S×cos(方向角), ΔY=S×sin(方向角)(北が0度で時計回り)。
第28問 📐 応用測量
📋 問題文

次の a ~ d の文は,公共測量における河川測量について述べたものである。 ア ~ 才オ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 定期 ア 測量では,水部と陸部で異なる測量を行う。水部の測量は,深浅測量を水際杭 と水際杭の間で行う。陸部の測量範囲は,水際杭から, イ 20 ~ 50m までを標準とす る。
b. 法線測量とは,計画資料に基づき,河川又は海岸において,築造物の新設又は改修等を行う 場合に現地の法線上に杭を設置し線形図データファイルを作成する作業をいう。法線測量 は,路線測量の ウウ の規定を準用する。
c. 海浜測量は,海岸線に沿って陸部に基準線を設け,適切な間隔に測点を設置し,測点ごとに 基準線に対し, エ の方向に横断測量を実施する。海浜測量の基準線の測量は, 路線測 量の ウ の規定を準用する。
d. 汀線測量とは、[オ] 水面と海浜との交線(汀線)を定め、汀線図データファイルを作成する作業をいう。
1. ア=縦断/イ=堤内/ウ=横断測量/エ=直角/オ=最高
2. ア=横断/イ=堤内/ウ=中心線測量/エ=直角/オ=最低
3. ア=縦断/イ=堤外/ウ=中心線測量/エ=接線/オ=平均
4. ア=横断/イ=堤内/ウ=横断測量/エ=直角/オ=最高
5. ア=線形/イ=堤外/ウ=中心線測量/エ=接線/オ=最低
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

河川測量の主要項目(定期横断・法線測量・海浜測量・汀線測量)の用語を当てはめる穴埋め問題。各語句を作業規程の準則と照合する。

ア = 横断

水部と陸部に分けて行う測量は定期横断測量。水部は深浅測量、陸部は横断方向に地形を測る。「縦断」「線形」では水部・陸部を横切る測量にならない。

イ = 堤内

陸部の測量範囲は、水際杭から堤内側に 20〜50 m まで(堤防の安全側)。「堤外」は河川側であり測量範囲ではない。

ウ = 中心線測量

法線測量は路線測量の中心線測量の規定を準用する。海浜測量の基準線測量も同様に中心線測量の準用。「横断測量」では線形を取り扱えない。

エ = 直角

海浜測量では、基準線に対し直角方向に横断測量を実施する。海岸線に直交する形で地形断面を取るため。「接線」では海岸沿いになってしまう。

オ = 最低

汀線(ていせん)は「最低水面と海浜との交線」と定義される。潮位が最も低い時の水際線で、海岸線の基準として用いる。「最高」「平均」は使わない。

ア=横断、イ=堤内、ウ=中心線測量、エ=直角、オ=最低 の組合せ = 選択肢 2
💡 河川測量の用語は「どこを測るか」で区別する。定期横断は水部と陸部に分けて測り、陸部は堤内側20〜50m(堤外は川側なので誤り)。法線測量・海浜測量の基準線はどちらも中心線測量を準用。汀線は最低水面との交線。

令和6年度(R6)測量士試験 午前 全28問解説

第1問 ⚖️ 法規
📋 問題文

次のa〜e の文は,測量法(昭和 24 年法律第 188 号)に規定された事項について述べたものであ る。 明らかに間違っているものだけを全て含む組合せはどれか。 次の1~5の中から選べ。

a. 基本測量及び公共測量以外の測量とは,基本測量及び公共測量の測量成果を使用しないで実施 す測量である。
b. 測量作業機関とは,測量計画機関の指示又は委託を受けて測量作業を実施する者をいう。
c. 測量標とは,永久標識, 一時標識及び仮設標識をいう。
d. 測量業者は,その営業所ごとに測量士又は測量士補を一人以上置かなければならない。
e. 測量業者は,その業務を誠実に行い,常に測量成果の正確さの確保に努めなければならない。
1. a,d2. a,d,e3. b,c4. b,c,e5.
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元問題
💡 解説

測量法の用語定義と義務規定を判定する問題。各記述を条文と照合する。

a. 誤り(測量法 第6条)。

「基本測量及び公共測量以外の測量」は、基本測量・公共測量の成果を使用して実施する測量と定義される。問題文の「使用しないで実施する」は定義そのものが逆。

b. 正しい(第8条)。測量作業機関は、測量計画機関の指示または委託を受けて測量作業を行う者を指す。計画機関が技術者を擁すれば自ら作業機関を兼ねることも認められる(第7条)。
c. 正しい(第7条)。測量標は永久標識・一時標識・仮設標識の三種に分類される。
d. 誤り(第55条の13)。

測量業者は営業所ごとに測量士を 1 人以上配置する義務がある。問題文の「測量士又は測量士補」は誤りで、士補だけでは要件を満たさない

e. 正しい(第56条)。業務処理の原則として、業務の誠実遂行と測量成果の正確性確保が定められている。
誤りは a と d の組合せ = 選択肢 1(a, d)。
💡 「以外の測量」=成果を「使って」実施する測量。測量士補ではなく「測量士」を各営業所に設置。
第2問 🌐 測量の基準
📋 問題文

次の 1~5の文は, 国際地球基準座標系(以下「ITRF」という。)について述べたものである。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1~5 の中から選べ。

1. ITRF は,GNSS や VLBI などの宇宙測地技術を用いた国際協力による観測に基づき構築・維持さ れている。
2. ITRFのX軸は,回転楕円体の中心及び経度 0°の子午線と赤道との交点を通る直線であり,回 転楕円体の中心から経度 0°の子午線と赤道との交点に向かう値は正である。
3. ITRF のY軸は,回転楕円体の中心及び西経 90°の子午線と赤道との交点を通る直線であり, 回転楕円体の中心から西経 90°の子午線と赤道との交点に向かう値は正である。
4. ITRF のZ軸は,回転楕円体の短軸と一致し,回転楕円体の中心から北に向かう値は正である。
5. 日本経緯度原点の位置を ITRF で表すと,X,Y,Z の符号は, それぞれXは―,Yは+, Zは+である。
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元問題
💡 解説

ITRF(国際地球基準座標系)の構造に関する正誤判定。地球重心を原点とする三次元直交座標系で、各軸の取り方を理解しているかが問われる。

1. 正しい。ITRF は国際地球回転観測事業(IERS)が VLBI・GNSS・SLR 等の測位技術を統合して維持する国際基準系。地殻変動の長期的観測に対応できる。
2. 正しい。ITRF の X 軸は、本初子午線(経度 0°)と赤道の交点方向を正と定義する。
3. 誤り。

ITRF の Y 軸は 東経 90°の子午線と赤道の交点方向を正とする(右手系のため X→Z→Y の順で決まる)。問題文の方向の取り方が誤っている。

4. 正しい。Z 軸は地球の自転軸方向(北極側)が正。
5. 正しい。日本経緯度原点は北緯 35°・東経 139°付近のため、X 座標は負(東経 0°方向の裏側)、Y 座標は正(東経 90°側)、Z 座標は正(北半球)。
誤りは 3 のみ。選択肢 3。「Y軸=東経 90°」と覚える。
💡 Y軸=「東経90度」は毎年出題されるポイント。絶対に覚えること。西経90度は誤り!
第3問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次の 1~5の文は,地理情報標準プロファイル(以下「JPGIS」という。)について述べたもの である。 明らかに間違っているものはどれか。 次の1~5の中から選べ。

1. JPGIS は,異なる使用者,システム及び場所の間において地理空間データを取得,処理,解 析, アクセス, 表現及び転送するための手法, 手段及びサービスを実現するために最低限必要と なる基本的な要素を整理したものである。
2. JPGIS では,地理空間データを作成する場合においては,XML 形式や GML 形式で符号化する ことを推奨している。
3. JPGIS では,画像データについて特定の形式を指定しておらず,一般的に使用されている形式 を使用できる。
4. JPGIS は,地球上の位置と直接的に関連付けられたオブジェクトのみに関する情報処理技術の ための実用標準である。
5. JPGIS では, JMP2.0 仕様書 (日本版メタデータプロファイル)を使用してメタデータを作成 することとしている。
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元問題
💡 解説

JPGIS(地理情報標準プロファイル)の定義・構成に関する正誤判定。ISO 19100 シリーズと JIS X 7100 シリーズを国内向けに整理した標準。

1. 正しい。JPGIS は国内向けの地理情報標準であり、ISO 19100 系・JIS X 7100 系の規格を体系化したもの。データ設計・品質・記述方法のルールを定める。
2. 正しい。地理空間データの符号化は GML(地理マーク付け言語)形式で行い、ベースは XML。
3. 正しい(問題文の記述通り)。
4. 誤り。

JPGIS は「地球上の位置に直接または間接的に関連付けられたオブジェクトまたは現象に関する情報処理技術のための実用標準」と定義される。問題文では関連付けの範囲が限定的に記述されており、定義の表現が誤っている。

5. 正しい。メタデータには JMP2.0(Japan Metadata Profile)を用い、ISO/TC211 の基準に基づく国内標準。
誤りは 4。選択肢 4。「直接又は間接的に関連付け」が定義の要点。
💡 JPGIS=地理情報の標準化ルール集。地理情報は「直接・間接問わず」位置に関連付けられる。
第4問 🌐 測量の基準
📋 問題文

図 4 に示すような三次元直交座標系において,ある点(x,y,z)を z 軸のまわりに図 4 に示す 方向にある角度回転させたとき k,式 4 により点(x’,y’,z’)に移されるものとする。 図4 x′ □y′□ = □ □ 1 □√3 z′ 0 −√3 1 0 0x 0□ □y□・・・・・・・・・・式 4 2z 点 A(1,000, 2000, 3.000) が式 4 により点 A'に移されるとき,点 A'の座標値は幾らか。また, 式 4 により z 軸の周りに図 4 に示す方向へ回転する角度は幾らか。 最も近い数値の組合せを次の 1 ~5 の中から選べ。

1. (-1.232, 1.866, 3.000)
2. (-1.232, 1.866, 3.000)
3. (2.232, 0.134, 3.000)
4. (2.232, 0.134, 3.000)
5. (4.464, 0.268, 6.000) 回転の角度 30° 60° 30° 60° 60°
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

z 軸まわりの回転行列に関する計算問題。式 4 の行列 = ½ × [[1, −√3, 0], [√3, 1, 0], [0, 0, 2]] を点 A(1.000, 2.000, 3.000) に作用させ、移った先 A' の座標と回転角を求める。

① 行列から回転角を読み取る

z 軸まわりの回転行列の標準形は [[cos θ, −sin θ, 0], [sin θ, cos θ, 0], [0, 0, 1]]。式 4 と見比べると:

cos θ = 1/2、sin θ = √3/2 → θ = 60°
② 点 A の座標を代入して A' を求める

x' = (1·x − √3·y) / 2 = (1.000 − 1.732 × 2.000) / 2 = (1.000 − 3.464) / 2 = −1.232

y' = (√3·x + 1·y) / 2 = (1.732 + 2.000) / 2 = 1.866

z' = 2·z / 2 = z = 3.000(z 軸まわりの回転では z は変化しない)

③ 組合せの判定
A' = (−1.232, 1.866, 3.000)、回転角 60° の組合せ = 選択肢 2

※ 検算:回転は原点からの距離を変えない。|OA| = √(1²+2²) = √5、|OA'| = √(1.232²+1.866²) = √(1.518+3.482) = √5 で一致。

💡 Z軸周り回転: x'=xcosθ-ysinθ, y'=xsinθ+ycosθ。行列の要素からcosθ・sinθを読み取る。
第5問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

ある距離の偶然誤差だけを含む一群の測定値について,平均値が 80.000m,標準偏差が 0.010m の結果を得た。測定値の分布が近似的に正規分布に従うと仮定した場合,測定値が 80.005mと 80.010mの間になる確率は幾らか。最も近いものを次の 1~5 の中から選べ。

1. 15.0%
2. 15.9%
3. 22.7%
4. 30.9%
5. 46.7%
📐 問題の図表元問題
💡 解説

距離の繰り返し測定値が正規分布に従うとして、特定の範囲に入る確率を求める計算問題。平均 μ = 80.000 m、標準偏差 σ = 0.010 m。

① 標準化(z 値変換)

標準化の式:z = (x − μ) / σ。範囲の両端(80.005 m、80.010 m)について計算:

・80.005 m → z₁ = (80.005 − 80.000) / 0.010 = 0.5

・80.010 m → z₂ = (80.010 − 80.000) / 0.010 = 1.0

② 標準正規分布表から上側確率を読む

・P(Z ≥ 0.5) ≒ 0.30854

・P(Z ≥ 1.0) ≒ 0.15866

③ 区間確率=上側確率の差
P(0.5 < Z < 1.0) = 0.30854 − 0.15866 = 0.14988 ≒ 15.0%
最も近いのは 選択肢 1(15.0%)。「区間確率 = 上側確率の差」を覚える。
正規分布: μ=80.000m, σ=0.010mμ+0.5σ+1.0σ80.00080.00580.010P(0.5<z<1.0)=30.85%-15.87%≒15%
💡 区間確率=上側確率の差。P(z1<Z<z2)=P(Z>z1)-P(Z>z2)。この基本式を覚える。
第6問 🌐 測量の基準
📋 問題文

次の 1~5 の文は,測量法(昭和 24 年法律第 188 号)における測量の基準について述べたものであ る。 明らかに間違っているものはどれか。次の 1~5 の中から選べ。

1. 基本測量及び公共測量において,距離及び面積は,測量法で規定する回転楕円体の表面上の値 で表示する。
2. 日本経緯度原点及び日本水準原点の原点数値は,測量法施行令(昭和 24 年政令第 322 号)で 定められており,過去に改正されたことがある。
3. 基本測量及び公共測量において,位置は,地理学的経緯度及び平均海面からの高さで表示する。 ただし,場合により,直角座標及び平均海面からの高さ,極座標及び平均海面からの高さ又は 地心直交座標で表示することができる。
4. 地理学的経緯度は,世界測地系に従って測定しなければならない。
5. 基本測量の測量成果は,国際地球基準座標系(ITRF)が更新されると,直ちに修正されなければ ならない。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量法 第11条(測量の基準)等に関する正誤判定。日本の測地基準系の運用と更新の仕組みを理解しているかが問われる。

1. 正しい(第11条2)。距離・面積は回転楕円体の表面上の値で表示する。
2. 正しい(第11条3, 4)。日本経緯度原点は1918年制定、世界測地系採用に伴う 2001年改正、東日本大震災に伴う 2011年改正の経緯がある。水準原点も関東大震災(1928年)・東日本大震災(2011年)で改正されている。
3. 正しい(第11条1)。位置は地理学的経緯度+平均海面からの高さで表す。
4. 正しい(第11条4-2)。地理学的経緯度は世界測地系に基づき定める。
5. 誤り。

日本の測量成果は世界測地系に従うが、ITRF の更新に即座に追随することはない。ITRF は数年ごとに更新されるが、日本の成果は法定の手続きを経て定期的に改正される。なお、令和7年(2025年)4月1日に基準点・水準点の成果が「測地成果2024(JGD2024)」へ改正される予定。

誤りは 5。選択肢 5。「ITRF更新≠成果即時更新(定期改正)」が要点。
💡 R07-Q2のeと同じ論点。ITRF更新≠日本測地成果の自動更新。毎年出題されるポイント!
第7問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の 1~5 の文は,公共測量におけるトータルステーション (以下「TS」 という。) を用いた 基準点測量について述べたものである。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1~5 の中か ら選べ。

1. 新点の位置精度は,既知点及び新点の配置によって影響を受けるため、作業規程において標 準となる路線の辺数、路線長, 路線図形等が定められている。
2. 距離測定は,1 視準 1 読定を 1 セットとし, 2 セット行う。
3. 距離測定の気象補正に使用する気温及び気圧の測定は,TS を整置した観測点で,距離測定の 開始直前又は終了直後に行う。
4. TS で測定される斜距離には,反射鏡定数の誤差などの測定距離に比例しない誤差が含まれ る。
5. 水平角観測においては,対回内の観測方向数は 5 方向以下とする。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

トータルステーション(TS)を用いた基準点測量の手順・誤差処理に関する正誤判定。

1. 正しい。TS による 1 級基準点測量(結合多角方式)では、辺数 5 以下、路線長 3 km 以下、直線からの外側角 40°以下など細かな規定がある。
2. 誤り。

TS の距離測定は 1 視準 2 読定を 1 セットとするのが標準。問題文の手順は読定回数・視準回数の規定が異なっており、作業規程の準則と一致しない。

3. 正しい。

光波の進む速さは大気の温度・気圧によって変わるため、観測した距離には気象補正が要る。その補正に使う気温・気圧は、実際に光波が通った大気の状態を代表する値でなければ意味がない。
そこで測定場所は TS を整置した観測点、測定時刻は距離測定の開始直前または終了直後と定められている。離れた場所の値や、時間の空いた値を使っても、その時その場の大気を表していないので補正にならない。記述のとおり。

4. 正しい。距離に比例しない誤差(定誤差)には、反射鏡定数誤差・器械定数誤差・位相差測定誤差・致心誤差などが含まれる。
5. 正しい。観測する方向(測点)が増えると観測時間が延び、機器の温度変動や大気状態の変化が累積して精度低下する。
誤りは 2。選択肢 2。「1 視準 2 読定」が距離測定の基本サイクル。
💡 距離測定: 1視準「2読定」が1セット(「1読定」ではない)。2回読んで平均を取ることが重要。
第8問 📍 基準点測量
📋 問題文

公共測量において, トータルステーションを用いた結合多角方式により 1 級基準点測量を行っ た。図 8 は、平均図に点検路線を加筆したものである。①~⑧は,観測終了後に行う水平位置及び 標高の閉合差による点検計算のための点検路線を路線番号で示したものである。点検路線の組合せ として最も適当なものはどれか。 次の 1~5 の中から選べ。

1. ①,②,④,⑥,⑦
2. ①,③,④,⑦
3. ①,③,④,⑦,⑧
4. ①,④,⑦,⑧
5. ②,④,⑤,⑦,⑧
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

観測が終わったあと、その結果が妥当かどうかを確かめるために選ぶのが点検路線である。既知点から既知点へ網の中をたどり、その経路で計算した座標・標高が既知の値とどれだけ合うか(閉合差)を見る。どの経路を選ぶかで点検が及ぶ範囲が変わるため、選び方に決まりがある。

点検路線が満たすべき 4 条件

① 既知点と既知点を結ぶ経路であること。片端が新点で終わっていては、計算値と比べる相手(既知の値)がないので閉合差そのものが出せない。

② すべての既知点が、いずれかの点検路線に含まれること。取り残された既知点があると、その点に取り付いた観測が検証されないまま残ってしまう。

③ すべての単位多角形が、いずれかの点検路線と重複すること。単位多角形とは網の中の最小の閉ループのこと。どの点検路線も通らないループがあれば、そこの観測は素通しになる。

④ 路線はできるだけ短くすること。経路が長いと誤差が累積して閉合差が大きく出るため、異常があるのか経路が長いだけなのかを判別しにくくなる。

図 8 でのあてはめ方

この 4 条件は、図の上で順番に潰していける。③で落ちる選択肢が最も多いので、そこを丁寧に見るのが近道である。

手順 1 選択肢に挙がった番号の路線を図でたどり、両端がともに既知点(△)になっているかを確認する。ここで①に反するものが落ちる。

手順 2 図中の既知点(△)を数え、そのすべてがどれかの路線の端点になっているかを確認する。ひとつでも取り残されていれば②に反する。

手順 3 網の中の閉ループを順になぞり、各ループに点検路線が少なくとも 1 本重なっているかを見る。重なりのないループが残れば③に反する。

手順 4 ここまでで複数残ったときに④で比べる。本問は「点間距離は全て同じ」と与えられているので、通る辺の本数が少ないほうが短いと判断してよい。距離を測る必要はない。

4 条件をすべて満たすのは 選択肢 5(②, ④, ⑤, ⑦, ⑧)。
💡 落とす順序は「両端が既知点か → 既知点の取り残しはないか → 点検されないループが残らないか → 短いか」。③のループの取りこぼしが最も引っかかりやすい。本問は点間距離が一定なので、長さの比較は辺の本数で足りる。
第9問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の 1~5 の文は,公共測量における GNSS 測量機を用いた 1~4 級基準点測量について述べた ものである。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1~5 の中から選べ。

1. 1 級基準点測量, 2 級基準点測量及び 3 級基準点測量においては,既知点を電子基準点のみ とすることができる。
2. スタティック法による観測距離 10km 以上の観測で GPS 準天頂衛星及び GLONASS 衛星を用い る場合は,使用衛星数を 6 衛星以上とする。
3. ネットワーク型 RTK 法では,位置情報サービス事業者で算出された補正データ等又は面補正 パラメータを,携帯電話等の通信回線を介して移動局で受信すると同時に,移動局で GNSS 衛 星からの信号を受信し, 移動局側において即時に解析処理を行って位置を求める。この解析 処理は,観測終了後に後処理により行ってもよい。
4. スタティック法及び短縮スタティック法におけるアンテナ高の測定は,標識上面から GNSS ア ンテナの位相中心までとする。
5. スタティック法及び短縮スタティック法による基線解析では,原則として PCV 補正を行う。
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元問題
💡 解説

GNSS 測量機を用いた 1〜4 級基準点測量に関する正誤判定。

1. 正しい。電子基準点のみを既知点とする 1〜3 級基準点測量では、既知点間距離の上限は設けられていないが、作業地域近傍の電子基準点を利用する。
2. 正しい。GPS・準天頂衛星 + GLONASS の組合せでは、GPS/QZS と GLONASS をそれぞれ 2 衛星以上ずつ使用する必要がある。
3. 正しい。後処理キネマティック解析では、観測終了後に位置情報サービスから補正データや面補正パラメータを取得して解析を行う。
4. 誤り。

アンテナ高は、標識上面から GNSS アンテナ底面までの距離を垂直に測定する。問題文の測定方法・基準点が誤っている。アンテナ位相中心ではなく底面までを測るのが規定。

5. 正しい。PCV 補正(アンテナ位相特性補正)は、異なる機種のアンテナを混在使用する場合に必要となる。
誤りは 4。選択肢 4。「アンテナ高=標識上面〜アンテナ底面の垂直距離」と覚える。
💡 アンテナ高の終点=アンテナ「底面」(上面ではない)。電気的位相中心が底面近くにあるため。
第10問 📍 基準点測量
📋 問題文

公共測量において GNSS 測量機を用いた基準点測量を行い,電子基準点Aから新点Bまでの距離 12,000.00m,新点Bの楕円体高 497.57m を得た。このとき,新点Bの標高は幾らか。最も近いも のを次の 1~5 の中から選べ。
ただし、電子基準点 A の標高は 492.48 m、楕円体高は 534.09 m であり、ジオイド高は、電子基準点 A から新点 B の方向へ、距離 1,000.00 m 当たり −0.07 m の一様な変化をしているものとする。
また、距離は楕円体面上の距離とする。

1. 455.12m
2. 455.88m
3. 455.96m
4. 456.80m
5. 464.36m
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元問題
💡 解説

GNSS で観測した楕円体高から、ジオイド傾斜を考慮して新点 B の標高を求める計算問題。

① 既知点 A のジオイド高を求める

関係式:楕円体高 H = 標高 h + ジオイド高 N → N = H − h

N_A = 534.09 − 492.48 = 41.61 m
② A→B 方向のジオイド傾斜量

1,000 m あたり −0.07 m の傾斜(A→B 方向に下がる)。A→B 間 12,000 m の総傾斜:

ΔN = 12,000 × (−0.07 / 1,000) = −0.840 m

→ B のジオイド高:N_B = N_A + ΔN = 41.61 − 0.840 = 40.770 m

③ B の標高を求める

B の楕円体高 H_B = 497.57 m を使い:

h_B = H_B − N_B = 497.57 − 40.77 = 456.80 m
最も近いのは 選択肢 4(456.80 m)。
標高 h = 楕円体高 H − ジオイド高 N 地面 A(既知点) B(新点) ジオイド 楕円体 h_A=492.48 N_A=41.61 h_B=456.80★ N_B=40.77 ジオイドは A→B(12 km)で 0.84 m 下がる(−0.07 m/1,000 m)
💡 H=h-N(標高=楕円体高-ジオイド高)。ジオイド傾斜でNが変化→標高も変わる。計算の順序を覚える。
第11問 📏 水準測量
📋 問題文

次の a〜e の文は,公共測量における GNSS 測量機による水準測量 (以下「GNSS 水準測量」とい う。)について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の 1~5 の 中から選べ。

a. 標高を定める測量であるため,GNSS 水準測量では,PCV 補正を行わない。
b. GNSS 水準測量では,国土地理院が提供するジオイド・モデルを用いることにより,既知点か らの距離が 6~40 ㎞の範囲において 3 級水準点を設置できる。
c. GNSS 水準測量で使用できる既知点の種類は,一~二等水準点,電子基準点(標高区分:水準測 量による)及び 1~2 級水準点である。
d. GNSS 水準測量では,スタティック法又はネットワーク型 RTK 法により観測を行う。
e. 大気中に含まれる水蒸気などによって電波の伝搬遅延量が増加し,高さ方向の精度に影響する ことから,寒冷前線や温暖前線が通過しているときは,原則として観測を行わない。
1. a,c2. a,d3. b,c4. b,e5. d,e
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元問題
💡 解説

GNSS 水準測量(「GNSS による標高の測量マニュアル」)に関する正誤判定。
前提として押さえておきたいのは、GNSS が直接求めるのは「標高」ではなく「楕円体高」だということ。両者は次の関係で結ばれている。

標高 = 楕円体高 − ジオイド高

つまり GNSS 水準測量とは、GNSS で楕円体高を精密に求め、そこから国土地理院のジオイド・モデルによるジオイド高を差し引いて標高を得る測量である。高さ方向の精度がそのまま成果の精度になるため、高さの誤差要因に対して各所で厳しい条件が課されている。この視点で各記述を見ていく。

a. 誤り。

記述は「標高を定める測量であるため PCV 補正を行わない」とするが、理屈が逆である。PCV(アンテナ位相特性)とは、アンテナの電気的な位相中心が電波の到来方向によってずれる性質のことで、その影響はとりわけ高さ方向に強く現れる。標高を求める測量だからこそ、PCV 補正は省略できない。GNSS 水準測量では原則として PCV 補正を行う。

b. 正しい。

ジオイド・モデルを併用することで標高が求められる(冒頭の式)ため、GNSS 水準測量によって3 級水準点を設置することが認められている。マニュアルはその適用範囲を既知点からの距離 6 〜 40 kmと定めており、記述はこのとおり。直接水準測量のように路線を実際にたどる必要がないため、山間部や横断が難しい地形で特に効果を発揮する。

c. 正しい。

使用できる既知点は、一〜二等水準点、電子基準点(標高区分:水準測量による)、1〜2 級水準点に限られる。共通しているのは、いずれも標高が水準測量によって高精度に決められている点だということ。電子基準点がすべて使えるわけではなく「標高区分:水準測量による」ものに限定されるのがポイントで、GNSS によって標高を与えた点を既知点にしてしまうと、その誤差をさらに引き継いでしまうためである。

d. 誤り。 ← もう一つの誤り

GNSS 水準測量の観測はスタティック法のみで行う。ネットワーク型 RTK 法は即時に結果が得られる利点がある反面、観測時間が短く、高さ方向に必要な精度を確保できない。長時間の連続観測によって衛星配置の変化を取り込み、対流圏遅延などの誤差を平均化できるスタティック法でなければならない。「ネットワーク型 RTK 法により観測を行う」とする記述は誤り。

e. 正しい。

GNSS の電波は大気を通過する際に遅れる。とくに対流圏の水蒸気による遅延は変動が大きく、正確なモデル化が難しい。基線の両端で水蒸気の分布が違えば遅延の差が誤差として残り、これも高さ方向に効いてくる。寒冷前線や温暖前線の通過時は水蒸気分布が短時間で大きく変化するため、原則として観測を行わない。記述のとおり。

誤りは ad。その組合せは 選択肢 2(a, d)。
💡 「標高=楕円体高−ジオイド高」から出発すると全選択肢がつながる。高さの精度を守るための決まりごとなので、PCV 補正は必須スタティック法のみ既知点は水準測量で標高を決めた点だけ、と理由ごと覚える。
第12問 📏 水準測量
📋 問題文

次の a ~ e の文は,公共測量における水準測量の誤差とその対策について述べたものである。 明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の 1~5 の中から選べ。

a. 望遠鏡の鉛直軸が傾いているために生じる誤差を視準線誤差といい,三脚の特定の 1 本を常に 同一の標尺に向けて整置し,観測することで消去できる。
b. 標尺の零目盛が正しくないために生じる誤差を零点誤差といい,レベルの設置回数(測点数) を偶数回にすることで消去できる。
c. 標尺の下方を読定しないことで,大気の屈折による誤差の影響を小さくすることができる。
d. 簡易水準測量においては,標尺付属水準器を使用して標尺を鉛直に立てることで標尺の傾きに よる誤差を小さくすることができる。 標尺付属水準器が無い標尺を使用する場合は,標尺を 前後にゆっくり動かして読定値が最大となるところを読む。
e. 地球の曲率の影響によって生じる誤差は,前視標尺と後視標尺を結ぶ直線上の中央にレベルを 整置することで消去できる。
1. a,d2. a,e3. b,c4. b,d5. c,e
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元問題
💡 解説

レベルを用いた水準測量の誤差要因と消去方法に関する正誤判定。

a. 誤り。

鉛直軸が傾いていることで生じる誤差は鉛直軸誤差であり、視準線誤差ではない。視準線誤差は望遠鏡の視準線と気泡管軸の不一致による誤差で、消去方法・原因が異なる。問題文では誤差の名前を取り違えている。

b. 正しい(問題文の通り)。
c. 正しい。大気の屈折誤差(レフラクション)の説明として妥当。
d. 誤り。

標尺の読取りでは、標尺を前後にゆっくり動かして(ウェービング)読定値が最小となる位置の値を読む。これは標尺が鉛直のときに最小値となる原理を利用。問題文の方法では正確な読定にならない。

e. 正しい。地球の曲率(球差)の誤差は、前視・後視標尺を結ぶ直線の中央にレベルを据えて視準距離を等しくすれば消去できる。
誤りは a, d の組合せ = 選択肢 1(a, d)。
💡 鉛直軸誤差=鉛直軸の傾き。視準線誤差=視準線と気泡管軸の不平行。この2つの誤差名の混同注意!
第13問 📏 水準測量
📋 問題文

図 13 に示す水準点 A〜D において,公共測量における 2 級水準測量を実施し,表 13 の観測結果 を得た。点検の結果,環閉合差が許容範囲を超えたことから往路及び復路の再測を行うこととした。 再測路線として最も適当なものはどれか。 次の 1~5 中から選べ。

1. 路線(1)
2. 路線(2)
3. 路線(3)
4. 路線(4)
5. 路線(5)
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

水準環の閉合差を計算し、許容範囲を超えた環に共通する路線を 再測対象として特定する問題。

① 各環の閉合差を計算(観測方向に注意)

環 ①((5)→(3)→(1) を辿る):−5.135 − 1.840 + 6.954 = +0.021 m = +21 mm

環 ②((4)→(6)→(5)):−3.542 − 1.599 + 5.135 = −0.006 m = −6 mm

環 ③((6)→(2)→(3)):+1.599 − 3.411 + 1.840 = −0.028 m = −28 mm ←大

環 ④((4)→(2)→(1)):−3.542 − 3.411 + 6.954 = +0.001 m = +1 mm

② 各環の許容範囲(5 mm·√S, S は km)

・環 ①(S = 1+3+5 = 9 km):5√9 = 15 mm → 観測 21 mm、許容超過

・環 ②(5+3+1 = 9 km):5√9 = 15 mm → 観測 6 mm、許容内

・環 ③(3+10+3 = 16 km):5√16 = 20 mm → 観測 28 mm、許容超過

・環 ④(5+10+5 = 20 km):5√20 ≒ 22 mm → 観測 1 mm、許容内

③ 超過環の共通路線を特定

環 ① と環 ③ が許容超過。両環に共通する路線を見ると 路線 (3)。他の路線(1, 2, 4, 5, 6)は許容内の環にも含まれているため正常と判定。

よって再測すべきは 路線 (3) = 選択肢 3。「複数の超過環の共通路線が異常源」が原則。
水準網(路線6本・環4つ)/再測路線の特定(1)(2)(5)(6)(4)ABCD(3) ★再測(3)が許容超過した複数の環に共通 → 共通路線が誤差源 → 再測対象
💡 手順: ①路線方向を確認し各環の閉合差計算 ②許容値計算 ③超過した環 ④共通路線=再測路線。
第14問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

次の 1~5 の文は,公共測量における地形測量のうち,GNSS 測量機を用いた現地測量について述 べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1~5 の中から選べ。

1. キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定において,観測に使用する衛星数は, 5 衛星以上を標準とする。
2. ネットワーク型 RTK 法による TS 点の設置を単点観測法により行う場合は,作業地域周辺の既 知点において単点観測法により整合を確認するものとし,整合を確認する既知点数は 1 点を標 準とする。
3. キネマティック法又は RTK 法による地形,地物等の測定は,基準点又は TS 点に GNSS 測量機を 整置し,放射法により行うものとし,観測は 1 セット行うものとする。
4. ネットワーク型 RTK 法による地形,地物等の測定は,GNSS 測量機 1 台で行うことができる。
5. 使用する測量機は,2 級以上の性能を有する GNSS 測量機とする。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS を用いた現地測量に関する正誤判定。

1. 正しい。GLONASS を併用観測する場合、衛星数は 6 衛星以上(GPS/QZS 単独なら 5 衛星以上)。
2. 誤り。

整合を確認する既知点数は3 点以上が標準。問題文の点数では十分な整合検証ができない。

3. 正しい(問題文の通り)。
4. 正しい。ネットワーク型 RTK 法は、補正情報を電子的に受信して使用するため、固定局を別途設置する必要がなく、1 台の移動局で観測可能。
5. 正しい(問題文の通り)。
誤りは 2。選択肢 2。「既知点 3 点以上で整合確認」が基本ルール。
💡 ネットワーク型RTKの単点観測法は既知点3点以上で整合確認が要。衛星数は GPS・準天頂だけなら5衛星以上、GLONASS を併用するなら6衛星以上と、併用の有無で変わる点もあわせて押さえる。
第15問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

A 市では,5 年前に作成した地図情報レベル 1000 の数値地形図データを公共測量により修正する こととした。 次の a〜e の文は,その作業内容について述べたものである。 明らかに間違っている ものだけの組合せはどれか。次の 1~5 の中から選べ。

a. 市域の一部において,国土地理院が 2 年前に作成した地図情報レベル 2500 の基盤地図情報が 公開されていたため,当該基盤地図情報から経年変化箇所の建築物の外周線データを取得した。
b. 4 年前に完成した道路について,車載写真レーザ測量によって修正データを取得した。
c. 市域の一部において,2 年前に撮影した空中写真から地上画素寸法 0.4mの写真地図を作成し ていたため,3 年前に完成した体育館の修正データを当該写真地図から取得した。
d. 半年前の土砂災害で形状が変化した斜面について,UAV(無人航空機)レーザ測量によって修 正データを取得した。
e. 1 年前に完成した海岸部の埋立地について,UAV 写真測量によって修正データを取得した。
1. a,c2. a,d3. b,d4. b,e5. c,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

地図情報レベル 1000 の数値地形図データを修正する各手法の妥当性に関する正誤判定。

a. 誤り。

地図情報レベル2500の基盤地図情報を、地図情報レベル1000の数値地形図修正に使うのは不適切。レベル 2500 の方が精度が粗いため、レベル 1000 のデータを 2500 の誤差で上書きしてしまう。精度の粗いデータで細密なレベルを修正できないが原則。

b. 正しい。車載写真レーザ測量による修正図化は適切。経年変化部分の修正データが取得可能。
c. 誤り。

地図情報レベル 1000 では水平位置誤差 1 m 以内が要求されるのに対し、写真地図の地上画素寸法は 0.2 m 以内が必要。問題文では地上画素寸法が大きすぎて精度要件を満たさない。

d. 正しい。UAV レーザ測量による修正数値図化は経年変化部の修正データを取得できる。
e. 正しい(問題文の通り、適切な修正方法)。
誤りは a, c の組合せ = 選択肢 1(a, c)。
💡 修正の可否は精度が足りているかだけで決まる。粗いデータで細かいデータは直せない(レベル2500の基盤地図情報でレベル1000は修正不可)。写真地図から取る場合、レベル1000には地上画素寸法0.2m以内が必要。
第16問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

公共測量におけるトータルステーション(以下「TS」という。)を用いた細部測量において,地形, 地物等の状況により,図 16 に示すとおり基準点 A 及び基準点 B から TS 点 C を設置することとし た。次の文は,この TS 点の水平位置の精度(標準偏差) を求める手順について述べたものである。 基準点 A,基準点 B の平面直角座標系(平成 14 年国土交通省告示第 9 号)に基づく座標値は表 16-1 のとおりである。 基準点 A に TS を整置し,放射法により TS 点 C の観測を行ったところ,表 16-2 の結果を得た。 使用した TS の水平距離 D を測定する精度(標準偏差)は 5mm,水平角αを測定する精度(標準偏差) は 5″とする。また,TS による距離測定と角度測定は独立で互いに影響を与えないものとし,基準 点の誤差及びその他の観測誤差は考えないものとする。 X 座標の北方向 C θD α A T 表 16-1 基準点A 基準点B B Y 図 16 X座標値(m) 160.000 20.000 Y座標値(m) 50.000 190.000 表 16-2 観測値 基準点A~TS点Cの水平距離D 100.000m 基準点Bに向かう方向を基準にして TS点C方向を測定した観測角α(水平角) 285°00′00″ 基準点 A から TS 点 C への方向角θは,観測した水平角 α 及び基準点 A から基準点 B への方向角 T と式 16−1 の関係がある。式 16-1 に対する誤差伝搬の法則から,方向角θの標準偏差σθについ て,σθ=σαであることが分かる。 θ=T+α-360 ・・・・・・・・式 16-1 ここで,式 16-1 の角度の単位は度とする。 TS 点 C のX座標XC及びY座標YCは,基準点 A から TS 点 C の観測によって得られる水平距離 D と方向角θを変数とした関数 ∱(D,θ) 及びg(D,θ)として,それぞれ式 16-2 及び式 16-3 のよう に表すことができる。ここで,XA,YA はそれぞれ基準点 A のX座標値,Y座標値である。 Xc =∱(D,θ) = XA + D cosθ ・・・・・・・・式 16-2 YC =g (D,θ) = YA + D sinθ ・・・・・・・・式 16-3 距離と角度の測定が独立であることから,観測値 D,θ におけるXCの分散は,式 16-2 に対し て誤差伝搬の法則を用いると式 16-4 で求められる。 □X□ C = □□□□□ (□, □ □)□ □□□ + □□□□□ (□, □ □ )□ □□□ ・・・・・・・・式 16-4 YCの分散σ2YCについても,式 16-3 において上記と同様に考えることができる。 このとき,今回設置した TS 点 C のX座標値及びY座標値の標準偏差σXC,σYCは幾らか。最も 近いものの組合せを次の 1~5 の中から選べ。

1. 3mm
2. 3mm
3. 4mm
4. 5mm
5. 5mm σYC 3mm 5mm 5mm 3mm 5mm
📐 問題の図表元問題
💡 解説

放射法で設置した TS 点 C の座標の標準偏差(σXC・σYC)を誤差伝播の法則で求める計算問題。σD = 5 mm、σα = 5″。

① 方向角 θ を求める

基準点 A(160.000, 50.000) → B(20.000, 190.000):ΔX = −140、ΔY = +140 なので方向角 T = 135°。

θ = T + α − 360° = 135° + 285° − 360° = 60°
② 各偏微分係数(式 16-2・16-3)

XC = XA + D cos θ、YC = YA + D sin θ。D = 100.000 m = 100,000 mm、cos 60° = 0.5、sin 60° = 0.86603:

・∂XC/∂D = cos θ = 0.5  ・∂XC/∂θ = −D sin θ → 大きさ 86,603 mm

・∂YC/∂D = sin θ = 0.86603 ・∂YC/∂θ = D cos θ = 50,000 mm

③ σθ をラジアンに換算
σθ = σα = 5″ = 5 / 206,265 ≒ 0.000024 rad
④ 誤差伝播(式 16-4)

σXC² = (0.5 × 5)² + (86,603 × 0.000024)² ≒ 2.5² + 2.1² = 6.25 + 4.4 ≒ 10.7 → σXC ≒ 3.3 mm → 約 3 mm

σYC² = (0.86603 × 5)² + (50,000 × 0.000024)² ≒ 4.33² + 1.2² = 18.8 + 1.5 ≒ 20.2 → σYC ≒ 4.5 mm → 約 5 mm

組合せとして最も近いのは 選択肢 2(σXC = 3 mm、σYC = 5 mm)。角度の標準偏差は必ず″→ラジアンに換算(÷206,265)するのがポイント。
方向角:北から時計回りに測る(θ = T + α − 360°) X(北) B T=135° C D=100 m θ=60° A Aに整置し、Bを基準に α=285°回してCを視準 θ=135°+285°−360°=60° → XC=XA+Dcosθ、YC=YA+Dsinθ
💡 角度の標準偏差は必ず ″→rad(÷206,265)に直す。σX と σY では偏微分係数が入れ替わる(X は cosθ と −D sinθ、Y は sinθ と D cosθ)ので、どちらが大きく出るかは方向角しだい。
第17問 📷 写真測量
📋 問題文

画面距離 10cm,画面の大きさ 17,000 画素×11,000 画素,撮像面での素子寸法 6μmのデジタ ル航空メラを鉛直下に向けて撮影した 1 枚の数値写真がある。 この数値写真には図 17 のように,主点付近には正方形の平らな屋上を持つ建物が,主点から画 面の短辺と平行に左へ離れた場所には高塔の先端と根元を両端とする高塔の像が,それぞれ写って いる。なお,図 17 ではこれらの地物を実際より拡大して示している。 主点付近にある建物の屋上の一辺を数値写真上で計測したところ,300 画素の長さであった。こ の建物は標高 180mの地点に立ち,建物の高さは 20m,屋上の一辺の実長は 36mである。一方,高 塔は標高 0mで傾斜のない場所に立っている。数値写真上で計測したところ,主点からこの高塔の 先端までの長さは 4,000 画素,高塔の像の長さは 140 画素であった。この高塔の高さは幾らか。 最 も近いものを次の 1~5 の中から選べ。

1. 70 m
2. 71 m
3. 74 m
4. 76 m
5. 77 m
📐 問題の図表元問題
💡 解説

鉛直空中写真上の「高塔の倒れこみ(像のズレ)」から塔高を求める計算問題。まず主点付近の建物から撮影高度を出し、次に倒れこみの式を使う。

① 建物の屋上から写真縮尺を求める

屋上一辺:写真上 300 画素 × 素子寸法 6 μm = 1,800 μm = 1.8 mm。実長は 36 m なので:

縮尺 = 1.8 mm / 36 m = 1/20,000(屋上の標高 180 + 20 = 200 m の面での縮尺)
② 撮影高度を求める

画面距離 f = 10 cm = 0.1 m。屋上面からの対地高度 H' = f × 20,000 = 2,000 m。

海抜撮影高度 = 2,000 + 200 = 2,200 m(高塔の立つ標高 0 m 面からの高度も 2,200 m)
③ 倒れこみの式で塔高を求める

鉛直写真では、高さのある地物は主点(鉛直点)から放射方向に倒れこんで写る。主点から先端までの距離 r = 4,000 画素、像の長さ Δr = 140 画素のとき:

h = H × Δr / r = 2,200 × 140 / 4,000 = 2,200 × 0.035

h = 77 m → 選択肢 5。「倒れこみ Δr / 先端までの距離 r = 塔高 h / 対地高度 H」の比例関係を覚える。
写真上では、高い物は主点から外向きに「倒れこんで」写る 主点 建物の屋上 300画素=36m r=4,000画素 高塔の像 Δr=140画素 (先端ほど外側にずれる) h = H × Δr / r = 2,200 × 140 / 4,000 = 77 m
💡 倒れこみは h = H × Δr ÷ r。まず主点付近の実長が分かる地物から縮尺→撮影高度を出す。建物は標高180 m、高塔は標高0 m と立っている面の高さが違うので、対地高度を取り違えないこと。
第18問 📷 写真測量
📋 問題文

次の a~e の文は,リモートセンシングについて述べたものである。明らかに間違っている ものだけの組合せはどれか。 次の 1~5 の中から選べ。

a. 光学センサで広く採用されているプッシュブルーム走査方式のラインセンサでは,人工衛星の 進行とともに帯状に画像を取得しており,その画像は正射投影画像である。
b. 熱赤外線のリモートセンシングでは,対象物からの熱放射を観測するため,夜間でも水面の温 度や雲の分布を観測することができる。
c. 可視光の波長帯は,近赤外線の波長帯に比べて植物からの反射率が高い。
d. 合成開口レーダ(SAR)は,対象物にマイクロ波を照射し,その反射波を受信して地表面の状 態を把握する能動型センサである。
e. 光学センサで受信する電磁波は,マイクロ波センサで受信する電磁波より波長が短く,より雲 を透過しづらい。
1. a,b2. a,c3. b,d4. c,e5. d,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

リモートセンシングのセンサ・電磁波特性に関する正誤判定。

a. 誤り。

プッシュブルーム方式のラインセンサは一次元中心投影方式。センサ取付直下の軌跡を中心に倒れこみ歪が生じるため、正射投影ではない。リモセンには中心投影方式(フレーム/ライン/ポイントセンサ)と非中心投影方式(側視レーダ・SAR)があり、ラインセンサは中心投影の一種。問題文の「正射投影」は誤り。

b. 正しい。熱赤外リモセンは対象物が放射する熱エネルギーを直接観測するため、太陽光不要で夜間も観測可能。可視・反射赤外との大きな違い。
c. 誤り。

植物は近赤外線(波長 700〜2500 nm)を強く反射する性質を持つ。可視光(380〜780 nm)の反射率は近赤外より低い。問題文の反射率の高低関係が逆。NDVI などの植生指標はこの差を利用する。

d. 正しい。SAR(合成開口レーダ)は能動センサで、マイクロ波(可視光より波長が長い)を発射して反射を受信する。昼夜・天候を問わず観測可能。
e. 正しい。マイクロ波(cm オーダー)は波長が長く、雲粒(0.1mm程度)を回り込むため雲を通過しやすい。可視光(nm オーダー)は雲粒に乱され通過しにくい。
誤りは a, c の組合せ = 選択肢 2(a, c)。
💡 植物は近赤外を強く反射する(可視より高い)。ラインセンサは中心投影で正射投影ではない。SAR は自ら電波を出す能動型
第19問 📷 写真測量
📋 問題文

次の 1~5 の文は,公共測量における地形測量及び写真測量のうち,三次元点群測量について述べ たものである。 明らかに間違っているものはどれか。次の 1~5 の中から選べ。

1. 地上レーザ測量では,地上レーザスキャナを用いて地形,地物等を計測し,取得したデータか ら三次元点群データを作成する。
2. UAV(無人航空機)写真点群測量では,UAV により地形,地物等を撮影し,その数値写真を用い て三次元点群データを作成する。
3. UAV レーザ測量では,UAV に搭載した位置姿勢データ取得装置及びレーザ測距装置を用いて地 形,地物等を計測し,三次元形状復元計算により三次元点群データを作成する。
4. 車載写真レーザ測量では,車両に搭載した自車位置姿勢データ取得装置,レーザ測距装置,計 測用カメラなどを用いて道路及びその周辺の地形,地物等を計測し,取得した写真点群データ から三次元点群データを作成する。
5. 航空レーザ測量では,航空レーザ測量システムを用いて地形,地物等を計測し,レーザ測距デ ータと最適軌跡解析データの統合解析により,三次元点群データを作成する。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

三次元点群測量の各手法(航空レーザ・UAV 写真・UAV レーザ・車載写真レーザ)に関する正誤判定。

1. 正しい。三次元点群測量の概要を述べた記述として妥当。
2. 正しい。UAV 写真測量の基本概念(重複写真から SfM で復元)を述べた記述として妥当。
3. 誤り。

UAVレーザ測量には「三次元復元計算」の工程は含まれない。三次元復元計算はUAV 写真点群測量の工程で、撮影された数値写真と標定点から外部標定要素・特微点座標を求め、地形地物の三次元形状を復元する作業。問題文は UAV レーザの工程と写真点群の工程を取り違えている。

4. 正しい。車載写真レーザ測量の概要を述べた記述として妥当。
5. 正しい。航空レーザ測量による点群データ作成作業の説明として妥当。
誤りは 3。選択肢 3。「UAV レーザ ≠ 三次元復元計算(これは UAV 写真点群の作業)」と区別。
💡 三次元形状復元計算は「写真」の工程。UAV レーザ測量にはこの工程はない。写真から形を復元するのか、レーザで直接測るのかで区別する。
第20問 📷 写真測量
📋 問題文

次の 1~5 の文は,公共測量における UAV(無人航空機)レーザ測量について述べたものである。 明らかに間違っているものはどれか。次の 1~5 の中から選べ。

1. 標準的な計測点間隔は,要求点間隔(要求点密度等を満たすために均等かつ最小限に計測する 場合の点間隔)と定数を用いて,計測点間隔=要求点間隔 /θ (ただし,θは 1.1~1.5) で 求めることを標準とする。
2. スキャン角度は,計測対象物へのレーザ光の入射角を 45°以上とするとともに,必要な計測 距離を満たすように定めることを標準とする。
3. 計測対象物との距離は,使用するレーザ測距装置の最大測距距離の 80%以下となるように定め ることを標準とする。
4. コース間重複度は,30%以上とすることを標準とする。
5. UAV の位置の決定は,GNSS によるキネマティック法で行うものとし,キネマティック解析で用 いる固定局は、計測地域から直線距離で 80km を超えないものとする。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

UAV レーザ測量に関する正誤判定。各種レーザ測量・固定局運用の基準を理解しているかが問われる。

1. 正しい(問題文の通り)。
2. 正しい(問題文の通り)。
3. 正しい。同時に最大計測距離も超えないよう設定する。
4. 正しい。コース間重複度は、欠測の防止・標高値点検箇所の確保のため、30%以上を標準とする。
5. 誤り。

UAV レーザ測量の固定局位置は、計測区域から直線距離で 50 km 以内を超えない点を用いる。問題文の「80 km」は誤り。他の測量方法と区別:

・空中写真測量:固定局は撮影区域内との基線距離 50 km 以内

・UAV レーザ測量:計測区域から 50 km 以内

・車載写真レーザ測量:固定局と取得区間との基線距離 10 km 以内(原則)

・航空レーザ測量:固定局は計測対象区域内の基線距離 50 km 以内

誤りは 5。選択肢 5。基線距離は「車載=10km、それ以外=50km」が要点。
💡 固定局の基線距離は車載写真レーザだけ 10 km、空中写真・UAV レーザ・航空レーザはいずれも 50 km 以内。「車載だけ短い」と覚える。
第21問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

図 21 は,国土地理院刊行の電子地形図 25000 の一部(縮尺を変更)である。次の 1~5 の文は,こ の図に表現されている内容について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1~5 の中から選べ。

1. 図の北東にある二つの病院間の水平距離は、320 m より長い。
2. 変電所・発電所の標高は、およそ 25 m である。
3. 交番の経緯度は、およそ北緯 33°12′23″、東経 132°33′24″ である。
4. 博物館北にある水準点と図の南東にある三角点の斜距離は、1,000 m より長い。
5. 別当六丁目西側にある崖には、上端と下端の比高が 20 m より大きい場所がある。
📐 問題の図表元問題
💡 解説

図 21 の電子地形図 25,000 から、距離・標高・経緯度・斜距離・崖の比高を判読し正誤判定する問題。25,000 分の 1 では地図上 1 cm = 実距離 250 m。

1. 正しい。縮尺記号から、地図上 30 mm が実距離 500 m と読める。病院間の地図上距離 26 mm から比例計算で実距離が求まる。
2. 正しい。電子地形図 25,000 では、主曲線は 10 m おき、計曲線は 50 m おきに描かれる。近傍の三角点 137.6 を基準に等高線を追うと、発電所・変電所は 20 m と 30 m の主曲線の中央付近 = 標高約 25 m。
3. 誤り。

図郭左下の経緯度値と縮尺から比例計算すると、交番の経緯度はおおよそ 緯度 33°12'55"、経度 132°33'35" となる。問題文の経緯度値はこの計算結果と一致しないため誤り。

4. 正しい。水準点と三角点の水平距離が地図上 60 mm(実距離 1,500 m)、高低差は 137.6 − 2.3 = 135.3 m なので、斜距離 = √(1500² + 135.3²) > 1,000 m。
5. 正しい。崖の縁線から斜面を表す線が主曲線(10 m おき)を貫いているため、比高 20 m を超える場所が存在する。
誤りは 3。選択肢 3。地図問題は縮尺バーと等高線間隔で具体的に検証。
💡 1/25,000 では図上 1 cm = 250 m主曲線 10 m・計曲線 50 m。経緯度は図郭四隅の値からの比例配分で求める。
第22問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

地図投影法は,経緯線網の形状によって,円筒図法,円錐図法,方位図法などに分類できる。方 位図法で描かれた地図はどれか。次の1~5の中から選べ。

📑 元問題ページ元問題
💡 解説

地図投影法を経緯線網の形(見た目)だけで分類する問題。図法の名前を丸暗記していなくても、投影のしくみを理解していれば図から判別できる。

まず分類の原理をおさえる

円筒・円錐・方位という区分は、地球を何の面に投影したかによる分類である。地球に紙を巻きつける(あるいは当てる)様子を想像すると、経緯線の形は自然に決まる。

円筒図法… 地球に円筒を巻きつけて投影し、切り開く。円筒を開けば長方形なので、経線・緯線はいずれも直交する直線になり、地図全体は長方形になる。

円錐図法… 地球に円錐をかぶせて投影し、切り開く。円錐を開くと扇形になるため、経線は一点から広がる放射状の直線、緯線はその点を中心とする同心円の弧となり、地図全体は扇形になる。

方位図法… 地球に平面を 1 点で接するように当てて投影する。接点を中心とする円形の地図になり、中心からの方位が正しく表されるのが最大の特徴。極を接点にすると、経線は中心から放射状に伸び、緯線は同心円になる。

この原理で各選択肢を見分ける

選択肢 1… 全体が円形で、北極を中心に経線が放射状、緯線が同心円。平面に投影した形そのもので 方位図法

選択肢 2長方形で経線・緯線が直交する直線。円筒図法の仲間(正距円筒図法など)。

選択肢 3扇形で、経線が放射状の直線、緯線が同心円の弧。円錐図法

選択肢 4… 木の葉のような形で、経線が極に向かって曲がって集まり、緯線は水平な直線。円筒図法を変形した擬円筒図法(サンソン図法など)。

選択肢 5… 角の丸い長方形に近い形。見た目の自然さを優先して数式的性質を妥協した折衷図法(ロビンソン図法など)。

まぎらわしい 1 と 3 の区別

選択肢 1 と 3 はどちらも「経線が放射状・緯線が同心円」で似て見えるが、地図全体の輪郭で確実に区別できる。方位図法は平面に投影するので完全な円になり、円錐図法は扇を開いた形なので一周せず扇形にとどまる。輪郭が閉じた円か、開いた扇形か。ここだけ見れば迷わない。

方位図法で描かれているのは 選択肢 1
💡 長方形なら円筒・扇形なら円錐・円形なら方位。輪郭を見るだけで三大分類は判別できる。方位図法は「中心からの方位が正しい」図法で、航空図や中心からの距離・方位を示す図に使われる。
第23問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次の1~5の文は,GISの機能を使った地理空間情報の利用に関して述べたものである。明らかに 間違っているものはどれか。次の1~5の中から選べ。

1. 航空レーザ測量で得た数値地形モデル(DTM)と基盤地図情報の建築物の外周線データのみを 用いて,津波避難ビルの建物の高さを算出することができる。
2. GISのジオリファレンスの機能により,過去の写真地図に座標を与えて,現在の地図と重ね合 わせて比較することができる。
3. GISのネットワーク分析の機能により,ネットワーク化された道路中心線データと消防署及び 火災現場の位置を表す点データのみを用いて,消防署から火災現場までの最短ルートを表示す ることができる。
4. GISのバッファリングと空間検索の機能により,自宅及び病院の位置を表す点データのみを用 いて,自宅から半径 5kmの範囲内にある病院を抽出することができる。
5. GISのボロノイ分割の機能により,公民館及び駅の位置を表す点データのみを用いて,市内全 域の各公民館からそれぞれ直線距離が最も短い駅を特定することができる。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GIS の機能と活用方法に関する正誤判定。DTM/DSM の違いや GIS 解析機能の正確な理解が問われる。

1. 誤り。

建築物の高さを算出するには DSM(数値表層モデル)と外周線データの組合せが必要。DTM(数値標高モデル)は地表面のみの標高を表すため、樹木や建物の高さ情報を含まない。問題文の「DTM」では建物高は求められない。

2. 正しい。GIS のジオリファレンス機能は、地図・写真画像に位置座標を与え、他のデータと重ね合わせて分析・表示できる機能。
3. 正しい(問題文の通り)。
4. 正しい。バッファリング機能は、点・線・面の地物を中心に指定距離の領域を作成し、影響範囲・到達圏分析に用いる。
5. 正しい。ボロノイ分割は母点間の垂直二等分線でポリゴンを作成し、最近隣施設の領域分析等に用いる。
誤りは 1。選択肢 1。「建物高さ=DSM、地表面のみ=DTM」が要点。
💡 建物の高さを出すには DSM が要る。DTM・DEM は地表面だけなので、外周線と組み合わせても高さは出ない。
第24問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次の 1 〜 5 の文は、国土地理院がインターネットで提供している地図「地理院地図」をはじめとするウェブブラウザ上でシームレスに移動・拡大・縮小できる二次元の地図(以下「ウェブ地図」という。)について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 〜 5 の中から選べ。

1. 地理院地図では、地図画像をタイル状に分割して配信している。個々のタイル画像は、メルカトル投影の数式を使用した上で、正方形になるよう変換されている。なお、極域の一部地域は配信対象から除外されている。
2. ウェブ地図では、現在、地図表示のリクエストがある度に、その範囲のデータをサーバ側で切り抜いて配信する方式が多く採用されている。
3. 地理院地図では、地球を回転楕円体ではなく、地球の長半径を半径とした真球で投影する図法が採用されている。
4. ウェブ地図のタイルとして配信されるデータには、ラスタ形式とベクタ形式のものがある。
5. メルカトル投影法を用いて作成されたウェブ地図では、画面の解像度やウェブブラウザの拡大率及びズームレベルを変えない場合、同一の距離を表すスケールバーの画面上の長さは高緯度ほど長くなる。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

地理院地図をはじめとするウェブ地図の配信・投影法に関する正誤判定。

1. 正しい。地理タイルはメルカトル投影で正方形に分割した画像で配信。除外される極域は北緯・南緯約 85°以上。
2. 誤り。

現代のウェブ地図配信は、XYZ 方式(あらかじめタイル分割したデータを配信)が主流。問題文の WMS 方式(リクエスト毎にサーバで切り抜く)は表示速度が遅いため、過去には主流だったものの現在は XYZ 方式に置き換わっている。

3. 正しい。地理院地図は Web メルカトル図法を採用。地球を真球と仮定して正方形に表現し、コンピュータ処理に適した特性を持つ。
4. 正しい。Shape 形式(ベクタ)と TIFF 形式(ラスタ)の両方で配信されている。
5. 正しい。メルカトル図法は高緯度ほど引き伸ばされる性質があるため、緯度が高くなるほど画面上の表示が拡大される。
誤りは 2。選択肢 2。「ウェブ地図=XYZ 方式が主流」と覚える。
💡 現在のウェブ地図はXYZ 方式(タイルを事前に作って配信)が主流。リクエストごとに切り出す WMS 方式は旧来の方式。地理院地図はWeb メルカトルで地球を真球として扱う。
第25問 📐 応用測量
📋 問題文

図25のように,国道と県道に接続する道路の建設を計画している。国道と県道はいずれも直線 である。新設する道路 P1 ~ P6 は,学校用地を避けて建設する予定で,基本型クロソイド(対称 型)とする。点 P2 及び点 P5 はクロソイド曲線始点,点 P3 及び点 P4 はクロソイド曲線終点,曲 線 P3 ~ P4 は円曲線である。また,直線 P1 ~ P2 と国道,直線 P5 ~ P6 と県道は直交するもの とする。このとき,新設する道路 P1 ~ P6 の路線長は幾らか。最も近いものを次の1~5の中か ら選べ。
ただし、円曲線の曲線半径 R = 100 m、クロソイドパラメータ A = 90 m、交角 I = 90°、直線 P1 〜 P2 の長さは 230 m、直線 P5 〜 P6 は 110 m とし、クロソイド曲線終点の曲線半径は円曲線の曲線半径に一致させるものとする。
また、対象とする土地は平たんなものとする。
なお、円周率 π = 3.142 とする。

1. 416 m
2. 497 m
3. 502 m
4. 578 m
5. 659 m
📐 問題の図表元問題
💡 解説

基本型クロソイド(対称型)で国道と県道を結ぶ路線の総延長を求める計算問題。与件:R = 100 m、A = 90 m、交角 I = 90°、直線 P1〜P2 = 230 m、P5〜P6 = 110 m、π = 3.142。

① クロソイドの曲線長 L

クロソイドの基本式 A² = R·L より:

L = A² / R = 90² / 100 = 81 m(P2〜P3 と P4〜P5 の 2 か所、対称なので同じ長さ)
② クロソイドの接線角 τ
τ = L / (2R) = 81 / 200 = 0.405 rad
③ 円曲線 P3〜P4 の長さ

交角 I = 90° = π/2 ≒ 1.571 rad のうち、両側のクロソイドが 2τ を受け持つので、円曲線の中心角は:

1.571 − 2 × 0.405 = 0.761 rad

円曲線長 = R × 0.761 = 100 × 0.761 = 76.1 m
④ 総延長

230(直線)+ 81(クロソイド)+ 76.1(円曲線)+ 81(クロソイド)+ 110(直線)= 578.1 m

578 m → 選択肢 4。「A² = RL → τ = L/2R → 円弧の中心角 = I − 2τ」の順に片づける。
💡 手順は A²=RL → τ=L/(2R) → 円曲線の中心角=I−2τ。総延長は「直線+クロソイド2本+円曲線」。交角は必ずラジアンに直してから R を掛ける。
第26問 📐 応用測量
📋 問題文

次の1~5の文は,公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違ってい るものはどれか。 次の1~5の中から選べ。

1. 境界確認が完了したときは,土地境界確認書を作成し,関係権利者全員に確認したことの署 名等を求める。
2. 境界測量は,近傍の4級基準点以上の基準点に基づき,放射法等により行うものとする。た だし,やむを得ない場合は,補助基準点を設置し,それに基づいて行うことができる。
3. 平地における境界点間測量において,隣接する境界点間の距離が30mの場合,較差の許容範 囲は 15㎜を標準とする。
4. 面積計算は,境界測量の成果に基づき,各筆等の取得用地及び残地の面積を算出し面積計算 書を作成する作業であり,原則として三斜法により行うものとする。
5. 用地平面図データは,地図情報レベル 250 を標準として,用地実測図データの必要項目を抽 出するとともに,現地において建物等の主要地物を測定し作成する。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

用地測量における境界測量・面積計算の手順に関する正誤判定。

1. 正しい(問題文の通り)。
2. 正しい(問題文の通り)。
3. 正しい。境界点間測量の較差許容範囲:20 m 未満は平地 10 mm・山地 20 mm、20 m 以上は平地 S/2,000・山地 S/1,000。問題は平地 30 m なので 30/2,000 = 0.015 m が許容。
4. 誤り。

用地測量の面積計算は座標法で行うのが原則(作業規程の準則)。問題文の「三斜法」は誤り。三斜法は古典的手法で精度面でも座標法に劣る。座標法は座標値から自動計算でき誤差伝播も明確。

5. 正しい。用地実測図データの必須項目には、基準点・境界点・座標値・各筆の地番・借地境界・用地取得線などが含まれる。
誤りは 4。選択肢 4。「面積計算は座標法(三斜法ではない)」が要点。
💡 面積計算は座標法(三斜法ではない)。境界点間の較差は 20 m 未満で平地 10 mm、20 m 以上で平地 S/2,000(30 m なら 15 mm)。
第27問 📐 応用測量
📋 問題文

図 27 は、境界点 A、B、C を順に直線で結ぶ境界線 ABC で区割りされた甲及び乙の所有する土地を示しており、表 27 は、トータルステーションを用いて境界線の測量を行い、水平角 α、β 及び距離 S₁、S₂ を測定した結果である。甲及び乙の所有する土地の面積が変わらないように整正するため、新たに境界線 AP を設けることとした。このとき、CP 間の距離を幾らにすればよいか。最も近いものを次の 1 〜 5 の中から選べ。
ただし、甲及び乙の所有する土地は平たんなものとする。

表 27(測定結果)
αβS₁S₂
135°00′00″300°00′00″40.000 m36.000 m
1. 13.177 m
2. 14.585 m
3. 16.667 m
4. 17.979 m
5. 24.519 m
📐 問題の図表元問題
💡 解説

折れ線 A−B−C だった境界を、甲乙の面積を変えずに直線 A−P に引き直す境界整正の問題。
最初に何が起きているかを押さえる。新しい境界 A−P は、図を見ると B のところでは旧境界より上を通りC のところでは旧境界より下(P は C より手前)を通る。つまり甲は B 付近で土地を失い、C 付近で取り返している。この失う分と得る分がちょうど釣り合うように P を決めればよい。
式にすると、A → B → C → P → A と一周した閉じた多角形の符号付き面積がゼロという条件になる。

① 座標を組み立てる

A を原点、A→B の向きを X 軸の正方向にとる。S₁ = 40.000 m なので B はすぐ決まる。

A(0, 0)  B(40.000, 0)

α = 135°00′00″ は B における内角(BA から BC までの角)なので、B→C の向きは X 軸から 180° − 135° = 45° 上を向く。S₂ = 36.000 m だから

ΔX = 36.000 × cos45° = 25.456 / ΔY = 36.000 × sin45° = 25.456

C(40.000 + 25.456, 0 + 25.456) = (65.456, 25.456)
② 道路(C→P)の向きを求める

C→B の向きは、B→C の逆なので 45° + 180° = 225°。ここから β = 300°00′00″ だけ時計回りに回ると道路の下り方向になる。

225° − 300° = −75° → 285°(右下がりの向きで図と一致)

求める CP 間距離を d とおくと、P の座標は次のように書ける。

P(65.456 + d・cos285°, 25.456 + d・sin285°)  cos285° = 0.25882、sin285° = −0.96593
③ 面積が変わらない条件を立てる

A → B → C → P → A の符号付き面積を座標法で書き、これを 0 とおく。

A→B:0 × 0 − 40.000 × 0 = 0

B→C:40.000 × 25.456 − 65.456 × 0 = +1,018.24

C→P:65.456 × yP − xP × 25.456

P→A:xP × 0 − 0 × yP = 0

ここに P の式を代入すると、C の座標に由来する項どうしが打ち消し合い、d だけが残る。

1,018.24 + d・(25.456・cos285° − 65.456・sin285°) = 0 の形に整理される
④ d を解く

25.456 × 0.25882 = 6.588 / 65.456 × (−0.96593) = −63.226 なので、括弧の中は 6.588 + 63.226 = 69.814。

d × 69.814 = 1,018.24 → d = 1,018.24 ÷ 69.814 = 14.585 m
よって 選択肢 2(14.585 m)。
💡 境界整正は「A→旧境界→新点→A と一周した面積がゼロ」と立式するのが定石。角度から座標を組み立てる際は、内角なのか時計回りの角なのかを図で確かめてから向きを決めること。ここを取り違えると符号ごと狂う。
第28問 📐 応用測量
📋 問題文

次の a〜e の文は,公共測量における河川測量について述べたものである。 明らかに間違って いるものだけの組合せはどれか。次の1~5の中から選べ。

a. 距離標設置測量の観測には,トータルステーションを用いる放射法,RTK 法,ネットワー ク 型 RTK 法などを用いることができる。
b. 水準基標測量は,2級水準測量により行うものとする。また,水準基標の位置を示すため, 点の記を作成する。
c. 定期縦断測量は,山地においては3級水準測量により行うものとするが,地形,地物等の状況 によっては,3級水準測量に代えて4級水準測量により行うことができる。
d. 定期横断測量は,水際杭を境にして,陸部及び水部に分け,陸部については路線測量の横断 測量の規定に準じて行い,水部については深浅測量の規定に準じて行う。
e. 深浅測量における水深の測定は,電波式水位計を用いて行うものとする。ただし,水深が浅 い場合は,ロッド又はレッドを用い直接測定により行うものとする。
1. a, c2. a, d3. b, d4. b,e5. c, e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

河川測量に関する正誤判定。水準測量・深浅測量・水位観測の各手法の使い分けが問われる。

a. 正しい(問題文の通り)。キネマティック法も使用される。
b. 正しい。水準基標の設置間隔は 5 km〜20 km を標準とし、水位標に近接した位置に設置する。
c. 誤り。

定期縦断測量は、山地では 4 級水準測量、平地では 3 級水準測量を行う。地形・地物等の状況によっては 4 級ではなく簡易水準測量とする。問題文の手法・適用区分が誤っている。

d. 正しい(問題文の通り)。
e. 誤り。

深浅測量で水深を測定するのは音響測深機(音波利用)であり、電波式水位計ではない。両者の用途は異なる:

・電波式水位計:マイクロ波で水位を測定(ダム・河川・工場の連続水位監視)

・音響測深機:音波で水深を測定(海底・湖底の地形測量)

誤りは c, e の組合せ = 選択肢 5(c, e)。「深浅測量=音響測深機」と覚える。
💡 深浅測量=音響測深機(電波式水位計は水位を測る別物)。定期縦断測量は平地 3 級・山地 4 級水準測量。

令和5年度(R5)測量士試験 午前 全28問解説

第1問 ⚖️ 法規
📋 問題文

次のa~eの文は、測量法(昭和24年法律第188号)に規定された事項について述べたものである。明らかに間違っているものだけを全て含む組合せはどれか。

a. 公共測量の定義と補助金の取扱いについて(国又は公共団体からの補助を受けて行う測量を含まないとする記述)
b. 測量計画機関による永久標識・一時標識の通知義務について(関係市町村長に通知するとする記述)
c. 山林原野での基本測量における障害物除去について(正しい記述)
d. 基本測量の測量成果・測量記録の謄本・抄本交付申請について(正しい記述)
e. 基本測量及び公共測量以外の測量の定義について(基本測量及び公共測量以外の測量成果を使用するとする誤った記述)
1. a,b,e2. a,c,d3. a,d4. b,c,e5. c,d
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量法の規定に関する正誤判定。各記述を条文と照合する。

a. 誤り。

公共測量の定義の後半部分が誤り。正しくは「国又は公共団体からの補助を受けて行う測量を含む」(測量法 第1条・第5条)。負担を受けて行う測量だけでなく、補助も含めて公共測量と定義される。

b. 誤り。

永久標識・一時標識の通知先は関係都道府県知事(測量法 第21条・第39条)。問題文の「関係市町村長」は誤り。都道府県知事が受けた通知を市町村長へ転達する流れになっている(第21条第2項)。

c. 正しい(第17条)。山林原野等で、所有者の承諾を得ることが困難で、かつ植物や柵等を著しく損傷しない場合は、承諾なしに伐除でき、その後遅滞なく通知すれば足りる。
d. 正しい(第28条)。基本測量の測量成果・記録の謄本または抄本を受けようとする者は、国土交通省令で定めるところにより国土地理院長に申請する。
e. 誤り。

定義が逆。「基本測量及び公共測量以外の測量」とは、基本測量又は公共測量の成果を使用して実施する測量を指す(測量法 第6条)。「以外の測量成果を使用」では定義そのものが破綻する。

誤りは a, b, e の組合せ = 選択肢 1(a, b, e)。
💡 公共測量は国・公共団体の「負担又は補助」を受けて行う測量を含む。永久標識・一時標識の通知先は都道府県知事(市町村長ではない)。
第2問 🌐 測量の基準
📋 問題文

次のa~eの文は,国際地球基準座標系(以下「ITRF」という。)について述べたものである。明らかに間違っているものだけを全て含む組合せはどれか。次の中から選べ。

a. ITRFにおける地球上の位置は、三次元直交座標(X, Y, Z)で表される。
b. 日本の測地成果は、ITRFが更新されると連動して更新される。
c. ITRFのX軸は、回転楕円体の中心及び経度0°の子午線と赤道との交点を通る直線であり、回転楕円体の中心から緯度0°の子午線と赤道との交点に向かう値は正である。
d. ITRFのY軸は、回転楕円体の中心及び東経90°の子午線と赤道との交点を通る直線であり、回転楕円体の中心から90°の子午線と赤道との交点に向かう値は正である。
e. 日本列島の位置をITRFで表すと、X, Y, Zの値域は、X<0, Y>0, Z>0であり、札幌市役所から那覇市役所に向かうベクトル(△X, △Y, △Z)の符号は(負、正、負)となる。
1. a,b,d2. a,d3. b,c,e4. b,e5. c,d
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

ITRF(国際地球基準座標系)の構造と、日本の測地成果との関係を問う正誤判定。
ITRF は地球の重心を原点とする三次元直交座標系で、各軸は次のように定められている。

X 軸 … 経度 0°(本初子午線)と赤道の交点方向が正
Y 軸 … 東経 90° と赤道の交点方向が正
Z 軸 … 自転軸の北方向が正

この定義を押さえたうえで、地点の座標は緯度 φ・経度 λ を用いて X ∝ cos φ・cos λY ∝ cos φ・sin λZ ∝ sin φ と表せる、と理解しておくと符号の判断が確実になる。

a. 正しい。

ITRF では地球上の位置を、地球の重心を原点とする三次元直交座標 (X, Y, Z) で表現する。緯度・経度・高さで表す測地座標とは別の表し方で、両者は相互に変換できる。記述のとおり。

b. 誤り。 ← これが1つ目

ITRF は地殻変動の観測結果を取り込みながら数年おきに更新されているが、日本の測地成果がそれに自動で連動することはない
測地成果は測量の基準として法令に位置づけられており、変えるには所定の手続きを踏む必要がある。全国の基準点成果を一斉に書き換えれば、地図・登記・各種台帳のすべてに影響が及ぶためである。実際、測地成果2011(JGD2011)は ITRF2008 を基準として固定されたものであり、その後 ITRF が更新されても直ちに追随してはいない。したがって「連動して更新される」とするこの記述は誤り。

c. 正しい。

X 軸は回転楕円体の中心と、経度 0° の子午線・赤道の交点を通る直線であり、その交点に向かう向きが正である。冒頭の定義どおりで正しい。

d. 正しい。

Y 軸は回転楕円体の中心と、東経 90° の子午線・赤道の交点を通る直線で、その交点に向かう向きが正。X 軸と Z 軸を決めれば、右手系であることから Y 軸の向きは自動的に東経 90° 側に決まる。記述のとおり。

e. 誤り。 ← これが2つ目

前半の「日本列島では X<0、Y>0、Z>0」は正しい。日本は東経 120〜150° 付近にあるので cos λ<0 より X<0、sin λ>0 より Y>0、北半球なので Z>0 となる。
誤っているのは後半のベクトルの符号である。札幌市役所(およそ北緯 43°、東経 141°)から那覇市役所(およそ北緯 26°、東経 128°)へ向かうベクトルを、上の関係式で確かめる。

ΔX:cos43°・cos141° = 0.731 ×(−0.781) = −0.571 → cos26°・cos128° = 0.897 ×(−0.612) = −0.549 より ΔX > 0(正)

ΔY:cos43°・sin141° = 0.731 × 0.625 = 0.457 → cos26°・sin128° = 0.897 × 0.791 = 0.710 より ΔY > 0(正)

ΔZ:sin43° = 0.683 → sin26° = 0.442 より ΔZ < 0(負)

したがって符号は (正, 正, 負) であり、記述の「(負, 正, 負)」とは ΔX の符号が食い違う
直感的には、那覇のほうが赤道に近いぶん自転軸から遠く(cos φ が大きく)、かつ経度が本初子午線の真裏(東経 180°)から遠ざかるため、負であった X が 0 に近づく——つまり増加する、と捉えられる。

誤りは be。その組合せは 選択肢 4(b, e)。
💡 符号で迷ったら X ∝ cos φ・cos λ、Y ∝ cos φ・sin λ、Z ∝ sin φ に緯度経度を入れて確かめる。ITRF の更新と日本の測地成果の改定が連動しない点は毎年のように問われる。
第3問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次の文は、地理情報標準プロファイル(以下「JPGIS」という。)について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。

a. JPGISは、地理情報に関する国際規格(ISO規格)及び日本産業規格の中から、必要となる基本的な要素を抽出し、体系化したものである。
b. JPGISに準拠する応用スキーマで定義された地理空間データは、統一モデル化言語(UML)を用いて符号化される。
c. JPGISに準拠して整備されたデータが全て同じXML形式で作成されているわけではない。
d. 測量計画機関が定める製品仕様書には、得ようとする測量成果の種類、内容、構造、品質等を示さなければならない。
e. JPGISに準拠した製品仕様書のデータ品質要素の検査は、最初に書式一貫性、次に概念一貫性の順で検査を行う。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

JPGIS(地理情報標準プロファイル)に関する正誤判定。JPGIS は ISO 19100 系・JIS X 7100 系を国内向けに整理した標準で、地理空間データの標準的な記述方法を定義する。

1. 正しい。JPGIS は ISO 規格・日本産業規格から必要な基本要素を抽出・体系化したもの。
2. 誤り。

地理空間データの符号化は XML(拡張可能なマークアップ言語)で行う。UML(統一モデル化言語)はスキーマ記述に用いるツールであり、データの符号化そのものには使わない。問題文では UML と XML の役割を取り違えている。

3. 正しい。JPGIS 準拠データは XML 形式のほか GML(地理マーク付け言語)形式でも作成される。
4. 正しい。製品仕様書には、得ようとする測量成果の種類・内容・構造・品質等を示す。
5. 正しい。データ品質検査は、書式一貫性 → 概念一貫性の順で行う。
誤りは 2 のみ。選択肢 2。「符号化=XML、スキーマ記述=UML」と区別。
💡 符号化は XML/GML、スキーマ記述は UML。役割が違うので入れ替えた記述は誤り。
第4問 🌐 測量の基準
📋 問題文

図4に示すような三次元直交座標系において、ある点(x,y,z)をz軸のまわりに図4に示す方向にθzだけ回転させたときの点(x',y',z')は式4で表される。式4を参考に、点(x,y,z)をy軸のまわりに図4に示す方向に30°だけ回転させたとき、回転後の点(x",y",z")を表す数式として最も適当なものはどれか。

a. 選択肢1(y軸回転行列の異なる組合せ)
b. 選択肢2(y軸回転行列の異なる組合せ)
c. 選択肢3(y軸回転行列の異なる組合せ)
d. 選択肢4(y軸回転行列の異なる組合せ)
e. 選択肢5(y軸回転行列の正しい組合せ:x"=x・cos30°+z・sin30°, y"=y, z"=-x・sin30°+z・cos30°)
📐 問題の図表元問題
💡 解説

三次元直交座標の回転行列に関する問題。z 軸まわりの回転式(式 4)が与えられ、y 軸まわりに 30°回転させたときの変換式を求める。

① 回転行列の覚え方

各軸まわりの回転では、その軸の成分は不変なので、対応する行・列に「1」が入る:

・x 軸まわり → 左上に 1(x成分不変)

・y 軸まわり → 真ん中に 1(y成分不変)

・z 軸まわり → 右下に 1(z成分不変/問題の式 4)

② y 軸まわりの回転行列
R_y(θ) = [[cos θ, 0, sin θ], [0, 1, 0], [−sin θ, 0, cos θ]]

θ = 30° を代入。cos 30° = √3/2、sin 30° = 1/2 なので:

R_y(30°) = (1/2) × [[√3, 0, 1], [0, 2, 0], [−1, 0, √3]]
③ 選択肢と照合

この行列形式に一致する選択肢は 選択肢 5

よって 選択肢 5。覚え方:「軸の成分は不変=対応位置に 1」「sin の符号で回転方向を判別」。
座標変換:Z軸まわりの回転(θz)YXP(x,y)θzP′(x′,y′)x′= x·cosθz + y·sinθzy′= -x·sinθz + y·cosθz  (z′= z 変化なし)
💡 回転軸の成分は変わらないので、その軸に対応する位置に 1 が入る。y 軸まわりなら真ん中が 1。あとは sin の符号の位置で回転の向きを見分ける。
第5問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

測量の誤差について述べた次の文の空欄ア~ウに入る語句又は数値の組合せとして最も適当なものはどれか。正規分布の確率密度関数は平均値μ、標準偏差σのとき、【ア】で表される。ある距離の測定値について、平均値100.000m、標準偏差0.012mの結果を得た。観測距離が100.020m以上となる確率を求める場合、式5のZの値として【イ】を用い、正規分布表(上側確率)から【ウ】%を得る。

1. 選択肢1(ア=exp を含まない誤った式, イ=1.67, ウ=27.4)
2. 選択肢2(ア=正しい確率密度関数の式, イ=0.60, ウ=4.7)
3. 選択肢3(ア=正しい確率密度関数の式, イ=1.67, ウ=4.7)
4. 選択肢4(ア=誤った式, イ=0.60, ウ=27.4)
5. 選択肢5(ア=exp を含まない誤った式, イ=1.67, ウ=4.7)
📐 問題の図表元問題
💡 解説

正規分布の確率密度関数(ア)と、標準化してから正規分布表で確率を読み取る手順(イ・ウ)の穴埋め問題。平均 μ = 100.000 m、標準偏差 σ = 0.012 m。

① ア:正規分布の確率密度関数

f(x) = 1/(√(2π)·σ) × exp{ −(x−μ)² / (2σ²) }。指数関数 exp を含み、肩の分母が 2σ²(σ の 2 乗)になっているものが正しい形。

選択肢には exp が抜けた式(カッコの 2 乗だけの式)が混ざっており、これらは誤り。

② イ:Z 値(標準化)

式 5 の標準化 Z = (x − μ) / σ に、x = 100.020 m を代入:

Z = (100.020 − 100.000) / 0.012 = 0.020 / 0.012 = 1.666… ≒ 1.67
③ ウ:正規分布表(上側確率)を読む

表 5 で Z = 1.67(行 1.6・列 .07)を引くと 0.04746。つまり観測距離が 100.020 m 以上となる確率は:

P(Z ≥ 1.67) = 0.04746 ≒ 4.7%
④ 組合せの判定

「正しい確率密度関数の式 + イ=1.67 + ウ=4.7」がそろうのは選択肢 3。選択肢 5 はイ・ウが同じでもアの式に exp がないため誤り(ひっかけ)。

よって 選択肢 3。「exp の有無と 2σ² を確認 → 標準化 → 表引き」の 3 段構え。
💡 確率密度関数は exp を含み、肩の分母が 2σ²。exp のない式は即座に切れる。数値は Z=(x−μ)/σ で標準化してから上側確率表を引く。
第6問 🌐 測量の基準
📋 問題文

次のa~dの文は,測量の基準について述べたものである。明らかに間違っているものだけを全て含む組合せはどれか。次の中から選べ。

a. 位置は、地心緯度、経度及び平均海面からの高さで表示する。
b. 公共測量における距離及び面積は、ジオイドの表面上における値で表示する。
c. ジオイドとは、平均海面を陸地内部まで延長し、地球の形を仮想的に表した面であり、水平位置を求める測量の基準面である。
d. 平面直角座標系(平成14年国土交通省告示第9号)は、座標系のY軸を座標系原点において子午線に一致する軸とし、座標系のX軸を座標系原点において座標系のY軸に直交する軸とする。
1. a,b2. a,b,c3. a,b,c,d4. b,c,d5. c,d
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量の基準に関する記述で、すべての記述に誤りが含まれる正誤判定。a〜d を順に検証する。

a. 誤り。

位置は地理学的経緯度+平均海面からの高さで表す(測量法 第11条1)。問題文の「地心緯度」は誤り。地心緯度は地心と地表面を結ぶ角度で、測地緯度(地理学的経緯度)とは異なる。

b. 誤り。

距離・面積は回転楕円体の表面上の値で表す(第11条2)。「ジオイドの表面上の値」は誤り。ジオイドは高さ(標高)の基準で、距離・面積の基準ではない。

c. 誤り。

ジオイドは高さを求める測量の基準面。「水平位置を求める測量の基準面」は誤り。水平位置の基準は回転楕円体面。

d. 誤り。

平面直角座標系は X軸が子午線方向(南北)、Y軸が東西(平成 14 年国土交通省告示第 9号)。「Y軸を子午線に一致」は誤り。

a〜d すべてが誤り。全部を含む組合せ = 選択肢 3(a, b, c, d)。
💡 位置は地理学的経緯度(地心緯度ではない)。距離・面積は回転楕円体面上高さの基準はジオイド。平面直角座標はX 軸が子午線方向。
第7問 📍 基準点測量
📋 問題文

公共測量におけるトータルステーション(TS)による距離の測定について述べた文で、明らかに間違っているものはどれか。

a. 距離測定の誤差は、距離に比例するものとしないものに分けられる。大気の屈折率による影響などが比例誤差、位相差測定誤差などが非比例誤差である
b. 気温が上がると測定距離は短くなる
c. 気圧が低くなると測定距離は短くなる
d. 前回の機器検定から1年経過したため、国土地理院に登録された比較基線場にて検定を行った
e. TSとミラーとの間で往復した光波の位相差を測定し、これに往復時間を乗じることで距離を求めている
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

TS(トータルステーション)による距離測定の原理に関する正誤判定。

1. 正しい。距離測定誤差は、機器に起因する定誤差と気象条件等による比例誤差に分類される。
2. 正しい。気温上昇 → 大気密度低下 → 屈折率低下 により、光速がわずかに速くなって観測距離が短く見える。気象補正で補正する。
3. 正しい。

気圧が下がると空気が薄くなり、大気の屈折率が小さくなる。屈折率が小さいほど光波は速く進むので、往復にかかる時間は短くなり、機器が算出する距離は見かけ上短く出る。
気温が上がったときと同じ向きの現象で、どちらも「空気が薄くなる → 光が速い → 距離が短く出る」という一本の理屈で説明できる。記述のとおり。

4. 正しい。

測距儀は経年により器械定数がわずかにずれていくため、定期的な検定が必要になる。検定は国土地理院に登録された比較基線場で行う。長さがあらかじめ高精度に決められた基線を実測し、器械が出す値との差から器械定数を求める仕組みである。
前回の検定から 1 年が経過した時点で検定を受けたという対応は適切。記述のとおり。

5. 誤り。

位相差測定で得られる距離は「光波の往復距離」。実際の距離(片道)は、得られた値を2 で割る必要がある。問題文の式では 2 で割る処理が抜けており、距離が 2 倍になってしまう。

距離 = (往復時間 × 光速) ÷ 2。よって誤りは 5 = 選択肢 5
💡 気温上昇も気圧低下も「空気が薄い → 光が速い → 距離が短く出る」で同じ向き。位相差から得られるのは往復距離なので 2 で割る必要がある。
第8問 📍 基準点測量
📋 問題文

公共測量におけるトータルステーションを用いた 1 級基準点測量において、図 8 に示すように、標高 16.10 m の点 A と標高 94.70 m の点 B との間の距離及び高低角の観測を行い、表 8 の観測結果を得た。D を斜距離、αA を点 A から点 B 方向の高低角、αB を点 B から点 A 方向の高低角、iA・fA を点 A の器械高及び目標高、iB・fB を点 B の器械高及び目標高とするとき、点 A、点 B 間の基準面上の距離は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、地球の平均曲率半径は 6,370 km、点 A、点 B のジオイド高を平均した値は 43.00 m を用いるものとする。また、D は気象補正等必要な補正が既に行われているものとする。

表 8
αA3°59′45″
αB−4°00′15″
D1,125.400 m
iA、fA1.650 m
iB、fB1.550 m
1. 1,122.58 m
2. 1,122.60 m
3. 1,122.62 m
4. 1,122.64 m
5. 1,122.66 m
📐 問題の図表元問題
💡 解説

TS による 1 級基準点測量で、点 A(標高 16.10 m)と点 B(標高 94.70 m)間の基準面上の距離を求める計算問題。作業規程の準則 付録 6 の式を使用。

① 高低角の平均

α_A = 3°59'45"、α_B = −4°00'15" なので:

(α_A − α_B) / 2 = (3°59'45" + 4°00'15") / 2 = 8°00'00" / 2 = 4°00'00"

cos 4° ≒ 0.99756

② 各点の高さ(器械高・目標高を加味した実標高)

点 A 側:H_A + f_A = 16.10 + 1.650 = 17.75 m

点 B 側:H_B + f_B = 94.70 + 1.550 = 96.25 m

平均高さ = (17.75 + 96.25) / 2 = 57 m

ジオイド高 N = 43.00 m を加算 → 基準面までの平均高さ = 57 + 43 = 100 m

③ 基準面上の距離 S を計算

公式:S = D × cos((α_A − α_B)/2) × R / (R + 平均標高 + N)

D = 1,125.400 m、R = 6,370,000 m(地球平均曲率半径)として:

S = 1125.400 × 0.99756 × 6,370,000 / (6,370,000 + 100)
= 1125.400 × 0.99756 × 6,370,000 / 6,370,100 ≒ 1,122.64 m
よって、最も近いのは 選択肢 4(1,122.64 m)。
基準面補正:山の上で測った距離を海面の高さに「降ろす」 A B 観測距離(平均高さ Hm≒100 m の面) 基準面上の距離 S(求める値) Hm S = D・cos((αA−αB)/2) × R/(R+Hm) 高い場所ほど距離は縮む
💡 S = D・cos(高低角) × R ÷ (R + 平均の高さ)。平均の高さには器械高・目標高を足した標高の平均に、ジオイド高も加える。
第9問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の文は、公共測量におけるGNSS測量機を用いた基準点測量について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。

a. PCV補正を適用することにより異機種間観測での精度を確保できる
b. 二重位相差による解析処理でGNSS衛星及び受信機の時計誤差を消去できる
c. スタティック法による10km以上の観測で衛星を5衛星以上使用する
d. スタティック法で複数観測点にGNSS測量機を整置して基線ベクトルを求める
e. キネマティック法は固定局と移動局で単独測位を行い座標値の差から基線ベクトルを求める
1. a,c2. a,d3. b,d4. b,e5. c,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS 測量機を用いた基準点測量に関する正誤判定。観測条件・解析手法を区別する。

a. 正しい。異機種アンテナ間の観測では PCV(アンテナ位相特性)補正を適用して精度を確保。
b. 正しい。GNSS の二重位相差解析は、衛星・受信機両方の時計誤差を同時に消去できる。
c. 誤り。

スタティック法で 10 km 以上の観測を行う場合、GPS・準天頂衛星・GLONASS を併用するなら 6 衛星以上必要(GPS/QZS のみなら 5 衛星以上)。問題文の「5 衛星以上」は GLONASS 併用時の規定として誤り。

d. 正しい。複数観測点での同時受信により、衛星位置の時間変化を利用して整数値バイアスを決定し、基線ベクトルを求める。
e. 誤り。

キネマティック法は単独測位ではない。固定局を設置し、移動局を複数の観測点に順次移動させて基線ベクトルを求める相対測位手法。「単独測位」は誤り。

誤りは c, e の組合せ = 選択肢 5(c, e)。
💡 スタティック 10 km 以上は、GPS・準天頂だけなら 5 衛星以上/GLONASS 併用なら 6 衛星以上。キネマティック法は固定局と移動局による相対測位で、単独測位ではない。
第10問 📍 基準点測量
📋 問題文

公共測量におけるGNSS測量機を用いた基準点測量を既知点A及び新点Bにおいて行い、既知点Aから新点Bまでの基準面上の距離10,000.00m、新点Bの楕円体高72.50mを得た。新点Bの標高は幾らか。また、既知点Aから新点Bの方向におけるジオイド面の楕円体面に対する1,000.00m当たりの傾斜量は幾らか。最も近い数値の組合せを次の中から選べ。既知点Aの標高は34.00m、楕円体高は68.50m、新点Bのジオイド高は34.60m、ジオイド面は楕円体面に対して一様に傾斜しているものとする。

1. 新点 B の標高=34.50 m / 1,000.00 m 当たりのジオイド面の傾斜量=−0.01 m
2. 新点 B の標高=37.90 m / 1,000.00 m 当たりのジオイド面の傾斜量=−0.01 m
3. 新点 B の標高=37.90 m / 1,000.00 m 当たりのジオイド面の傾斜量=+0.01 m
4. 新点 B の標高=37.90 m / 1,000.00 m 当たりのジオイド面の傾斜量=+0.03 m
5. 新点 B の標高=38.50 m / 1,000.00 m 当たりのジオイド面の傾斜量=+0.03 m
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS で得た楕円体高から、新点 B の標高とジオイド面の傾斜量を求める計算問題。基本関係式:楕円体高 = 標高 + ジオイド高

① 既知点 A のジオイド高を求める

N_A = 楕円体高 − 標高 = 68.50 − 34.00 = 34.50 m

② 新点 B の標高を求める

新点 B のジオイド高 N_B = 34.60 m、楕円体高 H_B = 72.50 m

h_B = H_B − N_B = 72.50 − 34.60 = 37.90 m

これは A の標高 34.00 m と楕円体高差を取った値(h_A + (H_B − H_A) = 34 + 4 = 38 m)とほぼ一致するが、ジオイド傾斜を考慮するため細かい数値で計算する。

③ ジオイド傾斜量(1,000 m あたり)

A〜B 間の距離 = 10,000 m、ジオイド高の差 ΔN = N_B − N_A = 34.60 − 34.50 = +0.10 m

1,000 m あたりの傾斜量 = 0.10 / 10 = +0.01 m
④ 選択肢と照合

標高約 38 m+傾斜量 +0.01 m の組合せ → 選択肢 3

よって 選択肢 3
💡 標高 = 楕円体高 − ジオイド高。既知点で N を出し、傾斜量 × 距離で新点の N を求めてから引く。傾斜量は「ジオイド高の差 ÷ 距離」で逆算できる。
第11問 📏 水準測量
📋 問題文

公共測量による水準測量(GNSS水準測量)について述べた文の中から、明らかに間違っているものを選べ。

a. 1級及び2級GNSS測量機を使用でき、2級は10km未満の基線のみ
b. 既知点は一~二等水準点、水準測量により標高が取り付けられた電子基準点及び1~2級水準点
c. 電子基準点のみを既知点とする場合、セミ・ダイナミック補正を行う必要がある
d. 寒冷前線・温暖前線接近時などは原則としてGNSS観測を行わない
e. 3級水準点設置時の観測距離は6km以上40km以下
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における GNSS による水準測量(GNSS 水準測量)に関する正誤判定。作業規程の準則・標高測量マニュアルを参照。

1. 正しい。1 級・2 級 GNSS 測量機を使用できる。ただし 2 級機の使用は基線 10 km 未満に限定される(第88条)。
2. 正しい。既知点は「一〜二等水準点、水準測量で標高が取り付けられた電子基準点、1〜2 級水準点」(第75条)。
3. 誤り。

電子基準点のみを既知点とする場合、セミ・ダイナミック補正は不要。以前は必要だったが、マニュアル改訂により不要となった(GNSS測量による標高の測量マニュアル)。問題文の「補正を行う必要がある」は現行ルールと異なるため誤り。

4. 正しい。大気遅延の影響を受けるため、寒冷前線・温暖前線の通過時は原則として GNSS 観測を行わない(第90条三・ロ)。
5. 正しい。3 級水準点を設置する場合の観測距離は 6 km 以上 40 km 以下(第76条)。
誤りは 3 のみ。選択肢 3。「電子基準点のみ=補正不要」がポイント。
💡 電子基準点のみを既知点にする場合、セミ・ダイナミック補正は不要(マニュアル改訂による)。3 級水準点の設置は既知点から 6〜40 km。
第12問 📏 水準測量
📋 問題文

公共測量における水準測量の検測及び計算について述べた次の文の空欄ア~ウに入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。

1. ア=片道観測/イ=変動補正計算/ウ=正標高補正計算
2. ア=往復観測/イ=正規正標高補正計算/ウ=正標高補正計算
3. ア=往復観測/イ=変動補正計算/ウ=正規正標高補正計算
4. ア=片道観測/イ=正規正標高補正計算/ウ=正標高補正計算
5. ア=往復観測/イ=正標高補正計算/ウ=正規正標高補正計算
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における水準測量の検測・計算手順を当てはめる穴埋め問題(作業規程の準則 第66条・第67条)。

ア = 片道観測

1 級・2 級水準測量の検測は「片道観測を原則とする」(第66条一)。検測は元の観測と独立な検証手段として行うため、簡素な片道観測で誤差の有無を確認する。「往復観測」では検測の意味を成さない。

イ = 正規正標高補正計算

標尺補正計算と並んで、1 級・2 級水準測量に対して正規正標高補正計算(楕円補正)を行う(第67条一)。正規正標高補正は重力場の不均一性を補正する標準的な手法。

ウ = 正標高補正計算

1 級水準測量においては、正規正標高補正計算に代えて正標高補正計算(実測の重力値による補正)を用いることができる。これは正規重力ではなく実測重力で補正するためより正確(ただし手間がかかる)。

ア=片道観測、イ=正規正標高補正計算、ウ=正標高補正計算 の組合せ = 選択肢 4
💡 検測は片道観測が原則。1・2 級には正規正標高補正、1 級ではこれに代えて実測重力による正標高補正を用いることができる。
第13問 📏 水準測量
📋 問題文

既知点 A 及び既知点 B から新点 P の標高を求めるため、公共測量における 1 級水準測量を行い、表 13−1 の結果を得た。標尺補正を行った後の新点 P の標高の最確値は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、既知点 A 及び既知点 B の標高は表 13−2 のとおりであり、この観測で使用した標尺の標尺改正数は 20℃において +5 μm/m、膨張係数は +1.0×10⁻⁶/℃ である。

表 13−1
区間距離観測高低差観測時の平均気温
A → P2 km−16.1435 m15℃
P → B1 km−67.0123 m20℃
表 13−2
既知点標高
A161.7500 m
B78.5918 m
1. 145.6047 m
2. 145.6051 m
3. 145.6053 m
4. 145.6055 m
5. 145.6058 m
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

1 級水準測量で、既知点 A・B から新点 P の標高を求める計算問題。標尺補正を施した後、観測距離による重量平均で最確値を求める。

① 標尺補正の公式
ΔC = (C₀ + (T − T₀) × α) × Δh

・C₀:標尺改正数(+5 μm/m) ・T:観測温度 ・T₀:基準温度 (20℃)

・α:膨張係数 (+1.0×10⁻⁶ /℃) ・Δh:観測高低差

② 区間 A→P(観測温度 15℃、Δh = −16.1435 m)

係数 = 5.0×10⁻⁶ + (15 − 20) × 1.0×10⁻⁶ = 5×10⁻⁶ − 5×10⁻⁶ = 0

→ 補正量 ΔC_A = 0(係数がゼロのため)

補正後の P 標高(A 側から)= 161.7500 − 16.1435 + 0 = 145.6065 m
③ 区間 P→B(観測温度 20℃、Δh = −67.0123 m)

係数 = 5.0×10⁻⁶ + (20 − 20) × 1.0×10⁻⁶ = 5×10⁻⁶

補正量 ΔC_B = 5×10⁻⁶ × (−67.0123) ≒ −0.0003 m

補正後の P 標高(B 側から)= 78.5918 + 67.0123 + 0.0003 = 145.6044 m
④ 観測距離による重量平均

距離比 A→P : P→B = 2 km : 1 km → 重量比 = 1/2 : 1/1 = 1 : 2(距離の逆数が重量)

最確値 = (1 × 145.6065 + 2 × 145.6044) / (1 + 2) = 436.8153 / 3 ≒ 145.6051 m
よって、最も近いのは 選択肢 2(145.6051 m)。
水準路線:既知点A·B→新点P(路線距離で加重平均)A既知点P新点B既知点路線①路線②標尺補正後の高低差を路線距離の逆数で加重平均→新点Pの標高HP = HA + Δh₁(補正後)  ← 重み=1/距離で加重平均
💡 補正係数は C₀ + (T − T₀) × α20℃ちょうどなら温度の項が消える点がひっかけ。最確値は距離の逆数で重み付けした平均。
第14問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

トータルステーション(TS)を用いて既知点Aから求点Bの高低差Zを観測した。斜距離D₀=200.000m、高低角θ₀=30°00'00"のとき、高低差Zの標準偏差σZを求めよ。距離測定精度は(5+5×10⁻⁶D)mm、角度測定精度は5"。

a. 3.91 mm
b. 4.13 mm
c. 5.27 mm
d. 6.19 mm
e. 6.76 mm
📐 問題の図表元問題
💡 解説

TS で測った高低差 Z = D·sinθ の標準偏差 σ_Z を、誤差伝播の法則で求める問題。距離 D と高低角 θ それぞれの測定誤差が Z に与える影響を合成する。

① 誤差伝播の式
σ_Z² = (sinθ·σ_D)² + (D·cosθ·σ_θ)²

第1項が距離測定による誤差、第2項が角度測定による誤差。角度 σ_θ は必ずラジアンに直してから使う。

② 数値を mm に揃える

・D = 200 m = 200,000 mm、θ = 30°(sinθ = 0.5、cosθ = 0.866)

・距離精度 σ_D = 5 + 5×10⁻⁶ × 200,000 = 5 + 1 = 6.0 mm

・角度精度 σ_θ = 5″ ÷ 206,265 ≒ 2.42×10⁻⁵ rad(1 rad = 206,265″)

③ 各項を計算

・距離項 = sinθ·σ_D = 0.5 × 6.0 = 3.0 mm

・角度項 = D·cosθ·σ_θ = 200,000 × 0.866 × 2.42×10⁻⁵ ≒ 4.2 mm

④ 合成(平方和の平方根)
σ_Z = √(3.0² + 4.2²) = √(9.0 + 17.6) = √26.6 ≒ 5.2 mm
最も近いのは 選択肢 3(5.27 mm)。「角度は rad 換算」「単位は mm に統一」が要点。
💡 σZ² = (sinθ・σD)² + (D・cosθ・σθ。角度は rad 換算、長さは mm に統一してから代入する。
第15問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

公共測量による地形測量のうち、GNSS測量機を用いた現地測量について述べたもので、明らかに間違っているものはどれか。

a. 使用する機器は、2級GNSS測量機と同等以上のものとする
b. キネマティック法又はRTK法により地形、地物などを測定する際、初期化を行う観測点で観測値を点検する場合のセット間較差の許容範囲は、水平面の南北成分と東西成分、水平面からの高さ成分のいずれも20mmである
c. 現地測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは、原則として1000以下である
d. ネットワーク型RTK法の単点観測法により測定した結果が周囲の既知点と整合していない場合、水平の整合処理はヘルマート変換等の適切な方法を採用する
e. ネットワーク型RTK法の単点観測法により測定した結果が周囲の既知点と整合していない場合、高さの整合処理は標高を用いることを標準とする
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS 測量機を用いた現地測量(地形・地物の測量)に関する正誤判定。

1. 正しい。使用機器は 2 級 GNSS 測量機と同等以上のもの(作業規程の準則 第113条)。
2. 誤り。

キネマティック法・RTK 法のセット間較差の許容範囲は水平 20 mm、高さ 30 mm。垂直方向は精度劣化が大きいため許容値が大きく設定される。問題文の「いずれも 20 mm」は誤り(第123条)。

3. 正しい。現地測量による数値地形図データの地図情報レベルは原則 1000 以下、標準は 250・500・1000(第111条)。
4. 正しい。ネットワーク型 RTK 単点観測法で周囲既知点と整合しない場合、水平の整合処理はヘルマート変換等の適切な方法を用いる。
5. 正しい。高さの整合処理は標高を用いることを標準とする(第120条 4 項二ロ)。
誤りは 2 のみ。選択肢 2。「水平=20、高さ=30」と覚える。
💡 セット間較差の許容は水平 20 mm・高さ 30 mm。高さだけ緩いのは、衛星が上空にしかなく高さ方向は幾何学的に不利だから。
第16問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

公共測量における地上レーザスキャナを用いた数値地形図データ作成について、明らかに間違っているものだけの組合せを選べ。

a. 計測の方向は、地形の低い方から高い方への向きを原則とする
b. 同一箇所から複数回計測する場合、地上レーザスキャナの器械高は変えないようにする
c. 計測範囲の空中に煙などの浮遊物がある場合、その大きさや密度によっては、空中に点群が生成される
d. 地形、地物などとレーザ光がなす角を入射角とし、標準的な地形、地物などが入射角1.5°以上で計測できる性能を有する
e. 地図情報レベル500の数値地形図データを作成する場合、標定点の精度は水平位置、標高ともに0.2m以内
1. a,c2. a,d3. b,d4. b,e5. c,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における地上レーザスキャナを用いた数値地形図データ作成に関する正誤判定。

a. 正しい。計測方向は低い方から高い方への向き(仰角方向)を原則とする(第377条 2 項)。高い方から見下ろすと斜面の点群間隔が広がるため。
b. 誤り。

同一箇所から複数回計測する場合、地上レーザスキャナの器械高は変えるのが原則(第377条 9 項)。同じ高さだと同じ死角を繰り返してしまうため。「変えないようにする」は誤り。

c. 正しい。空中の煙・水蒸気等の浮遊物は、その大きさや密度によっては空中に点群を生成することがある。
d. 正しい。地形・地物とレーザ光がなす角を入射角とし、標準的な地形が入射角 1.5°以上で計測できる性能を有するスキャナを使用する(第375条四)。
e. 誤り。

地図情報レベル 500 の数値地形図データを作成する場合、標定点の精度(標準偏差)は水平位置・標高ともに 0.1 m 以内(第372条)。問題文の「0.2 m 以内」は誤り。

誤りは b, e の組合せ = 選択肢 4(b, e)。
💡 地上レーザは低い方から高い方へ(仰ぎ見る)が原則。同じ場所から複数回測るときは器械高を変える(同じ死角を繰り返さないため)。
第17問 📷 写真測量
📋 問題文

公共測量におけるデジタル航空カメラを鉛直下に向けた空中写真撮影を行うに当たり、標高が150mから350mまでの範囲にある土地を、撮影範囲全体にわたって隣接するコースの数値写真との重複度が最小で35%となるように計画した。撮影基準面の標高を150mとするとき、隣接コースの数値写真との重複度は最大何%となるか。ただし、使用するデジタル航空カメラの画面距離は10cm、撮像面での素子寸法は6μm、画面の大きさは17,000画素×11,000画素とし、画面短辺が撮影基線と平行であるとする。また、空中写真撮影は等高度かつコースの間隔を一定で行うものとし、撮影基準面での地上画素寸法は15cmとする。

a. 38%
b. 40%
c. 42%
d. 44%
e. 46%
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

デジタル航空カメラを鉛直下に向けた空中写真撮影で、撮影基準面でのオーバーラップ率を求める計算問題。

① 撮影高度 H

公式:H = (画面距離 × 地上画素寸法) ÷ 素子寸法

H = (0.10 × 0.15) ÷ (6×10⁻⁶) = 2,500 m
② 撮影基準面における撮影範囲(短辺)

幅 = 画素数 × 地上画素寸法 = 11,000 × 0.15 = 1,650 m

③ T.P.+350 m における撮影範囲(相似比)

標高 350 m 上では撮影機からの距離が H − 200 = 2,300 m(撮影基準面 150 m から計算)

範囲 = 1,650 × (2,300 / 2,500) = 1,518 m
④ T.P.+350 m での重複部・非重複部

重複部分(35%)= 1,518 × 0.35 ≒ 531 m

非重複部分(撮影基線長)= 1,518 − 531 = 987 m

⑤ 撮影基準面でのオーバーラップ長と重複率

撮影基準面での重複長 = 1,650 − 987 = 663 m

重複率 = 663 / 1,650 × 100 ≒ 40.2%選択肢 2(40%)。
💡 等高度で飛ぶので地面が高いほどカメラに近く、写る範囲が狭く、重複度は下がる。「最小の重複度」は必ず最高標高の地点で起きる。
第18問 📷 写真測量
📋 問題文

次の文は、UAVにより撮影した数値写真を用いて三次元点群データを作成する作業について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。

a. 標定点は外側標定点が3点以上、内側標定点が1点以上となるように設置し、検証点を兼ねることができる
b. 位置精度0.10m以内の三次元点群データ作成時、地上画素寸法を0.02m以内にする撮影計画
c. 高低差が大きい地域では、撮影基準面を数コース単位で設定できる
d. 撮影後の写真重複度確認が困難な場合、同一コース内の重複度を90%以上とする計画
e. 外側標定点を結ぶ範囲のさらに外側に、1枚以上の数値写真を撮影する計画
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における UAV 写真点群測量に関する正誤判定。

1. 誤り。

標定点は外側 3 点以上・内側 1 点以上に設置するが、検証点とは別に配置する必要があり、兼ねることはできない(第414条 2 項)。検証点は標定点からできるだけ離れた場所に独立に設置するのが規定。問題文の「検証点を兼ねることができる」は誤り。

2. 正しい。位置精度 0.10 m 以内には、地上画素寸法 0.02 m 以内が必要(第420条 2 項)。
3. 正しい。高低差の大きい地域では撮影基準面を数コース単位に設定可(第420条 4 項)。
4. 正しい。撮影後に重複度確認が困難な場合は、同一コース内重複度 90% 以上を確保(第420条 8 項)。
5. 正しい。外側標定点を結ぶ範囲のさらに外側にも 1 枚以上の数値写真を撮影(第420条 9 項)。
誤りは 1 のみ。選択肢 1。「標定点と検証点は別物・兼用不可」が要点。
💡 標定点=計算の入力/検証点=結果のテスト。役割が逆なので兼用できない。検証点は標定点から離して配置する。
第19問 📷 写真測量
📋 問題文

数値地形モデルを作成するため、計測時の対地高度2,000mで航空レーザ測量を実施した。このとき、航空機直下の地表面における進行方向の計測間隔は幾らか。ただし、使用する航空レーザ測量機の走査方式はオシレーティングミラー方式で、走査角は最大±30°、1秒当たりの走査回数は105往復(1往復で行きと帰りの測線各1本)、航空機の計測時の対地飛行速度は秒速70mとする。

a. 0.3 m
b. 0.5 m
c. 0.7 m
d. 1.5 m
e. 3.0 m
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

航空レーザ測量で、進行方向の計測間隔を求める計算問題。スキャンレートと飛行速度から算出する。

① 1 秒あたりの測線数

スキャナは 1 往復で 2 本の測線を生成(往き・帰り)。スキャンレート 105 往復/秒 なので:

1 秒あたりの測線数 = 105 × 2 = 210 本
② 進行方向の計測間隔

公式:計測間隔 = 対地飛行速度 ÷ 1 秒あたりの測線数

対地飛行速度 = 70 m/秒:

計測間隔 = 70 ÷ 210 ≒ 0.333 m ≒ 0.3 m
よって、最も近いのは 選択肢 1(0.3 m)。

※ パルスレート(毎秒の照射回数)は別パラメータで、進行方向の計測間隔には直接関係しない。スキャンレート+飛行速度の比率がポイント。

💡 進行方向の間隔は 飛行速度 ÷ (走査回数 × 2)1 往復で測線 2 本を見落とすと 2 倍ずれる。走査角やパルスレートはこの計算に使わない。
第20問 📷 写真測量
📋 問題文

公共測量における車載写真レーザ測量について、明らかに間違っているものを選べ。

a. 数値地形図データの地図情報レベルは500及び1000を標準とする
b. 調整点は走行区間の路線長や景況に応じて2点以上設置することを原則とする
c. 着脱式システムのキャリブレーション有効期間は1年を標準とする
d. 固定局と取得区間の基線距離は原則10km以内、30kmを超えてはならない
e. 数値図化範囲は道路縁内が原則だが、精度内なら道路縁外も可能
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

車載写真レーザ測量に関する正誤判定。

1. 正しい。車載写真レーザ測量で作成する数値地形図データの地図情報レベルは 500 及び 1000 を標準とする。
2. 正しい。調整点は走行区間の路線長や景況に応じて 2 点以上を原則とする。
3. 誤り。

着脱式システムのキャリブレーション有効期間は6 か月を標準とする。固定式システムは 1 年。問題文の「1 年を標準」は着脱式の規定としては誤り。

4. 正しい。固定局は取得区間との基線距離を原則 10 km 以内とし、30 km を超えてはならない。
5. 正しい。数値図化範囲は道路縁内を原則とし、精度基準内であれば道路縁外も可。
誤りは 3。選択肢 3。「着脱式 = 6 か月、固定式 = 1 年」と区別する。
💡 キャリブレーションの有効期間は着脱式 6 か月・固定式 1 年。取り外すたびに取付誤差が変わるので着脱式のほうが短い。
第21問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

ある島を国土地理院のウェブ地図「地理院地図」で示したもの。この島の地形を真南から真北に向かって平行に投影した図として最も適当なものはどれか。(一番標高が高いのは前岳で628.5m、位置は中央よりも東側。二番目に標高が高いのは横岳501m、西側。)

a. 選択肢1(西側の山が最高峰)
b. 選択肢2(600mを超える山が2山)
c. 選択肢3(東側の山の高さが不適切)
d. 選択肢4(前岳が中央より東側で最高峰、横岳が西側で2番目)
e. 選択肢5(最高峰の位置が誤り)
📐 問題の図表元問題
💡 解説

地形図上で南から北へ投影した断面図を選ぶ判読問題。各山の標高と位置から断面図の正誤を判定する。

① 主要な山の標高(地形図から読取)

・前岳:628.5 m(地図中央のやや東)= 最高峰

・横岳:501 m(西側)

・嶽岳:425 m、棚木山:453.5 m(東側)

・計曲線間隔 50 m、主曲線間隔 10 m

② 各選択肢を消去法で検証

選択肢 1:西側に 550 m を超える山があるように描かれているが、実際は横岳 501 m が最高 → 誤り

選択肢 2:600 m を超える峰が 2 つ描かれているが、実際は前岳のみ → 誤り

選択肢 3:前岳の東側に 400 m を超える峰が描かれているが、地図と矛盾 → 誤り

選択肢 4:前岳のみが 600 m を超え、他は約 580 m に達する → 地図と整合

選択肢 5:西部分が 600 m に達していない → 誤り

地形と整合する断面図は 選択肢 4。等高線の最高地点と分布パターンが判定の鍵。
💡 断面図の判読は最高峰の標高と、それが東西どちら寄りかで消去していくのが速い。等高線の本数で高さを確かめる。
第22問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

次の文は、ウェブ地図の一つである「地理院地図」や地図投影法について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。

a. 地理院地図において、画面の解像度、ウェブブラウザの拡大率及びズームレベルが一定の場合、同一の距離を表すスケールバーの画面上の長さは高緯度ほど長くなる。
b. 地理院地図では、複数の種類の地図や空中写真などから選択して表示することができる。
c. 平面に描かれた地図において、正距の性質と正積の性質を同時に満足させることは、理論上可能である。
d. 地理院地図の地図画像である地理院タイルの地図投影法は、タイルを隙間無く平面に貼り合わせるために、国土地理院刊行の1/25,000地形図と同様にユニバーサル横メルカトル図法を採用している。
e. 地図投影法とは、立体である地球の表面を平面の地図に表すための方法のことを指すが、必ず何らかのひずみが生じるため、表現したい地図の目的に応じて投影法を選択する必要がある。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

地理院地図と地図投影法に関する正誤判定。Web メルカトル図法と UTM 図法の違いを理解しているかが問われる。

1. 正しい。メルカトル図法では高緯度ほど引き延ばされる性質があるため、同一距離を表すスケールバーは高緯度ほど画面上で長くなる。
2. 正しい。地理院地図では複数種類の地図や空中写真を選択して重ね合わせ表示できる。
3. 正しい。正距図法と正積図法(または正角図法と正距図法)の同時満足は理論上可能。ただし正角と正積の同時満足は不可能
4. 誤り。

地理院タイルの投影法は Web メルカトル図法(Google が開発、Web 地図のデファクト標準)。1/25,000 地形図はユニバーサル横メルカトル(UTM)図法を採用。両者は別の図法で、問題文の「同様にUTM」は誤り。

5. 正しい。地球(球面)を平面に投影すると必ずひずみが生じるため、目的に応じて投影法を選ぶ必要がある。
誤りは 4。選択肢 4。「地理院タイル=Webメルカトル、地形図=UTM」を区別。
💡 地理院タイル=Web メルカトル/1:25,000 地形図=UTM。同じ「メルカトル系」でも別物なので、「同様に UTM」は誤り。
第23問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

数値地形モデル(DTM)の活用について述べた次の文の中から、明らかに間違っているものを選ぶ問題。

a. DTMと基盤地図情報の建築物外周線を用いて、建築物の地表面からの高さを求めることができる
b. 航空レーザ測量で作成した格子間隔5mのDTMを用いて、地図情報レベル5000の等高線(主曲線間隔5m)を作成できる
c. DTMを用いて標高値を区分ごとに彩色し、陰影をつけた陰影段彩図を作成できる
d. 格子間隔の小さいDTMの方がより詳細な地形断面図を作成できる
e. 中心投影で撮影された同時調整済み数値空中写真からオルソ画像を作成できる
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

DTM(数値地形モデル)の活用に関する正誤判定。DTM は地表面のみの標高データで、建物や樹木の高さを含まない点が要点。

1. 誤り。

DTM(地表面のみ)と建築物の外周線(平面情報のみ・高さ情報なし)の組合せでは、建築物の高さは求められない。建物高を求めるには DSM(数値表層モデル:建物・樹木含む)が必要。

2. 正しい。格子間隔 5 m の DTM から、地図情報レベル 5000(主曲線間隔 5 m)の等高線作成が可能(第536条)。
3. 正しい。DTM から標高別の彩色と陰影処理で陰影段彩図を作成できる。
4. 正しい。格子間隔が小さい DTM ほど詳細な地形断面図が作成できる。
5. 正しい。DTM を用いて中心投影写真からオルソ画像(正射投影画像)を作成できる。
誤りは 1 のみ。選択肢 1。「建物高さ=DSM、地表面のみ=DTM」が要点。
💡 建物の高さは DSM が必要。DTM は地表面のみ。格子間隔は小さいほど詳細
第24問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

地理空間情報活用推進基本法における基盤地図情報について述べた5つの文のうち、「明らかに間違っているものだけの組合せ」を選択する問題。

a. 国土地理院から5mメッシュ及び10mメッシュの数値標高モデルデータが提供されている
b. 基盤地図情報に係る項目は国土交通省令で、測量の基準点、海岸線、軌道の中心線、道路中心線、建築物の外周線など13項目が定められている
c. 都市計画区域内における高さの誤差は5.0m以内とされている
d. 既存の測量成果の編集により作成する方法も認められている
e. ISO規格が適合規格に含まれている
1. a,c2. a,d3. b,c4. b,e5. d,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

地理空間情報活用推進基本法における基盤地図情報に関する正誤判定。

a. 正しい。国土地理院から 5m メッシュ及び 10m メッシュの数値標高モデルが提供されている(10m は全国、5m は都市部・河川流域等の一部地域)。
b. 誤り。

基盤地図情報の 13 項目には道路中心線は含まれない。正しくは「道路縁」が該当項目。13 項目:測量基準点、海岸線、公共施設の境界線(道路区域界・河川区域界)、行政区画境界・代表点、道路縁、河川堤防、軌道中心線、標高点、水涯線、建築物の外周線、町字境界・代表点、街区境界・代表点。

c. 誤り。

都市計画区域内の高さの誤差は 1.0 m 以内。問題文の「5.0 m 以内」は誤り(区域外は 5.0 m 以内が正しい)。

d. 正しい。新たな測量作業以外に、既存の測量成果の編集で作成する方法も認められている(基本法 第17条)。
e. 正しい。適合すべき規格には JIS X 7100 系の地理情報規格に加え、ISO の規格(ISO 19103・19118 等)が含まれる(国土交通省告示第1144号)。
誤りは b, c の組合せ = 選択肢 3(b, c)。
💡 13 項目に道路中心線は入らず「道路縁」。精度は都市計画区域内が高さ 1.0 m 以内、区域外が 5.0 m 以内。
第25問 📐 応用測量
📋 問題文

点Pを始点、点Qを終点とする基本型クロソイド(対称型)の道路建設において、円曲線部の半径R=180m、交角I=60°、クロソイドパラメータA=110m、円周率π=3.142のとき、点Pから点Qまでの路線長を求めよ。

a. 256m
b. 312m
c. 361m
d. 428m
e. 483m
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

基本型(対称型)クロソイドの路線長を求める問題。線形は「クロソイド(長さ L)→ 円曲線 → 同じクロソイド(長さ L)」とつながる。R = 180 m、交角 I = 60°、A = 110 m、π = 3.142。

① クロソイド長 L

基本公式 A² = R·L より L = A² / R。

L = 110² / 180 = 12,100 / 180 ≒ 67.2 m
② 円曲線長 Lc

クロソイド1本が消化する接線角は τ = L/(2R)。対称型では両端で 2τ = L/R を使うので、円曲線の中心角は α = I − L/R(rad)。

よって Lc = R·α = R·I[rad] − L。I = 60° = π/3 rad なので、

R·I[rad] = 180 × π/3 = 60π = 60 × 3.142 = 188.52 m

Lc = 188.52 − 67.2 = 121.3 m

③ 総路線長(両端のクロソイド+円曲線)
総長 = 2L + Lc = 2×67.2 + 121.3 = 255.7 ≒ 256 m
最も近いのは 選択肢 1(256 m)。対称型は「総長 = L + R·I[rad]」と一気に出せる(2L + (R·I[rad] − L) = L + R·I[rad])。
💡 対称型クロソイドの総延長は L + R・I[rad] で一気に出せる(2L + 円曲線長 を整理した形)。交角は必ずラジアンに直す。
第26問 📐 応用測量
📋 問題文

公共測量における用地測量について述べた5つの文のうち、明らかに間違っているものを選ぶ問題。

a. 公図転写時に隣接公図間の字界相違があっても調整せずそのまま転写した
b. 権利者確認調査で測量計画機関から貸与された資料を基に権利者調査表を作成した
c. 復元測量で亡失した境界杭を復元すべき位置に仮杭設置し、事前説明は実施したが現地立会いは行わなかった
d. 4級基準点から節点2点の開放多角測量により補助基準点を設置し、放射法で境界点を測定した
e. 用地境界仮杭設置を4級基準点以上から放射法または視通法により行った
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における用地測量に関する正誤判定。

1. 正しい。公図間で字界の相違がある場合は、調整せずそのまま転写するのが規程通り。
2. 正しい。測量計画機関から貸与された資料を基に権利者確認調査表を作成する。
3. 正しい。復元杭設置時は事前説明を行ったうえで、原則として立会いは行わない。
4. 誤り。

補助基準点を設置する際の開放多角測量では、辺長 100 m 以内、節点は 1 点以内が基準(作業規程の準則 第681条)。問題文の「節点 2 点」は誤り。

5. 正しい。放射法または視通法による用地境界仮杭の設置は規定通り。
誤りは 4。選択肢 4。「補助基準点設置の開放多角=節点1点以内」が要点。
💡 補助基準点を設ける開放多角測量は辺長 100 m 以内・節点 1 点以内。「節点 2 点」は基準を超える。
第27問 📐 応用測量
📋 問題文

境界点 A、B、C、D で囲まれた四角形の土地の面積を求めたい。点 C は直接観測できないため、補助基準点 P を設置し、点 A、B、P、D をトータルステーションを用いて測量し、表 27 に示す平面直角座標系(平成 14 年国土交通省告示第 9 号)における座標値を得た。点 A、B、C、D で囲まれた四角形の土地の面積は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、補助基準点 P から点 C までの距離は 10.000 m、点 P における点 C の方向角は 330° とする。

表 27
X 座標値 (m)Y 座標値 (m)
A−14,015.500−9,625.000
B−14,012.000−9,615.500
P−14,032.000−9,605.000
D−14,025.500−9,630.500
1. 114.202 m²
2. 160.050 m²
3. 227.550 m²
4. 285.035 m²
5. 354.707 m²
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

四角形 ABCD の面積を座標法(シューレースの公式)で求める問題。点 C は直接観測できないので、補助基準点 P から距離 S=10.000 m・方向角 330° で C の座標を出してから求積する。

① 点 C の座標

P → C の変位を方向角から求める(X=北、方向角は北から時計回り)。

・ΔX = S·cos330° = 10 × 0.8660 = +8.660 m

・ΔY = S·sin330° = 10 × (−0.500) = −5.000 m

P(−14,032.000, −9,605.000) に加えて C ≒ (−14,023.340, −9,610.000)。

② 原点を (−14,000, −9,600) に平行移動(面積は変わらない)

・A(15.500, 25.000) B(12.000, 15.500) C(23.340, 10.000) D(25.500, 30.500)

③ シューレースの公式で 2S を計算
2S = |Σ(x_i·y_(i+1) − x_(i+1)·y_i)|

・A→B:15.5×15.5 − 12.0×25.0 = −59.75

・B→C:12.0×10.0 − 23.34×15.5 = −241.77

・C→D:23.34×30.5 − 25.5×10.0 = +456.87

・D→A:25.5×25.0 − 15.5×30.5 = +164.75

2S = |−59.75 − 241.77 + 456.87 + 164.75| = 320.1 → S = 160.05 m²
よって 選択肢 2(160.050 m²)。「方向角から ΔX,ΔY を出す」「座標は平行移動してよい」が要点。
💡 方向角から ΔX = S・cos T、ΔY = S・sin T(北が 0° で時計回り)。座標は大きいので原点を移してから座標法に入れると桁を間違えにくい。
第28問 📐 応用測量
📋 問題文

公共測量における河川測量について述べた文のうち、明らかに間違っているものはどれか。

a. 距離標の設置間隔は河口から河心に沿って200mを標準とする
b. 単点観測法で位置情報サービス事業者の補正データ使用時、距離は3km以内とする
c. 水準基標は水位標に近接した位置に設置し、間隔は5~20kmを標準とする
d. 定期横断測量は水際杭を境に分け、陸部の測量範囲は水際杭から20mを標準とする
e. 横断面図を出力する場合、横縮尺は100~1,000分の1、縦縮尺は100~200分の1を標準とする
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における河川測量に関する正誤判定。

1. 正しい。距離標の設置間隔は、河川河口または幹川合流点を起点として河心に沿って 200 m を標準とする。
2. 正しい。位置情報サービス事業者が算出した補正データを使用する場合、その地点から距離標までの距離を 3 km 以内とする。
3. 正しい。水準基標は水位標に近接した位置に設置し、設置間隔は 5 km〜20 km を標準とする。
4. 誤り。

定期横断測量の陸部の測量範囲は、水際杭ではなく堤内 20〜50 m を標準とする。問題文の「水際杭から 20 m」は誤り。堤防・堤内地の状況把握のため、より広い範囲が必要。

5. 正しい。横断面図データの縮尺は、横方向 1/100〜1/1,000、縦方向 1/100〜1/200 を標準とする。
誤りは 4。選択肢 4。陸部測量範囲は「堤内 20〜50 m」が要点。
💡 定期横断測量の陸部は堤内 20〜50 mまで。「水際杭から 20 m」では堤防・堤内地の状況を把握できない。

令和4年度(R4)測量士試験 午前 全28問解説

第1問 ⚖️ 法規
📋 問題文

次のa~eの文は、測量法(昭和24年法律第188号)に規定された事項について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。

a. 「基本測量及び公共測量以外の測量」の定義に関する規定
b. 測量士・測量士補の登録申請手続き
c. 測量計画機関が測量作業機関となることの可否(「測量計画機関は、自ら計画を実施する場合には、測量作業機関となることができる」とする記述)
d. 公共測量の測量成果使用時の承認者(「測量作業機関」が承認するとする記述)
e. 公共測量成果の提出先(「国土交通大臣」に提出するとする記述)
1. a,b,d2. a,b,e3. a,c,d4. b,c,e5. c,d,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量法の用語定義と義務規定に関する正誤判定。各記述を測量法の条文と照合する。

a. 正しい(第6条)。「基本測量及び公共測量以外の測量」は、基本測量又は公共測量の成果を使用して実施する測量で、政令で除外されるものを除いた範囲を指す。条文そのままの記述。
b. 正しい(第49条)。測量士・測量士補となる資格を有する者は、国土地理院長に対し資格を証する書類を添えて、測量士名簿・測量士補名簿への登録を申請する。
c. 誤り(第7条)。

測量計画機関は自ら測量作業機関となることができる(技術者を擁する場合)。問題文の「できない」は誤り。両者の役割は法律上排他ではない。

d. 誤り(第44条)。

公共測量の成果を使用して測量を実施する場合、測量計画機関の承認を得る必要がある。問題文の「測量作業機関」は誤り(作業機関には承認権限なし)。

e. 誤り(第40条)。

測量計画機関が公共測量の成果を得たときは、遅滞なく国土地理院長に写しを送付する。問題文の「国土交通大臣」は誤り。

誤りは c, d, e の組合せ = 選択肢 5(c, d, e)。
💡 計画機関は自ら作業機関になれる。公共測量成果の使用承認は計画機関、成果の写しの送付先は国土地理院長(国土交通大臣ではない)。
第2問 🌐 測量の基準
📋 問題文

点Pは、楕円体面上の点AからBまでの最短経路(測地線)をt=0からt=100秒にかけて等速で移動する。表2に示す座標から、時刻tと地心直交座標(X,Y,Z)の関係を表すグラフとして最も適当なものを選べ。(点Aは北緯0°・東経135°、点Bは北緯60°・東経135°)

a. 選択肢1(X値が常に負で0に近づく、Z値が正方向に増加するグラフ)
b. 選択肢2(X値が正になるグラフ)
c. 選択肢3(Z値が負になるグラフ)
d. 選択肢4(別の組合せ)
e. 選択肢5(Z値が0から始まらないグラフ)
📐 問題の図表元問題
💡 解説

地心直交座標系で、楕円体面上の点 A から点 B へ等速移動する点 P の X・Y・Z 座標の時間変化を判定する問題。

① 地心直交座標系の定義(平成14年告示第185号)

・X軸:経度 0°(本初子午線)と赤道の交点方向が正

・Y軸:東経 90°の子午線と赤道の交点方向が正

・Z軸:地球自転軸方向(北)が正

② 点 A・B の位置(東経 135°)

・A:緯度 0°、東経 135°(赤道上) ・B:緯度 60°、東経 135°(北側)

③ Z 軸の挙動

赤道(緯度 0°)→ 北緯 60° へ動くため、Z 座標は 0 から正の値へ単調増加。Z = 0 のグラフから上向きに伸びる選択肢に絞る。

④ X 軸の挙動

X 軸が正となる範囲は経度 −90°〜+90°。東経 135°はこの範囲のため、X 座標は常に負。北緯 90°で X = 0 になるため、緯度上昇に伴い負の値→0 に近づく(絶対値が減少)。

⑤ Y 軸の挙動

東経 135°は東経 90°(最大値)から離れた位置。北極に近づくにつれ Y の絶対値も減少。

これらすべての条件を満たすグラフは 選択肢 1
💡 東経 135° は cos λ < 0 なので X は負のまま。赤道から北緯 60° へ動くので Z は 0 から増加。符号の動きだけでグラフを絞れる。
第3問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

JPGISについて述べた文の空欄ア~オに入る語句の組合せとして最も適当なものを選ぶ問題。JPGISとは、地理情報に関する国際規格(ISO規格)及び日本産業規格の中から、地理空間情報の概念【ア】を記述し符号化するために必要となる基本的な【イ】を抽出し、【ウ】したものであり、測量計画機関は測量成果の種類等を示すため、JPGISに準拠して【エ】で定義された地理空間データが満たすべき品質水準と、その品質水準を検証するための方法を示す【オ】を定めなければならない。

1. ア=オブジェクト、イ=要素、ウ=記号化、エ=プロファイル、オ=製品仕様書
2. ア=オブジェクト、イ=内容、ウ=記号化、エ=プロファイル、オ=作業規程の準則
3. ア=スキーマ、イ=内容、ウ=体系化、エ=オブジェクト、オ=作業規程の準則
4. ア=スキーマ、イ=要素、ウ=体系化、エ=オブジェクト、オ=製品仕様書
5. ア=スキーマ、イ=要素、ウ=記号化、エ=プロファイル、オ=製品仕様書
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

地理情報標準プロファイル(JPGIS)の定義・構成要素を当てはめる穴埋め問題。

ア = スキーマ

JPGIS は地理空間情報の概念スキーマを記述・符号化する標準。応用スキーマ・空間スキーマ・時間スキーマ等のデータ構造を扱う。

イ = 要素

ISO 19100 シリーズ・JIS X 7100 シリーズから抽出された実利用に必要な基本的要素を整理した標準。

ウ = 体系化

抽出された要素を分かりやすく体系化したものが JPGIS。データの互換性・品質確保のための共通基盤。

エ = オブジェクト

地球上の位置と直接的または間接的に関連付けられたオブジェクトまたは現象に関する情報処理技術の実用標準。

オ = 製品仕様書

測量計画機関が公共測量を実施する際は、得ようとする成果の種類・内容・構造・品質を示すため 製品仕様書を JPGIS に準拠して作成する必要がある(省略不可)。

ア=スキーマ、イ=要素、ウ=体系化、エ=オブジェクト、オ=製品仕様書 の組合せ = 選択肢 4
💡 JPGIS は概念スキーマを記述・符号化するために必要な基本的要素を抽出し体系化したもの。計画機関が定めるのは製品仕様書
第4問 🌐 測量の基準
📋 問題文

三次元直交座標系において、ある点(x, y, z)をz軸のまわりにεzだけ回転させたときの変換式4を参考に、x軸まわりにεxだけ回転させたときの変換行列Rxと、y軸まわりにεyだけ回転させたときの変換行列Ryを表す式の組合せとして最も適当なものを選べ。

a. 選択肢1(異なる行列の組合せ)
b. 選択肢2(異なる行列の組合せ)
c. 選択肢3(異なる行列の組合せ)
d. 選択肢4(正しいRx・Ry行列の組合せ)
e. 選択肢5(異なる行列の組合せ)
📐 問題の図表元問題
💡 解説

三次元直交座標の回転行列(座標変換)に関する計算問題。z 軸まわりの回転式が与えられ、x 軸まわり (R_x) と y 軸まわり (R_y) の回転行列を求める。

① 回転行列の覚え方

各軸まわりの回転では、その軸の成分は不変なため、対角の対応位置に「1」が入る:

・x 軸まわり (R_x) → 左上に 1(x 不変)

・y 軸まわり (R_y) → 真ん中に 1(y 不変)

・z 軸まわり → 右下に 1(z 不変/問題の式)

② sin の符号位置(マイナスの場所)

右手系の正回転(反時計回り)では、sin に付くマイナスの位置が決まる:

・R_x = [[1, 0, 0], [0, cos ε_x, sin ε_x], [0, −sin ε_x, cos ε_x]]

・R_y = [[cos ε_y, 0, −sin ε_y], [0, 1, 0], [sin ε_y, 0, cos ε_y]]

③ 選択肢と照合

「軸成分=1、対角要素=cos、他の 2 行 2 列に sin(うち 1 つは負)」のパターンに合致する組合せが 選択肢 4

よって 選択肢 4。「軸成分=1、sin の符号で回転方向を判別」を覚える。
💡 回転軸の成分は不変なのでその軸に対応する対角位置が 1。あとは sin に付くマイナスの位置で回転方向を見分ける。
第5問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

100点満点の試験で、受験者の得点が平均60点、標準偏差10点の正規分布に従う。1,000人が受験し、上位3%が合格する場合、最低合格点は何点か。

a. 74点
b. 79点
c. 84点
d. 89点
e. 94点
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

正規分布と標準偏差の意味を、正規分布表と結びつけて使えるかを問う問題。平均 μ = 60 点、標準偏差 σ = 10 点、上位 3 % に入るための最低点を求める。
最初に確認しておきたいのが、受験者 1,000 人という数字は答えに一切使わないということ。求めるのは「上位 3 %」という割合に対応する点数であって、人数は関係しない(1,000 人でも 1 万人でも答えは同じ)。試験では、こうした使わない数値がまぎれ込んでいることがある。

① 「上位 3 %」を上側確率に読みかえる

正規分布表(表 5)が与えているのは上側確率 Q(u)、すなわち「標準正規分布で u より右側にある面積」である。「上位 3 %」とはまさに右端の 3 % のことなので、そのまま次のように置ける。

Q(u) = 0.03 となる u を表から探す → Q(1.88) ≒ 0.0301 → u = 1.88

ここで 0.03 を 2 で割ってはいけない。半分にするのは「平均から両側に外れる確率」を扱う場合(信頼区間など)であって、本問は上側だけを見る片側の問題である。この取り違えが最も多い誤答パターン。

② 標準化の式を逆に使って点数に戻す

標準化とは、任意の正規分布を「平均 0・標準偏差 1」の標準正規分布に置きかえる操作で、次の式で表される。

u = (x − μ) ÷ σ

u が「平均から標準偏差いくつ分だけ離れているか」を表している、と読むと意味がつかみやすい。今回は u のほうが分かっていて点数 x を知りたいので、この式を x について解く。

x = μ + u × σ = 60 + 1.88 × 10 = 78.8 点
③ 選択肢と照合する

78.8 点に最も近いのは 79 点。上位 3 % に入るには平均より標準偏差 1.88 個分ぶん上、すなわち約 19 点上回る必要がある、というのがこの問題の意味するところ。

よって 選択肢 2(79 点)。
💡 手順は「上位 X % → 上側確率 X/100 → 表から u → x = μ + uσ」の一本道。片側なので 2 で割らないこと、そして人数のような使わない数値に惑わされないことが要点。
第6問 🌐 測量の基準
📋 問題文

次のa~eの文は,我が国における測量の基準について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。

a. 基本測量及び公共測量において,位置は,地理学的経緯度及び楕円体高で表示する。ただし,場合により直角座標及び平均海面からの高さ,極座標及び平均海面からの高さ又は地心直交座標で表示することができる。
b. 世界測地系では,回転楕円体の中心は地球の重心と一致し,短軸は地球の自転軸と一致している。
c. 基本測量及び公共測量において,土地の距離及び面積は,回転楕円体の表面上の値で表示する。
d. 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震による地殻変動に伴い,測量の原点の位置が移動したことから,原点数値を改正するとともに,日本全国の電子基準点の成果を改定した。
e. ジオイドは,平均海面を陸地内部まで仮想的に延長してできる面で,地球の重力の影響により,凹凸を持ち複雑な形状となっている。
1. a,c2. a,d3. b,d4. b,e5. c,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

測量の基準(測量法 第11条)に関する正誤判定。

a. 誤り(第11条1-1)。

基本測量・公共測量での位置は、地理学的経緯度+平均海面からの高さで表示する。問題文の「楕円体高」は誤り。標高(平均海面基準)と楕円体高は別の高さの概念。

b. 正しい(第11条3)。世界測地系では、回転楕円体の中心が地球の重心と一致し、短軸が地球の自転軸と一致する。
c. 正しい(第11条2)。距離・面積は回転楕円体の表面上の値で表示する。
d. 誤り。

東日本大震災(2011年)に伴い経緯度原点・水準原点の数値は改正されたが、電子基準点の成果改定は東日本地域のみ。北海道や西日本では従来の「測地成果2000」を継続使用している。問題文の「日本全国」は誤り。

e. 正しい。ジオイドは平均海面を陸地内部まで仮想的に延長してできる面。地球の重力が場所ごとに異なるため凹凸を持つ複雑な形状となる。
誤りは a, d の組合せ = 選択肢 2(a, d)。
💡 位置は平均海面からの高さ(楕円体高ではない)。東日本大震災後の成果改定は東日本地域のみで、全国ではない。
第7問 📍 基準点測量
📋 問題文

公共測量におけるトータルステーション(TS)を用いた基準点測量の精度管理について、明らかに間違っているものを選択せよ。

a. 観測に使用する機器の点検は、観測着手前及び観測期間中に適宜行い、必要に応じて機器の調整を行う。
b. 距離測定の気象補正に使用する気温及び気圧の測定は、TSを整置した測点で、距離測定の開始直前又は終了直後に行う。
c. 観測点における角観測の良否を判定するため、倍角差、観測差、高度定数の較差を点検する。
d. 偏心点を設ける場合、偏心距離は測点間距離の5分の1以下を標準とする。
e. 厳密水平網平均計算及び厳密高低網平均計算による新点水平位置の標準偏差の許容範囲は100mm、新点標高は200mmを標準とする。
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

TS(トータルステーション)を用いた基準点測量の精度管理に関する正誤判定(根拠はいずれも作業規程の準則)。

1. 正しい(第36条)。観測に使用する機器の点検は、観測着手前と観測期間中に適宜行い、必要に応じて調整する。
2. 正しい(第37条 2 項ヘ)。気象補正に使う気温・気圧の測定は、TS を整置した測点(観測点)で、距離測定の開始直前または終了直後に実施する。
3. 正しい。観測値の点検では、水平角は倍角差・観測差、鉛直角は高度定数の較差、距離は 1 セット内・各セット平均値の較差を確認し、許容範囲超過時は再測。
4. 誤り(第23条 2 項、結合多角方式)。

偏心点を設ける場合、偏心距離は測点間距離の 6 分の 1 以下(e ≤ S/6)を標準とする。問題文の「5 分の 1 以下」は誤り。

5. 正しい(第43条)。1〜4 級基準点測量で、新点水平位置の標準偏差の許容範囲は 100 mm、新点標高は 200 mm を標準とする。
誤りは 4。選択肢 4。「偏心距離 ≤ S/6」が要点。
💡 偏心距離は測点間距離の 6 分の 1 以下。「5 分の 1」は誤り。新点の標準偏差の許容は水平 100 mm・標高 200 mm。
第8問 📍 基準点測量
📋 問題文

基準点A,B間の距離を測定する際、障害物があったため偏心点A1,B1で観測を実施。与えられた観測値から基準点A,B間の基準面上の距離Sを求めよ。(S1=1,000.000m、e1=20.000m、α1=300°00'00"、e2=50.000m、α2=315°00'00")

a. 953.190 m
b. 954.617 m
c. 954.644 m
d. 955.450 m
e. 956.097 m
📐 問題の図表元問題
💡 解説

基準点 A・B 間の距離測定で、両端に偏心点 A1・B1 を設置して観測した結果から、A〜B 間の基準面上の距離 S を求める「相互偏心計算」問題。

① 与えられた観測値

・S₁ = 1,000.000 m(A1〜B1 の距離、観測値) ・e₁ = 20.000 m(A→A1) ・α₁ = 300°00'00"

・e₂ = 50.000 m(B→B1) ・α₂ = 315°00'00"

② 相互偏心の計算式(作業規程の準則 付録6)

X 成分 = S₁ − e₁·cos α₁ − e₂·cos α₂

Y 成分 = e₁·sin α₁ + e₂·sin α₂

③ 数値代入

X = 1000.000 − 20 × cos 300° − 50 × cos 315°

  = 1000.000 − 20 × 0.5 − 50 × 0.70711

  = 1000 − 10 − 35.356 = 954.644

Y = 20 × sin 300° + 50 × sin 315°

  = 20 × (−0.86603) + 50 × (−0.70711)

  = −17.321 − 35.356 = −52.676

④ 距離 S を求める
S = √(954.644² + 52.676²) = √(911,346 + 2,774) ≒ 956.097 m
よって、最も近いのは 選択肢 5(956.097 m)。
相互偏心:測れない A−B 間を、偏心点 A1−B1 経由で求める S=求めたい距離 S₁=1,000 m(実測した距離) e₁=20m e₂=50m A B A1 B1 偏心角 α₁=300°・α₂=315° を使って S を AB 方向(X)と直角方向(Y)に分解し、 S = √(X² + Y²) で求める。
💡 相互偏心はAB 方向の成分と、それに直交する成分に分解してから S = √(X² + Y²)。偏心角の cos・sin の符号に注意。
第9問 📍 基準点測量
📋 問題文

GNSS衛星及び公共測量におけるGNSS測量機を用いた基準点測量について、明らかに間違っているものはどれか。

a. 準天頂衛星はGPS衛星と同等の衛星として扱うことができる
b. 異なる衛星測位システムを組み合わせることで、測量できる場所や時間帯を拡大できる
c. 準天頂衛星の測位信号は日本以外でも東南アジア、オセアニア地域で受信可能
d. GLONASS衛星の軌道傾斜角はGPS衛星よりも大きい
e. GPS衛星2機、準天頂衛星2機及びGLONASS衛星1機の組合せでスタティック法による10km以上の観測ができる
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS 衛星と準天頂衛星の特性・運用に関する正誤判定。

1. 正しい。準天頂衛星は GPS 衛星と同等の信号を送信し、GPS と統合運用できる。作業規程の準則では「GPS・準天頂衛星」と一括表記。
2. 正しい。異なる衛星測位システムを組み合わせて使用することで、観測可能な場所・時間帯が拡大される。
3. 正しい。準天頂衛星の軌道は南北非対称の 8 の字を描き、日本上空のほか東南アジア・オセアニア地域でも受信可能。
4. 正しい。GLONASS の軌道傾斜角(約 64.8°)は GPS(約 55°)より大きく、高緯度地域での観測条件が良い。
5. 誤り。

スタティック法で 10 km 以上の観測を行う場合、GPS・準天頂・GLONASS 衛星を組み合わせて使用するなら 6 衛星以上必要(作業規程の準則 第37条)。問題文の「GPS 2機+準天頂 2機+GLONASS 1機=5機」では基準を満たさない。

誤りは 5。選択肢 5。「10km以上+GLONASS併用=6衛星以上」が要点。
💡 10 km 以上で GLONASS を併用するなら合計 6 衛星以上。GPS 2 + 準天頂 2 + GLONASS 1 = 5 衛星では足りない。
第10問 📍 基準点測量
📋 問題文

既知点Aおよび新点Bにおいて公共測量におけるGNSS測量による基準点測量を実施。既知点Aから新点Bまでの距離8,000.00m、新点Bの楕円体高51.67mが得られた。新点Bの標高を求めよ。既知点Aの標高は328.77m、楕円体高は366.79m。ジオイドは楕円体面に対し既知点Aから新点B方向へ距離1,000.00m当たり-0.04mの一様な傾斜。距離は楕円体面上の距離とする。

a. 13.33 m
b. 13.65 m
c. 13.69 m
d. 13.77 m
e. 13.97 m
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS 観測値(楕円体高)から、ジオイドの傾斜を考慮して新点 B の標高を求める計算問題。

① 基本関係式
標高 h = 楕円体高 H − ジオイド高 N
② 既知点 A のジオイド高

A の楕円体高 H_A = 366.79 m、標高 h_A = 328.77 m から:

N_A = H_A − h_A = 366.79 − 328.77 = 38.02 m
③ A→B 間のジオイド傾斜量

1,000 m あたり −0.04 m の傾斜(A→B 方向に下がる)。AB 間距離 8,000 m なので:

ΔN = 8,000 × (−0.04 / 1,000) = −0.32 m

→ B 点のジオイド高:N_B = N_A + ΔN = 38.02 − 0.32 = 37.70 m

④ B 点の標高

B の楕円体高 H_B = 51.67 m を使い:

h_B = H_B − N_B = 51.67 − 37.70 = 13.97 m
よって、最も近いのは 選択肢 5(13.97 m)。
💡 既知点で N = 楕円体高 − 標高 を出し、傾斜量 × 距離で新点の N を求めてから 標高 = 楕円体高 − N。順序を飛ばさないこと。
第11問 📏 水準測量
📋 問題文

「GNSS測量機による水準測量について述べた文のうち、明らかに間違っているものだけの組合せはどれか」

a. GNSS水準測量では、2級水準点及び3級水準点を設置することができる
b. GNSS水準測量を実施できるのは、国土地理院のジオイド・モデルが提供されている地域である
c. GNSS水準測量の既知点として、全ての電子基準点が使用できる
d. GNSS水準測量では、観測距離は6km以上、かつ40km以下である
e. 観測距離が10km未満の観測は、2級GNSS測量機により行うことができる
1. a,c2. a,d3. b,d4. b,e5. c,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS 水準測量に関する正誤判定。

a. 誤り。

GNSS 水準測量は3 級水準測量に相当し、設置できるのは3 級水準点のみ(作業規程の準則 第47条 3 項・第74条 2 項)。問題文の「2 級水準点も設置できる」は誤り。

b. 正しい。GNSS 水準測量の適用範囲は、国土地理院のジオイド・モデル提供地域に限定される。GNSS で得られる楕円体高からジオイド高を引いて標高を求めるため、ジオイドモデルが必要。
c. 誤り。

既知点として使用できるのは「標高区分が「水準測量による」に該当する電子基準点」のみ。すべての電子基準点が使えるわけではない。標高区分は「水準測量による」と「GNSS測量による」「概略」などの区分がある。

d. 正しい。観測距離は 6 km 以上、かつ 40 km 以下が標準(新点間距離も含む)。路線長は 60 km 以下。
e. 正しい。1 級 GNSS 測量機が基本だが、観測距離が 10 km 未満なら 2 級 GNSS 測量機でも可。
誤りは a, c の組合せ = 選択肢 1(a, c)。
💡 GNSS 水準測量で設置できるのは3 級水準点のみ。既知点に使える電子基準点は標高区分が「水準測量による」ものに限られる。
第12問 📏 水準測量
📋 問題文

公共測量における1級水準測量の観測について、ア~エに入る語句の組合せとして最も適当なものを選べ。

1. ア=50m, イ=0.1mm, ウ=後視→後視→前視→前視, エ=下方
2. ア=60m, イ=0.1mm, ウ=後視→後視→前視→前視, エ=上方
3. ア=60m, イ=1mm, ウ=後視→後視→前視→前視, エ=下方
4. ア=50m, イ=0.1mm, ウ=後視→前視→前視→後視, エ=下方
5. ア=50m, イ=1mm, ウ=後視→前視→前視→後視, エ=上方
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

1 級水準測量の観測方法に関する穴埋め問題(作業規程の準則 第64条)。

ア = 50 m

1 級水準測量におけるレベルと標尺との距離は、最大50 mを標準とする(2 級水準測量では 60 m)。問題文は 1 級なので 50 m。

イ = 0.1 mm

1 級水準測量における標尺目盛の読定単位は 0.1 mmを標準とする(2 級以下は 1 mm)。電子レベルでの読取精度の規定。

ウ = 後視 → 前視 → 前視 → 後視

三脚の沈下による誤差を相殺するため、時間対称となる順序 後視 → 前視 → 前視 → 後視で読み取る(電子レベルの 1 視準 1 読定で)。2 級は「後視 → 後視 → 前視 → 前視」と異なる。

エ = 下方

1 級水準測量では、標尺の下方 20 cm 以下を読定しない(第64条 2 項七)。地表面付近の大気屈折(レフラクション)誤差を避けるため。

ア=50 m、イ=0.1 mm、ウ=後視→前視→前視→後視、エ=下方 の組合せ = 選択肢 4
💡 1 級水準測量は視準距離 50 m・読定 0.1 mm。読む順序は後→前→前→後(時間対称にして三脚の沈下を相殺)。標尺の下方 20 cm 以下は読まない。
第13問 📏 水準測量
📋 問題文

水準点A~Dにおいて6路線で水準測量を実施し、表示された観測高低差から環閉合差を点検する問題。許容範囲は「5mm√S」(S=観測距離km)。再測すべき路線を選択せよ。

a. 路線(1)
b. 路線(2)
c. 路線(4)
d. 路線(5)
e. 路線(6)
📐 問題の図表元問題
💡 解説

水準環の閉合差を計算し、許容範囲を超えた環の共通路線を再測対象として特定する問題。許容範囲 = 5 mm √S。

① 各環の許容閉合差

・外周((1)+(2)+(3) S=18+32+48=98 km):5√98 ≒ 49 mm

・右上環((3)+(5)+(4) S=48+12+9=69 km):5√69 ≒ 42 mm

・下環((2)+(6)+(5) S=32+16+12=60 km):5√60 ≒ 39 mm

・左上環((1)+(4)+(6) S=18+9+16=43 km):5√43 ≒ 33 mm

② 各環の閉合差(観測方向に注意して符号を決める)

・外周環:−(3)−(2)−(1) = −23.984 + 38.341 − 14.393 = −36 mm(許容内)

・右上環:−(3)−(5)−(4) = −23.984 + 31.158 − 7.185 = −11 mm(許容内)

・下環:−(2)−(6)+(5) = +38.341 − 7.270 − 31.158 = −87 mm許容超過

・左上環:−(1)+(4)+(6) = −14.393 + 7.185 + 7.270 = +62 mm許容超過

③ 共通路線の特定

許容超過は「下環」と「左上環」。これらに共通する路線を見ると 路線 (6)。他の路線(1, 2, 4, 5)は許容内の環にも含まれるため、異常がないと判定できる。

再測すべきは 路線 (6) = 選択肢 5
水準網(水準点A〜D・6路線・環閉合差の点検)ABCD③ ★再測③が複数の環に共通 → 共通路線が誤差の原因 → 再測対象
💡 複数の環で許容を超えたら、それらに共通する路線が原因。正常な環にその路線が含まれていないことも確かめると検算になる。
第14問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

GNSS測量機を用いた現地測量について、明らかに間違っているものはどれか。

a. GNSS測量機は2級GNSS測量機と同等以上のものを標準とする
b. キネマティック法またはRTK法によるTS点設置は基準点に整置し、放射法により2セット観測する
c. キネマティック法またはRTK法による地形・地物測定は5衛星以上を標準とする
d. キネマティック法またはRTK法による地形・地物測定は1セット行い、FIX解から「5エポック以上」を標準とする
e. ネットワーク型RTK法は間接観測法または単点観測法により1セット観測する
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

GNSS 測量機を用いた現地測量(TS 点設置等)に関する正誤判定。

1. 正しい。使用する GNSS 測量機は 2 級 GNSS 測量機と同等以上のものを標準とする。
2. 正しい(第119条)。キネマティック法・RTK 法による TS 点の設置は、基準点に GNSS 測量機を整置し、放射法で 2 セット行う。1 セット目を採用値、2 セット目を点検値とする。
3. 正しい。観測に使用する衛星数は 5 衛星以上(GLONASS 併用時は 6 衛星以上)が標準。
4. 誤り。

キネマティック法・RTK 法による地形・地物等の測定は 1 セット行い、セット内の観測回数は FIX 解を得てから 10 エポック以上を標準とする。問題文の「5 エポック以上」は誤り。

5. 正しい(第124条)。ネットワーク型 RTK 法による地形・地物等の測定は、間接観測法または単点観測法により 1 セット行う。
誤りは 4。選択肢 4。「FIX 解後 10 エポック以上」が要点。
💡 キネマティック法・RTK 法による地形・地物の測定はFIX 解を得てから 10 エポック以上。TS 点の設置は 2 セット、細部の測定は 1 セット。
第15問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

公共測量における地上レーザスキャナを用いた地形測量について、明らかに間違っているものはどれか。

a. 傾斜地形の計測時、観測方向は「高い方から低い方」を原則とする
b. 局地座標系観測では、相似変換または後方交会による方法を用いる
c. 標定点は地上レーザ観測の有効範囲外に設置することを原則とする
d. 同一箇所から複数回観測する場合、器械高を変えることを原則とする
e. 距離観測方法はTOF方式または位相差方式とする
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

公共測量における地上レーザスキャナを用いた測量に関する正誤判定。

1. 誤り。

地上レーザスキャナの観測方向は、地形の低い方から高い方への向き(仰角方向)を原則とする(第144条 2 項)。高い方から低い方への観測は、レーザのスポット長径が大きくなり点群間隔が広がるため精度低下を招く。問題文では方向の取り方が逆になっており誤り。

2. 正しい(第144条 5 項二)。局地座標系で観測する場合は、相似変換による方法または後方交会による方法を使用するのが原則。
3. 正しい(第138条 2 項)。標定点は地上レーザ観測の有効範囲の外に設置することを原則とする。スキャナを中心に等角度配置するのが望ましい。
4. 正しい(第144条 9 項)。同一箇所から複数回観測する場合は、それぞれの観測で器械高を変えることが原則。同じ器械高では同じ死角が残るため。
5. 正しい(第143条一)。地上レーザスキャナの距離観測方法は、TOF(タイム・オブ・フライト)方式または位相差方式とする。
誤りは 1。選択肢 1。「低い方から高い方へ」が観測方向の原則。
💡 地上レーザの観測方向は低い方から高い方へ。見下ろすとスポットが伸びて点群間隔が広がる。標定点は有効範囲のに置く。
第16問 🔢 誤差・統計
📋 問題文

トータルステーション(TS)を用いた高低差測定における標準偏差の計算問題。高低差Z=D·sinθの式から、斜距離D=100m、高低角θ=30°のとき、空欄ア~オに適切な数値を選択せよ。距離測定精度は(5+5×10⁻⁶D)mm、角度測定精度は5"。

a. ア=0.5, イ=2.75, ウ=50,000, エ=0.000025, オ=1.86
b. ア=0.5, イ=5.5, ウ=50,000, エ=0.000025, オ=3.02
c. ア=0.5, イ=5.5, ウ=86,603, エ=0.000025, オ=3.50
d. ア=0.87, イ=2.75, ウ=86,603, エ=0.000050, オ=4.95
e. ア=0.87, イ=10.0, ウ=50,000, エ=0.000050, オ=9.05
📐 問題の図表元問題
💡 解説

TS による高低差 Z = D · sin θ の標準偏差 σ_Z を、誤差伝播の法則で求める計算問題。式 16-2 の各空欄を順に求める。

① ア = 0.5(D で偏微分)

f(D, θ) = D × sin θ → ∂f/∂D = sin θ

θ₀ = 30° を代入:sin 30° = 0.5

② イ = 5.5(距離 σ_D を計算)

距離測定精度 σ_D = 5 + 5×10⁻⁶ × D(mm)。D₀ = 100,000 mm を代入:

σ_D = 5 + 5×10⁻⁶ × 100,000 = 5 + 0.5 = 5.5 mm
③ ウ = 86,603(θ で偏微分)

∂f/∂θ = D × cos θ。D₀ = 100,000 mm、θ₀ = 30° を代入:

D₀ · cos 30° = 100,000 × 0.86603 = 86,603
④ エ = 0.000025(角度 σ_θ を rad 換算)

角度測定精度 σ_θ = 5"。1 rad = 2×10⁵ 秒なので:

σ_θ = 5 / (2×10⁵) = 0.000025 rad
⑤ オ = 3.50(最終 σ_Z)

σ_Z² = (0.5)² × (5.5)² + (86,603)² × (0.000025)²

  = 0.25 × 30.25 + 7,500,079,609 × 6.25×10⁻¹⁰

  = 7.5625 + 4.6875 ≒ 12.25

σ_Z = √12.25 = 3.50 mm
ア=0.5、イ=5.5、ウ=86,603、エ=0.000025、オ=3.50 の組合せ = 選択肢 3
高低差 Z = D・sinθ(TSで距離と角度から高さを出す) D = 100 m Z = D・sinθ θ = 30° TS(A) B σZ² = (sinθ・σD)² + (D・cosθ・σθ)² ※σθ は必ず″→rad(÷206,265)
💡 本問は「1 ラジアン = 2×10⁵ 秒」という問題文の指定に従う(206,265 ではない)。偏微分は ∂f/∂D = sinθ、∂f/∂θ = D・cosθ。
第17問 📷 写真測量
📋 問題文

公共測量におけるUAV写真測量について、以下の文のア~ウに入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。

1. ア=焦点距離、イ=中央、ウ=直線状
2. ア=焦点距離、イ=四隅、ウ=直線状にならないようジグザグ
3. ア=撮影縮尺、イ=四隅、ウ=直線状
4. ア=撮影縮尺、イ=中央、ウ=直線状にならないようジグザグ
5. ア=基線長、イ=中央、ウ=直線状
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

UAV 写真測量の撮影計画・標定点配置に関する穴埋め問題(作業規程の準則 第228条等)。

ア = 焦点距離

UAV の対地高度の算出式は次の通り:

対地高度 = (地上画素寸法 ÷ 1画素のサイズ) × 焦点距離

レンズの中心から像を結ぶ地点までの距離(焦点距離)が写真の縮尺を決める。撮影縮尺や基線長は撮影計画の結果値であり、カメラ固有のパラメータではない。

イ = 四隅

複数コースの撮影では、水平位置の標定点をブロックの四隅に必ず配置する。両端のコースは 6 ステレオモデルに 1 点、内部は 3 コースごとの両端ステレオモデルに 1 点、ブロック内は 30 ステレオモデルに 1 点が標準(第221条)。四隅で全体を抑え込むのが基本。

ウ = 直線状にならないようジグザグ

タイポイントは 1 モデルごとに等間隔かつ直線状にならないようジグザグに配置する(第235条 4 項)。直線配置だとバンドル調整時の整合が不安定になるため、ジグザグで配置して堅牢性を確保。パスポイントは同一コース内、タイポイントはコース間の接続点。

ア=焦点距離、イ=四隅、ウ=直線状にならないようジグザグ の組合せ = 選択肢 2
💡 対地高度は焦点距離から決まる(撮影縮尺や基線長は計画の結果)。標定点はブロックの四隅、タイポイントは直線に並べずジグザグ
第18問 📷 写真測量
📋 問題文

公共測量における写真地図の作成について述べた5つの文a~eのうち、「明らかに間違っているものだけの組合せ」を選ぶ問題。

a. 都市部での影を少なくするため、太陽高度の高い時間帯に空中写真撮影を実施
b. 建物の倒れ込み影響を減らすため、重複度を大きくするよう撮影計画を立案
c. 撮影縮尺1/30,000、グリッド間隔50m、標高点標準偏差5mのDEMで地図情報レベル2500を作成
d. モザイク作成は隣接空中写真をデジタル処理で結合し、正射変換して正射投影画像を作成
e. 段差の大きい人工斜面や高架橋にはブレークライン法を適用してDEM作成
1. a,b2. b,c3. c,d4. c,e5. d,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

写真地図(オルソ画像)の作成に関する正誤判定。

a. 正しい。高層建物による影を小さくするには、太陽高度が高い時間帯(太陽が天頂に近い時間)を選んで撮影する。
b. 正しい。建物の倒れ込みの影響を抑えるには、同一コース内・隣接コース間の重複度を大きく確保する。中心投影写真は写真主点から離れるほど倒れ込みが大きい。
c. 誤り。

地図情報レベル 2500 の写真地図には、撮影縮尺 1/10,000〜1/12,500、グリッド間隔 25 m 以内、標高点標準偏差 1.0 m 以内が必要。問題文の「撮影縮尺 1/30,000、グリッド 50 m、標高偏差 5 m」では精度不足。

d. 誤り。

「モザイク」とは、隣接する正射投影画像をデジタル処理で結合してモザイク画像を作成する作業(第408条)。問題文の「隣接する空中写真を結合し、モザイク画像を正射変換して正射投影画像を作成」は手順が逆。先にオルソ化してからモザイク化するのが正しい。

e. 正しい。段差の大きい人工斜面や高架橋の存在する地域では、ブレークライン法で地性線を取得して DTM を作成する(第401条 3 項)。
誤りは c, d の組合せ = 選択肢 3(c, d)。
💡 モザイクは先にオルソ化してから結合する。「結合してから正射変換」は順序が逆。
第19問 📷 写真測量
📋 問題文

公共測量におけるデジタル航空カメラを鉛直下に向けた空中写真撮影を行うに当たり、標高が200mから600mまでの範囲にある土地を撮影範囲全体にわたって同一コース内の隣接空中写真間の重複度が最小で60%となるように計画した。撮影基準面の標高を200mとするとき、撮影基準面における同一コース内の隣接空中写真間の重複度は何%となるか。(使用カメラ仕様:画面距離9cm、画面14,000×11,000画素、素子寸法7μm、撮影基準面での地上画素寸法10cm)

a. 59%
b. 60%
c. 63%
d. 67%
e. 72%
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

撮影基準面(標高 200 m)におけるオーバーラップ率を求める計算問題。標高 600 m の地点で 60% の重複度になるよう計画。

① 撮影高度 H(撮影基準面から撮影位置まで)

地上画素寸法 = (H × 素子寸法) ÷ 画面距離 から逆算:

H = (画面距離 × 地上画素寸法) ÷ 素子寸法 = (0.09 × 0.10) ÷ (7×10⁻⁶) ≒ 1,286 m
② 撮影基準面における撮影範囲

幅 = 画素数 × 地上画素寸法 = 11,000 × 0.10 = 1,100 m

③ 標高 600 m 地点(H' = 1,286 − 400 = 886 m)の撮影範囲

相似比から:1,100 × (886 / 1,286) ≒ 758 m

④ 標高 600 m での重複部・非重複部

重複部 = 758 × 0.60 ≒ 455 m、非重複部(撮影基線長)= 758 − 455 = 303 m

⑤ 撮影基準面のオーバーラップ率

撮影基線長 303 m は両標高で同一。撮影基準面の重複長 = 1,100 − 303 = 797 m

重複率 = 797 / 1,100 × 100 ≒ 72.5%選択肢 5(72%)。
空中写真の重複度(オーバーラップ·サイドラップ)写真1写真2オーバーラップ60%コース1コース2サイドラップ30%撮影基線長B=1辺長×(1-OL率)  コース間隔=1辺長×(1-SL率)
💡 等高度撮影では標高が高い地点ほど写る範囲が狭く、重複度が下がる。最小重複度の地点から基線長を逆算し、基準面での重複度を出す。
第20問 📷 写真測量
📋 問題文

次の文は,公共測量における三次元点群データの作成について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。

a. デジタル写真と標定点を用いた三次元形状復元計算
b. 地上レーザスキャナは地表面や周辺地物の側面を計測
c. UAV写真測量では位置精度評価に別途検証点を用いる
d. UAV写真測量では同一コース内の隣接写真の重複度は60%以上
e. UAV写真測量では作業区域内の最高・最低標高点付近に標定点を配置
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

三次元点群データ作成(UAV 写真点群測量等)に関する正誤判定。

1. 正しい(第527条)。三次元形状復元計算とは、撮影した数値写真と標定点を用いて、写真の外部標定要素と特徴点の位置座標を求め、地形・地物の三次元形状を復元する作業(SfM)。
2. 正しい。地上レーザ点群測量は、地表面だけでなく周囲の建物側面・地物等の三次元点群も取得できる。
3. 正しい(第515条 2 項)。検証点は標定点と別に、標定点からできるだけ離れた場所に作業地域内に均等に配置し、第三者的な精度検証を行う。
4. 誤り。

UAV 写真点群測量で、同一コース内の隣接写真との重複度は 80% 以上を標準とする(第521条 8 項)。問題文の「60% 以上」は誤り。なお、隣接コースの数値写真との重複度は 60% 以上。空中写真測量(60%/30%)とは数値が異なる。

5. 正しい(第515条五)。標定点は作業地域内で最も標高の高い地点と最も低い地点を含めて配置する。標高方向の精度を確保するため。
誤りは 4。選択肢 4。「UAV写真点群 = コース内80%、コース間60%」と覚える。
💡 UAV 写真点群はコース内 80% 以上・コース間 60% 以上。空中写真測量の 60%/30% とは数値が違うので混同しない。
第21問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

図21は、国土地理院刊行の電子地形図25000の一部である。次のa~eの文は、この図に表現されている内容について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。

a. 竹田橋下を流れる河川は,北から南へ流れている
b. 三明寺古墳西側にある三角点と老人ホーム南東にある川沿いの三角点の斜距離は,1,100mより短い
c. 博物館の経緯度は,およそ北緯35°25'44",東経133°49'32"である
d. 図書館北西にある病院の標高を15mとするとき,その病院から打吹山山頂までの傾斜角度は10°より大きい
e. 図書館記号の中心位置から保健所記号の中心位置までの水平距離は,1,050mより長い
1. a,c2. a,d3. b,d4. b,e5. c,e
📐 問題の図表元問題
💡 解説

地形図の読図(電子地形図 25,000)に関する正誤判定。図上の縮尺・地図記号・等高線から数値を読み取って各記述を検証する。

a. 誤り。

竹田橋下を流れる河川は南から北へ流れる。地図上で水準点 18 m(竹田橋付近)と三角点 25 m(南側)の標高差を比較すると、川は標高の高い南側から低い北側へ流れる。問題文の「北から南へ」は逆。せき記号(下流側を実線、上流側を破線)からも流れの向きが判読可能。

b. 正しい。三明寺古墳西側の三角点(118.8 m)と老人ホーム南東の三角点(18.5 m)間の図上距離(約 4.8 cm × 222 m/cm ≒ 1,066 m)は 1,100 m より短い。
c. 正しい。博物館の経緯度は、図郭の経緯度値と縮尺から比例計算すると、約 北緯 35°25'44"、東経 133°49'32" となる。
d. 誤り。

図書館北西の病院(標高 15 m)から打吹山山頂(標高 204 m)までの傾斜角は 10°より小さい。標高差 189 m、水平距離 約 1,444 m(地図上 65 mm × 22.222 m/mm)から、tan θ = 189/1,444 ≒ 0.131。三角関数表で対応する角度は 7〜8°であり、10° より小さい。問題文の「10°より大きい」は誤り。

e. 正しい。図書館記号から保健所記号までの水平距離(地図上 52 mm × 22.222 m/mm ≒ 1,155 m)は 1,050 m より長い。
誤りは a, d の組合せ = 選択肢 2(a, d)。
💡 傾斜角は tanθ = 高低差 ÷ 水平距離tan10° ≒ 0.176。川の流向は標高の高い側から低い側へ、せき記号でも判読できる。
第22問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

地図投影法についての5つの文(a~e)の中から、明らかに間違っているものだけの組合せを選ぶ問題。(正角図法と正積図法の同時満足性、心射図法、UTM図法の座標値の符号、地理院地図の投影法等に関する問題)

a. 地図投影法の定義と必然的なひずみについて(正しい記述)
b. 正角図法と正積図法の同時満足の不可能性(正しい記述)
c. 心射図法の特性と最短経路表示(大圏コースを直線で表示できるとする記述)
d. UTM図法の経度帯分割と座標値の符号(「西に位置する地点のX座標は全て負」とする誤った記述)
e. 地理院地図で採用されている投影法(「UTM図法を採用」とする誤った記述)
1. a,b2. b,c3. c,d4. c,e5. d,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

地図投影法(UTM 図法・ウェブ地図等)に関する正誤判定。

a. 正しい。地図投影法は立体の地球表面を平面に表す方法。必ずひずみが生じるため、目的に応じた投影法選択が必要。正角・正距・正積の 3 つを投影要素と呼ぶ。
b. 正しい。正角図法と正積図法を同時に満足することは理論上不可能。一方、正角と正距、正距と正積はそれぞれ同時満足が可能。
c. 正しい。心射図法は方位図法の一種で、地球の中心を視点として地球に接する平面に投影する図法。大圏(地球上の最短経路)が平面上の直線として描かれる唯一の図法。
d. 誤り。

UTM 図法では、座標値に負の値が出ないように座標原点を N=0.000 km、E=500 km(北半球)に設定する。南半球では N=10,000 km、E=500 km。問題文の「Y 座標は正、X 座標は負」では負の値が現れてしまうため誤り。

e. 誤り。

地理院地図のタイル投影法は Web メルカトル図法(Google が開発した Web 地図標準)。国土地理院刊行の 1/25,000 地形図は UTM 図法。両者は別の図法であり、問題文の「同様に UTM」は誤り。

誤りは d, e の組合せ = 選択肢 5(d, e)。
💡 UTM は負の座標が出ないよう原点を東に 500 km ずらすので、X が負になる記述は誤り。地理院タイルは Web メルカトルで、1:25,000 地形図の UTM とは別。
第23問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

公共測量における地図情報レベル2500の等高線作成に関する穴埋め問題。航空レーザ測量で作成するDTMの格子間隔、格子間隔と地形断面図の詳細度の関係、標高値を区分ごとに彩色する図の名称、平地での色幅表現について4つの空欄を埋める問題。

a. ア=2, イ=広い, ウ=段彩図, エ=広く
b. ア=2, イ=狭い, ウ=段彩図, エ=狭く
c. ア=5, イ=広い, ウ=陰影図, エ=狭く
d. ア=5, イ=狭い, ウ=陰影図, エ=広く
e. ア=5, イ=狭い, ウ=段彩図, エ=狭く
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

数値地形モデル(DTM)の活用方法に関する穴埋め問題。

ア = 2 m

地図情報レベル 2500 の等高線(計曲線間隔 10 m、主曲線 2 m)を作成するには、航空レーザ測量で取得した格子間隔2 mの DTM を用いる(作業規程の準則)。地図情報レベル 5000 なら格子間隔 5 m。

イ = 狭い

格子間隔が狭い(小さい)DTM ほど、より詳細な地形断面図を作成できる。標高データの密度が高くなるため。

ウ = 段彩図

標高値の範囲ごとに彩色した図は「段彩図」と呼ばれる(多色で標高分布を表現)。「陰影図」は白黒で立体感を表現する別の図。

エ = 狭く

同色で示す標高の幅を狭くすることで、わずかな標高差を細かく色分けでき、平地の微細な起伏を可視化できる。傾斜の急な山地では色幅を広く、平地では狭くするのがコツ。

ア=2、イ=狭い、ウ=段彩図、エ=狭く の組合せ = 選択肢 2
💡 地図情報レベル 2500 の等高線には格子間隔 2 m の DTM(レベル 5000 なら 5 m)。格子は狭いほど詳細。標高別に色を塗った図は段彩図
第24問 🗾 地図編集・GIS
📋 問題文

地理空間情報活用推進基本法における基盤地図情報について述べたものの中で、明らかに間違っているものはどれか。

a. 国が保有する基盤地図情報は、原則としてインターネットを利用して無償で提供される
b. 基盤地図情報に係る項目は、国土交通省令で、測量の基準点、海岸線、道路縁、建築物の外周線などの13項目が定められている
c. 基盤地図情報は、整備更新時にシームレスに接合される
d. 国土地理院では、数値標高モデルとジオイド・モデルを提供しており、これらを利用することで数値表層モデルを作成できる
e. 都市計画区域外の基盤地図情報の平面位置誤差は25m以内、高さの誤差は5.0m以内である
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

基盤地図情報に関する正誤判定(地理空間情報活用推進基本法)。

1. 正しい(第18条)。国が保有する基盤地図情報は、原則としてインターネットを利用して無償で提供される。国土地理院 HP からダウンロード可能。
2. 正しい。基盤地図情報の項目は国土交通省令で 13 項目が定められている:測量基準点、海岸線、道路区域界、河川区域界、行政区画境界・代表点、道路縁、河川堤防、軌道中心線、標高点、水涯線、建築物外周線、町字境界・代表点、街区境界・代表点。
3. 正しい。整備更新時には、対象地域と隣接地域の境界部でシームレス(継ぎ目なし)に接合される。
4. 誤り。

数値標高モデル(DEM)とジオイド・モデルを組み合わせても、数値表層モデル(DSM)は作成できない。DSM は建物・樹木を含む地表面の高さで、DEM(地表面のみ)にジオイドを足しても建物高は得られない。問題文の後半が誤り。

5. 正しい。基盤地図情報の精度:都市計画区域内は水平 2.5 m 以内・高さ 1.0 m 以内、区域外は水平 25 m 以内・高さ 5.0 m 以内。問題文は区域外の値で正しい。
誤りは 4。選択肢 4。「DEM+ジオイド ≠ DSM」が要点。
💡 DEM + ジオイド・モデルでは DSM は作れない(建物や樹木の高さは別途取得が必要)。区域外の精度は水平 25 m・高さ 5.0 m。
第25問 📐 応用測量
📋 問題文

直線部分BP~BC、円曲線始点BC、円曲線終点EC、点Oを中心とする円曲線部分BC~EC及び直線部分EC~EPから構成される道路を計画。曲線中点SP付近に埋設物が発見されたため、交点IP、起点BP、終点EPの位置と交角Iは変更せず、新たに円曲線BC'~EC'に設計変更したい。設計変更前後の道路距離差の絶対値を求めよ。(円曲線半径R=100m、交角I=90°、直線部分距離=140m(両側)、π=3.142、SP'はSPから点O方向に40m移動)

a. 41m
b. 63m
c. 85m
d. 97m
e. 152m
📐 問題の図表元問題
💡 解説

道路設計変更による路線長の差を求める計算問題。単曲線(半径 R=100 m、交角 I=90°)を、SL を 40 m 大きくした新曲線に変更する。

① 変更前の曲線

半径 R = 100 m、交角 I = 90°。接線長 TL = R · tan(I/2) = 100 × tan 45° = 100 m

曲線長 CL = R · I [rad] = 100 × π/2 = 157.08 m

外割長 SL = R × (1/cos(I/2) − 1) = 100 × (1/cos 45° − 1) = 100 × (√2 − 1) ≒ 41.4 m

② 変更後の曲線

外割長を 40 m 増やす:SL' = 41.4 + 40 = 81.4 m

半径 R' を求める:R' = SL' / (1/cos 45° − 1) = 81.4 / 0.414 ≒ 196.6 m

③ 経路差の計算

変更前経路 = 2×TL + CL = 2×100 + 157.08 ≒ 437 m

変更後経路 = 2×TL' + CL' = 2×(BP〜BC') + R'×I [rad]

BP〜BC' = 240 − 196.6 = 43.4 m(BP〜IP距離 240 m から TL' を引く)

変更後経路 ≒ 43.4×2 + 196.6×π/2 = 86.8 + 308.7 ≒ 395.5 m

経路差の絶対値 = 437 − 395.5 ≒ 41 m選択肢 1
道路の円曲線設計(接線長·曲線長)O(曲率中心)R円曲線BPBCEPECIP(交点)接線長TL=R·tan(I/2)  曲線長CL=π·R·I/180
💡 外距は SL = R(1/cos(I/2) − 1)。SP が O 方向へ 40 m 動く=IP から曲線中点までの距離が 40 m 増えると読みかえて R′ を逆算する。
第26問 📐 応用測量
📋 問題文

次の a 〜 e の文は、公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。

a. 公図等転写連続図の作成において、隣接する公図間の境界線が整合しない部分があったため、接合部が合致するように境界線を編集した。
b. 権利者確認調査において、測量計画機関から貸与された資料などに基づき権利者調査表を作成した。
c. 境界測量において、現地で境界点を直接測定し、その座標値を求めることとしたが、家屋の密集により基準点からの視通を確保できなかったため、補助基準点を設置して作業を行った。
d. ネットワーク型 RTK 法による境界測量で、1 セット目の観測終了後に再初期化を行い、2 セット目の観測を行った。境界点の座標値には 1 セット目の観測値を採用し、2 セット目の観測は点検値とした。
e. 境界測量において、境界点間の距離を計算した際に、0.001 m の次の位を切り捨てた。
1. a,b2. a,d3. b,c4. c,e5. d,e
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

用地測量の各作業に関する正誤判定。
用地測量は取得する土地の範囲と面積を確定させる作業なので、資料を勝手に加工しないことと、観測値の採用の仕方が繰り返し問われる。この 2 点を軸に読むと絞り込みやすい。

a. 誤り。 ← これが1つ目

公図等転写連続図は、法務局にある公図を写して連続的につないだ図面である。公図は現地と厳密に一致することが保証された資料ではないため、隣接する公図どうしで境界線が整合しない部分が出るのはむしろ当たり前といえる。
このとき接合部が合うように境界線を編集してはならない。編集してしまうと、公図が実際に何を記載していたのかが図面から失われ、後の境界確認で「資料上はこうなっている」と示す根拠がなくなるからである。整合しない部分は整合しないまま転写し、その食い違い自体を情報として残すのが正しい。したがってこの記述は誤り。

b. 正しい。

権利者確認調査では、測量計画機関から貸与された登記簿・公図・地積測量図などの資料に基づいて権利者調査表を作成する。土地の所有者や関係権利者を把握する作業で、後の境界立会いの案内先を確定させる前提になる。記述のとおり。

c. 正しい。

境界測量は近傍の 4 級基準点以上の基準点に基づいて行うのが原則だが、家屋の密集などで基準点からの視通が確保できない場合には、やむを得ない措置として補助基準点を設置し、それに基づいて観測してよい。記述のとおり。

d. 誤り。 ← これが2つ目

再初期化を挟んで 2 セット観測するところまでは正しい。再初期化するのは、初期化(整数値バイアスの決定)が誤って固定された場合にそれを検出するためである。
誤っているのは採用する値のほうで、境界点の座標値には両セットの平均値を用いる。2 セット観測する目的は、較差を点検したうえで平均をとり精度を高めることにある。1 セット目だけを採用して 2 セット目を点検値扱いにすると、せっかく観測したもう一方の情報を捨てることになる。したがってこの記述は誤り。

e. 正しい。

境界点間の距離は 0.001 m(mm 単位)まで記録し、その次の位は切り捨てる。用地測量で扱う精度に見合った桁で、必要以上の桁を残さないという趣旨である。記述のとおり。

誤りは ad。その組合せは 選択肢 2(a, d)。
💡 公図は整合しなくてもそのまま転写(編集不可)。RTK 2 セットは平均値を採用(1セット目採用+2セット目点検、は誤り)。この 2 つは令和7年 第26問でも同じ論点が問われている。
第27問 📐 応用測量
📋 問題文

図 27 は、境界点 E、F、G を順に直線で結んだ境界線で区切られた甲及び乙の土地を表したものであり、土地を構成する各境界点の平面直角座標系(平成 14 年国土交通省告示第 9 号)における座標値は表 27 のとおりである。甲及び乙のそれぞれの土地の面積を変えずに、境界点 P、Q を設置して直線 PQ で区切られた土地に新たに区割りする場合、点 Q の X 座標の値は幾らか。最も近いものを次の中から選べ。
ただし、境界点 P は、甲及び乙の土地の道路に接している長さが等しくなる位置(AP = PD)とする。

表 27
境界点X (m)Y (m)
A+13,060.00+11,970.00
B+13,090.00+11,980.00
C+13,100.00+12,020.00
D+13,060.00+12,020.00
E+13,095.00+12,000.00
F+13,080.00+12,005.00
G+13,060.00+11,990.00
1. +13,094.82 m
2. +13,095.25 m
3. +13,095.68 m
4. +13,096.11 m
5. +13,096.54 m
📐 問題の図表元問題
💡 解説

折れ線 E−F−G だった境界を、面積を変えずに一本の直線 P−Q に引き直す「境界整正」の問題。用地測量では実務でもよく出てくる場面で、解き方の型は決まっている。
方針は「整正前の甲の面積を求める」→「P を確定する」→「Q を未知数において整正後の甲の面積を式にする」→「両者を等号で結んで解く」の 4 段階。座標がそのまま与えられているので、面積はすべて座標法(シューレースの公式)で計算できる。

① 計算しやすい局所座標に置き換える

座標値が 13,000・11,000 台と大きいままでは計算ミスを招く。面積は原点をどこに置いても変わらないので、A を原点にして (X−13,060, Y−11,970) と読み替える。

A(0, 0) B(30, 10) C(40, 50) D(0, 50) E(35, 30) F(20, 35) G(0, 20)
② 整正前の甲の面積を求める

甲は A → B → E → F → G → A で囲まれる五角形。座標法 2S = |Σ(xi·yi+1 − xi+1·yi)| を順に計算する。

A→B:0×10 − 30×0 = 0 / B→E:30×30 − 35×10 = 550 / E→F:35×35 − 20×30 = 625 / F→G:20×20 − 0×35 = 400 / G→A:0×0 − 0×20 = 0

2S = 0 + 550 + 625 + 400 + 0 = 1,575 → 甲の面積 = 787.5 m²
③ 点 P を確定する

道路に接しているのは A(0, 0) から D(0, 50) までの辺で、条件 AP = PD よりその中点。

P(0, 25) = 元の座標系では (13,060.00, 11,995.00)
④ 点 Q を未知数で置く

Q は線分 E−C 上にある。E(35, 30) から C(40, 50) へ向かうので、その割合を t(0〜1)とおくと、

Q = (35 + 5t, 30 + 20t)
⑤ 整正後の甲の面積を t の式で表す

整正後の甲は A → B → E → Q → P → A。同じく座標法で計算する。

A→B:0 / B→E:550 / E→Q:35×(30+20t) − (35+5t)×30 = 550t / Q→P:(35+5t)×25 − 0 = 875 + 125t / P→A:0

2S′ = 550 + 550t + 875 + 125t = 1,425 + 675t
⑥ 面積が等しいという条件から t を解く

整正の前後で甲の面積が変わらないので、2S′ = 2S とおく。

1,425 + 675t = 1,575 → 675t = 150 → t = 0.2222
⑦ Q の X 座標に戻す

局所座標での Q の X は 35 + 5 × 0.2222 = 36.111。① で 13,060 を引いていたので、それを戻す。

Q の X 座標 = 13,060.00 + 36.111 = 13,096.11 m
よって 選択肢 4(+13,096.11 m)。
💡 境界整正は「面積を変えない」=方程式を1本立てる問題。座標が大きいときは原点を移してから計算すると桁を間違えにくい(面積は原点の位置によらない)。求めた t を座標に戻し忘れないこと。
第28問 📐 応用測量
📋 問題文

次の a 〜 e の文は、公共測量における河川測量について述べたものである。 に入る語句又は数値の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。

a. 距離標はあらかじめ地形図上で位置を選定し、その座標値に基づいて、近傍の [ア] 等から放射法等により設置するものとする。
b. 定期縦断測量において、縦断面図データを図紙に出力する場合は、横の縮尺は 1,000 分の 1 から [イ] 分の 1 まで、縦の縮尺は 100 分の 1 から 200 分の 1 までを標準とする。
c. 定期横断測量において、横断面図データを図紙に出力する場合は、横の縮尺は 100 分の 1 から [ウ] 分の 1 まで、縦の縮尺は 100 分の 1 から 200 分の 1 までを標準とする。
d. 水準基標の標高を定める水準基標測量で使用する観測機器は、1 級レベル又は 2 級レベル及び [エ] である。
e. 水深の測定は、[オ] を用いて行う。ただし、水深が浅い場合は、ロッド又はレッドを用い直接測定により行う。また、航空レーザ測深機による水底の測定は、緑波長のレーザ光により行う。
1. ア=3級基準点, イ=100000, ウ=1000, エ=1級標尺, オ=音響測深機
2. ア=3級基準点, イ=10000, ウ=10000, エ=2級標尺, オ=音響測深機
3. ア=水準基標, イ=10000, ウ=10000, エ=2級標尺, オ=電波式水位計
4. ア=水準基標, イ=100000, ウ=1000, エ=2級標尺, オ=音響測深機
5. ア=3級基準点, イ=100000, ウ=10000, エ=1級標尺, オ=電波式水位計
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

河川測量の各作業について、5 つの空欄に入る語句・数値を当てる問題。空欄を 1 つずつ確定していけば、選択肢は自然に 1 つに絞れる。

ア = 3 級基準点

距離標は、地形図上で位置を選定したあと、その座標値に基づいて近傍の基準点から放射法等で設置する。ここで必要なのは平面位置を与えてくれる点なので、基準点でなければならない。
もう一方の候補である「水準基標」は、水位標の高さを管理するために標高を与える点であって、平面位置を出す作業の基準にはならない。役割が違うので誤り。よって 3 級基準点

イ = 100,000 / ウ = 1,000

この 2 つは縦断と横断の違いで決まる。縦の縮尺はどちらも 100 分の 1 〜 200 分の 1 で共通なので、差がつくのは横の縮尺だけである。

縦断は川に沿って上流から下流まで、数 km 〜 数十 km にわたる長い区間を 1 枚に収める。したがって横方向はかなり縮める必要があり、1,000 分の 1 から 100,000 分の 1 までが標準となる。

横断は川を横切る方向の断面で、幅はせいぜい数十〜数百 m にすぎない。長い区間を詰め込む必要がないので、100 分の 1 から 1,000 分の 1 までで足りる。

長い方(縦断)が 100,000、短い方(横断)が 1,000。「長い区間ほど小さい縮尺」と押さえる
エ = 1 級標尺

水準基標測量は、水位標の基準となる標高を精密に定める作業なので、2 級水準測量に相当する精度が要求される。観測機器は 1 級レベル又は 2 級レベルと、1 級標尺を組み合わせる。レベルの等級を上げても標尺が粗ければ精度は出ないので、標尺も上位のものを用いる。

オ = 音響測深機

水深の測定に使うのは音響測深機である。船から水中へ音波を発射し、水底で反射して戻るまでの時間から深さを求める。
もう一方の候補「電波式水位計」は、水面の高さ(水位)を岸から非接触で測る装置であって、水底までの深さは測れない。水位と水深はまったく別の量である点が引っかけになっている。
なお記述の後半にあるとおり、水深が浅くて音波が使いにくい場所ではロッドやレッドで直接測り、航空レーザ測深機を使う場合は水を透過しやすい緑波長のレーザ光を用いる。

ア=3 級基準点、イ=100,000、ウ=1,000、エ=1 級標尺、オ=音響測深機。この組合せは 選択肢 1
💡 水準基標=標高を与える点/基準点=平面位置を与える点電波式水位計=水位/音響測深機=水深——いずれも「似ているが測る対象が違う」ペアで、河川測量ではここが繰り返し問われる。縮尺は縦断100,000・横断1,000

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