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測量士試験 令和7年 午前 第17問
〔写真測量〕の解説・解答

📅 2025年5月18日実施 / 📄 公式問題PDF 📋 公式解答PDF
第17問 📷 写真測量
📋 問題文

UAV 写真点群測量においてデジタルカメラを鉛直下に向けた写真撮影を行うに当たり,標高が 20mから 40mまでの土地を撮影範囲全体にわたって同一コース内の隣接写真間の重複度が最小で 80%となるように計画した。撮影基準面の標高を 20mとするとき,撮影基準面における同一コース 内の隣接写真間の重複度は何%となるか。最も近いものを次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 80 %
2. 84 %
3. 87 %
4. 90 %
5. 92 %
📄 原典の問題ページ(画像)
元問題
💡 解説

UAV 写真点群測量における重複度の計算問題。等高度で飛行しているのに地面の標高が場所によって違う、という状況をどう扱うかが問われている。
まず全体の見通しを立てておく。カメラは同じ高さを飛ぶので、地面が高い場所ほどカメラに近い。カメラに近いほど 1 枚の写真が写しとる範囲は狭くなる。撮影基線長(隣り合う撮影地点の間隔)は一定なので、写る範囲が狭い場所ほど隣の写真と重なる割合=重複度は小さくなる
したがって重複度が最小になるのは最も標高の高い地点(標高 40 m)であり、そこが 80% になるように計画したことになる。ここから逆算して基線長を求め、撮影基準面(標高 20 m)での重複度を出す、という流れになる。

① 撮影基準面での対地高度 H を求める

地上画素寸法(GSD)と素子寸法・焦点距離・対地高度の関係は次のとおり。

地上画素寸法 = 素子寸法 × 対地高度 ÷ 焦点距離

撮影基準面での地上画素寸法が 2 cm = 0.02 m、素子寸法 7 μm = 7×10⁻⁶ m、焦点距離 21 mm = 0.021 m だから、

0.02 = 7×10⁻⁶ × H ÷ 0.021 → H = 0.02 × 0.021 ÷ 7×10⁻⁶ = 60 m

撮影基準面の標高が 20 m なので、カメラの標高は 20 + 60 = 80 m となる。以降はこの 80 m を基準に、各地点の対地高度を出していく。

② 撮影基準面での撮影範囲(撮影基線の方向)

「画面短辺は撮影基線と平行」という条件があるので、重複度に効くのは短辺 3,360 画素のほう。長辺 5,040 画素は使わない(ここで長辺を使うのが典型的な誤答)。

3,360 画素 × 0.02 m = 67.2 m
③ 標高 40 m 地点での撮影範囲

この地点の対地高度は 80 − 40 = 40 m。撮影範囲は対地高度に比例するので、基準面での 67.2 m を高度比で縮めればよい。

67.2 m × 40 ÷ 60 = 44.8 m
④ 撮影基線長 B を求める

標高 40 m の地点で重複度が 80%ということは、隣の写真と重ならない部分が 20%ということ。この重ならない幅がそのまま撮影基線長になる。

B = 44.8 m × (1 − 0.80) = 8.96 m
⑤ 撮影基準面での重複度を求める

基線長は撮影範囲全体にわたって一定(8.96 m)。撮影基準面での撮影範囲は ② の 67.2 m なので、

重複度 = 1 − B ÷ 撮影範囲 = 1 − 8.96 ÷ 67.2 = 1 − 0.1333 = 86.7 %

最も近い値は 87 %。

よって 選択肢 3
💡 等高度飛行では標高が高い地点ほど重複度が下がる。「最小重複度」は必ず最高標高の地点で起きるので、そこから基線長を逆算するのが定石。画面短辺・長辺のどちらが基線と平行かは必ず問題文で確認する。

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出典:国土地理院「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」を加工して掲載(政府標準利用規約準拠)
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