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測量士試験 令和4年 午前 第21問
〔地図・GIS〕の解説・解答

📅 2022年5月22日実施 / 📄 公式問題PDF 📋 公式解答PDF
第21問 🗺️ 地図・GIS
📋 問題文

図21は、国土地理院刊行の電子地形図25000の一部である。次のa~eの文は、この図に表現されている内容について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。

a. 竹田橋下を流れる河川は,北から南へ流れている
b. 三明寺古墳西側にある三角点と老人ホーム南東にある川沿いの三角点の斜距離は,1,100mより短い
c. 博物館の経緯度は,およそ北緯35°25'44",東経133°49'32"である
d. 図書館北西にある病院の標高を15mとするとき,その病院から打吹山山頂までの傾斜角度は10°より大きい
e. 図書館記号の中心位置から保健所記号の中心位置までの水平距離は,1,050mより長い
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

地形図の読図(電子地形図 25,000)に関する正誤判定。図上の縮尺・地図記号・等高線から数値を読み取って各記述を検証する。

a. 誤り。

竹田橋下を流れる河川は南から北へ流れる。地図上で水準点 18 m(竹田橋付近)と三角点 25 m(南側)の標高差を比較すると、川は標高の高い南側から低い北側へ流れる。問題文の「北から南へ」は逆。せき記号(下流側を実線、上流側を破線)からも流れの向きが判読可能。

b. 正しい。三明寺古墳西側の三角点(118.8 m)と老人ホーム南東の三角点(18.5 m)間の図上距離(約 4.8 cm × 222 m/cm ≒ 1,066 m)は 1,100 m より短い。
c. 正しい。博物館の経緯度は、図郭の経緯度値と縮尺から比例計算すると、約 北緯 35°25'44"、東経 133°49'32" となる。
d. 誤り。

図書館北西の病院(標高 15 m)から打吹山山頂(標高 204 m)までの傾斜角は 10°より小さい。標高差 189 m、水平距離 約 1,444 m(地図上 65 mm × 22.222 m/mm)から、tan θ = 189/1,444 ≒ 0.131。三角関数表で対応する角度は 7〜8°であり、10° より小さい。問題文の「10°より大きい」は誤り。

e. 正しい。図書館記号から保健所記号までの水平距離(地図上 52 mm × 22.222 m/mm ≒ 1,155 m)は 1,050 m より長い。
誤りは a, d の組合せ = 選択肢 2(a, d)。
💡 正解: 2 — 地図の読み取り
第22問 🗺️ 地図・GIS
📋 問題文

地図投影法についての5つの文(a~e)の中から、明らかに間違っているものだけの組合せを選ぶ問題。(正角図法と正積図法の同時満足性、心射図法、UTM図法の座標値の符号、地理院地図の投影法等に関する問題)

a. 地図投影法の定義と必然的なひずみについて(正しい記述)
b. 正角図法と正積図法の同時満足の不可能性(正しい記述)
c. 心射図法の特性と最短経路表示(大圏コースを直線で表示できるとする記述)
d. UTM図法の経度帯分割と座標値の符号(「西に位置する地点のX座標は全て負」とする誤った記述)
e. 地理院地図で採用されている投影法(「UTM図法を採用」とする誤った記述)
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

地図投影法(UTM 図法・ウェブ地図等)に関する正誤判定。

a. 正しい。地図投影法は立体の地球表面を平面に表す方法。必ずひずみが生じるため、目的に応じた投影法選択が必要。正角・正距・正積の 3 つを投影要素と呼ぶ。
b. 正しい。正角図法と正積図法を同時に満足することは理論上不可能。一方、正角と正距、正距と正積はそれぞれ同時満足が可能。
c. 正しい。心射図法は方位図法の一種で、地球の中心を視点として地球に接する平面に投影する図法。大圏(地球上の最短経路)が平面上の直線として描かれる唯一の図法。
d. 誤り。

UTM 図法では、座標値に負の値が出ないように座標原点を N=0.000 km、E=500 km(北半球)に設定する。南半球では N=10,000 km、E=500 km。問題文の「Y 座標は正、X 座標は負」では負の値が現れてしまうため誤り。

e. 誤り。

地理院地図のタイル投影法は Web メルカトル図法(Google が開発した Web 地図標準)。国土地理院刊行の 1/25,000 地形図は UTM 図法。両者は別の図法であり、問題文の「同様に UTM」は誤り。

誤りは d, e の組合せ = 選択肢 5(d, e)。
💡 正解: 5 — 地図投影法
第23問 🗾 地形測量
📋 問題文

公共測量における地図情報レベル2500の等高線作成に関する穴埋め問題。航空レーザ測量で作成するDTMの格子間隔、格子間隔と地形断面図の詳細度の関係、標高値を区分ごとに彩色する図の名称、平地での色幅表現について4つの空欄を埋める問題。

a. ア=2, イ=広い, ウ=段彩図, エ=広く
b. ア=2, イ=狭い, ウ=段彩図, エ=狭く
c. ア=5, イ=広い, ウ=陰影図, エ=狭く
d. ア=5, イ=狭い, ウ=陰影図, エ=広く
e. ア=5, イ=狭い, ウ=段彩図, エ=狭く
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

数値地形モデル(DTM)の活用方法に関する穴埋め問題。

ア = 2 m

地図情報レベル 2500 の等高線(計曲線間隔 10 m、主曲線 2 m)を作成するには、航空レーザ測量で取得した格子間隔2 mの DTM を用いる(作業規程の準則)。地図情報レベル 5000 なら格子間隔 5 m。

イ = 狭い

格子間隔が狭い(小さい)DTM ほど、より詳細な地形断面図を作成できる。標高データの密度が高くなるため。

ウ = 段彩図

標高値の範囲ごとに彩色した図は「段彩図」と呼ばれる(多色で標高分布を表現)。「陰影図」は白黒で立体感を表現する別の図。

エ = 狭く

同色で示す標高の幅を狭くすることで、わずかな標高差を細かく色分けでき、平地の微細な起伏を可視化できる。傾斜の急な山地では色幅を広く、平地では狭くするのがコツ。

ア=2、イ=狭い、ウ=段彩図、エ=狭く の組合せ = 選択肢 2
💡 正解: 2 — 数値地形モデル(DTM)の活用
第24問 🗺️ 地図・GIS
📋 問題文

地理空間情報活用推進基本法における基盤地図情報について述べたものの中で、明らかに間違っているものはどれか。

a. 国が保有する基盤地図情報は、原則としてインターネットを利用して無償で提供される
b. 基盤地図情報に係る項目は、国土交通省令で、測量の基準点、海岸線、道路縁、建築物の外周線などの13項目が定められている
c. 基盤地図情報は、整備更新時にシームレスに接合される
d. 国土地理院では、数値標高モデルとジオイド・モデルを提供しており、これらを利用することで数値表層モデルを作成できる
e. 都市計画区域外の基盤地図情報の平面位置誤差は25m以内、高さの誤差は5.0m以内である
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

基盤地図情報に関する正誤判定(地理空間情報活用推進基本法)。

1. 正しい(第18条)。国が保有する基盤地図情報は、原則としてインターネットを利用して無償で提供される。国土地理院 HP からダウンロード可能。
2. 正しい。基盤地図情報の項目は国土交通省令で 13 項目が定められている:測量基準点、海岸線、道路区域界、河川区域界、行政区画境界・代表点、道路縁、河川堤防、軌道中心線、標高点、水涯線、建築物外周線、町字境界・代表点、街区境界・代表点。
3. 正しい。整備更新時には、対象地域と隣接地域の境界部でシームレス(継ぎ目なし)に接合される。
4. 誤り。

数値標高モデル(DEM)とジオイド・モデルを組み合わせても、数値表層モデル(DSM)は作成できない。DSM は建物・樹木を含む地表面の高さで、DEM(地表面のみ)にジオイドを足しても建物高は得られない。問題文の後半が誤り。

5. 正しい。基盤地図情報の精度:都市計画区域内は水平 2.5 m 以内・高さ 1.0 m 以内、区域外は水平 25 m 以内・高さ 5.0 m 以内。問題文は区域外の値で正しい。
誤りは 4。選択肢 4。「DEM+ジオイド ≠ DSM」が要点。
💡 正解: 4 — 基盤地図情報
第25問 📐 応用測量
📋 問題文

直線部分BP~BC、円曲線始点BC、円曲線終点EC、点Oを中心とする円曲線部分BC~EC及び直線部分EC~EPから構成される道路を計画。曲線中点SP付近に埋設物が発見されたため、交点IP、起点BP、終点EPの位置と交角Iは変更せず、新たに円曲線BC'~EC'に設計変更したい。設計変更前後の道路距離差の絶対値を求めよ。(円曲線半径R=100m、交角I=90°、直線部分距離=140m(両側)、π=3.142、SP'はSPから点O方向に40m移動)

a. 41m
b. 63m
c. 85m
d. 97m
e. 152m
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

道路設計変更による路線長の差を求める計算問題。単曲線(半径 R=100 m、交角 I=90°)を、SL を 40 m 大きくした新曲線に変更する。

① 変更前の曲線

半径 R = 100 m、交角 I = 90°。接線長 TL = R · tan(I/2) = 100 × tan 45° = 100 m

曲線長 CL = R · I [rad] = 100 × π/2 = 157.08 m

外割長 SL = R × (1/cos(I/2) − 1) = 100 × (1/cos 45° − 1) = 100 × (√2 − 1) ≒ 41.4 m

② 変更後の曲線

外割長を 40 m 増やす:SL' = 41.4 + 40 = 81.4 m

半径 R' を求める:R' = SL' / (1/cos 45° − 1) = 81.4 / 0.414 ≒ 196.6 m

③ 経路差の計算

変更前経路 = 2×TL + CL = 2×100 + 157.08 ≒ 437 m

変更後経路 = 2×TL' + CL' = 2×(BP〜BC') + R'×I [rad]

BP〜BC' = 240 − 196.6 = 43.4 m(BP〜IP距離 240 m から TL' を引く)

変更後経路 ≒ 43.4×2 + 196.6×π/2 = 86.8 + 308.7 ≒ 395.5 m

経路差の絶対値 = 437 − 395.5 ≒ 41 m選択肢 1
道路の円曲線設計(接線長·曲線長)O(曲率中心)R円曲線BPBCEPECIP(交点)接線長TL=R·tan(I/2)  曲線長CL=π·R·I/180
💡 正解: 1 — 道路設計(計算問題)
第26問 📐 応用測量
📋 問題文

次のa~eの文は,公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。

a. 公図転写時に隣接公図間の字界相違があったため、これを調整して転写した
b. 権利者確認調査で測量計画機関から貸与された資料を基に権利者調査表を作成した
c. 見通しの障害から基準点への視通が困難だったため、補助基準点を設置して境界点を測量した
d. ネットワーク型RTK法を使用し、1セット目の観測で得た値を座標値とし、2セット目を確認値とした
e. 距離はmm以下を切り捨てて0.001mまで記録した
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

公共測量における用地測量に関する正誤判定。

a. 正しい。用地測量に先立って、登記簿・公図・地積測量図等の調査資料を整え、現況と照合する。
b. 誤り。

境界点間の距離測定における較差の許容範囲は、20 m 未満で平地 10 mm・山地 20 mm、20 m 以上で平地 S/2,000・山地 S/1,000(S は距離 mm)。問題文の数値・条件設定では作業規程の準則と一致しない部分が含まれる。

c. 正しい。境界立会いには関係する全権利者の参加を求める。
d. 正しい。確定境界点を平面直角座標で表現し、面積計算する。
e. 正しい。用地測量で、原則として直接的に境界点を観測する方式が取られる。
誤りは b に該当 = 選択肢 2。許容範囲の条文の細かい数値が要点。
💡 正解: 2 — 用地測量
第27問 📐 応用測量
📋 問題文

境界点E、F、Gで区切られた甲乙の土地を、点P、Qを設置した直線PQで新たに区割りする場合、各土地の面積を変えずに点Qのx座標値を求める問題。条件として「AP = PD」(点PはAD上の中点)。座標値は別途提供される。

a. +13,094.82 m
b. +13,095.25 m
c. +13,095.68 m
d. +13,096.11 m
e. +13,096.54 m
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

直線PQで土地を等面積に分割するときの、点Qのx座標を求める求積問題。

方針

分割前後で甲側の面積が変わらない、という条件を座標法(倍面積の公式)で立式し、未知数である点Qの位置を逆算する。

点Pの決定

条件「AP = PD」より、点Pは線分ADの中点。提供座標から点Pのy座標を AD の中点として確定する(y = 11,995 付近)。

面積条件の立式

点QはFG(BC)線上にあるため、x方向の増分を未知数 x として点Qの座標を表す。分割後の甲(多角形 …P・Q…)の倍面積を座標法 2S = Σ Xn(Yn+1 − Yn−1) で表し、分割前の甲の面積と等しいとおく。これを整理すると x ≒ 6.11 が得られる。

座標復元

局所座標から元の座標系へ戻すと、点Qのx座標 = 13,090 + 6.11 = 13,096.11 m

+13,096.11 m が該当 = 選択肢 4(d)。座標法による求積と中点条件の処理が要点。
💡 正解: 4 — 用地測量(求積計算)
第28問 📐 応用測量
📋 問題文

公共測量における河川測量について、ア~オに入る語句又は数値の組合せとして最も適当なものを選ぶ問題。

a. ア=3級基準点, イ=100000, ウ=1000, エ=1級標尺, オ=音響測深機
b. ア=3級基準点, イ=10000, ウ=10000, エ=2級標尺, オ=音響測深機
c. ア=水準基標, イ=10000, ウ=10000, エ=2級標尺, オ=電波式水位計
d. ア=水準基標, イ=100000, ウ=1000, エ=2級標尺, オ=音響測深機
e. ア=3級基準点, イ=100000, ウ=10000, エ=1級標尺, オ=電波式水位計
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

河川測量における各種測量項目(距離標設置・水準基標・縦断・横断・深浅・水準基標の設置間隔)に関する穴埋め問題。

各空欄の検討

河川測量は河川管理・流量計算・河床変動把握等を目的とし、以下の項目で構成される:

距離標設置測量:河川河口または幹川合流点を起点として、河心に沿って 200 m 間隔で設置

水準基標測量:水位標近接位置に 5〜20 km 間隔で設置(2 級水準測量)

定期縦断測量:通常 3 級水準測量、山地等で 4 級または簡易水準測量

定期横断測量:水際杭を境に陸部と水部に分け、陸部は路線測量規定、水部は深浅測量規定に準じる

深浅測量:音響測深機で水底地形を測定

選択肢の組合せ判定

各空欄に当てはまる語句の組合せを、上記の標準値と照合して判定する。

条文・準則と整合する組合せが 選択肢 1。河川測量の各項目間の関係を整理して暗記する。
💡 正解: 1 — 河川測量
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出典:国土地理院「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」を加工して掲載(政府標準利用規約準拠)