測量士・測量士補 過去問ドリル

📐 応用測量測量士試験 午前 ― 分野別ガイド

第 25 問から第 28 問を占める分野で、路線・河川・用地の 3 本柱です。路線と用地は計算問題、河川は用語と数値の知識問題として出るのが通例です。計算の型は決まっているので、公式の使う順番さえ覚えれば安定して得点できます。

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この分野を解く(20問)

路線測量:クロソイドと円曲線

クロソイドは、直線から円曲線へなめらかにつなぐための緩和曲線です。基本式は次の 1 本です。

A² = R・L (A:クロソイドパラメータ、R:円曲線半径、L:クロソイド曲線長)

解く順番

  • ① L = A² ÷ R でクロソイド長を出す。
  • ② τ = L ÷ (2R) で接線角を出す(単位はラジアン)。
  • ③ 対称型なら円曲線の中心角は I − 2τ。円曲線長は R ×(I − 2τ)。
  • ④ 総延長は 直線 + クロソイド 2 本 + 円曲線。
対称型の「クロソイド+円曲線+クロソイド」の総延長は、整理すると L + R・I(I はラジアン)で一気に出せます。検算にも使えます。

交角 I は必ずラジアンに直してから R を掛けてください。度のまま掛けると桁が合いません。逆に、交角を求める問題では I = θ + 2τ と、円曲線の中心角に両側の接線角を足します。

単曲線の要素

要素式
接線長 TLR・tan(I/2)
曲線長 CLR・I(I はラジアン)
外距 SLR ×(1/cos(I/2) − 1)

設計変更の問題では、曲線中点を中心方向へ動かす距離が外距の増分にあたります。そこから新しい半径を逆算する、という流れになります。

河川測量

用語と数値の知識問題です。似ているが対象が違うものを取り違えないことが最大の論点です。

測量要点
距離標設置測量河口または幹川合流点を起点に、河心に沿って 200 m 間隔
水準基標測量水位標に近接した位置に 5〜20 km 間隔、2 級水準測量による
定期縦断測量平地は 3 級、山地は 4 級水準測量
定期横断測量水際杭を境に水部と陸部に分け、陸部は堤内 20〜50 m まで
深浅測量音響測深機で水深を測る。浅い場合はロッドやレッドで直接測定
汀線測量最低水面と海浜との交線を定める
紛らわしいペアを押さえてください。電波式水位計は「水位」、音響測深機は「水深」。水準基標は「標高」を与える点、基準点は「平面位置」を与える点。対象が違うので入れ替えれば誤りです。

断面図の縮尺は、縦断は横 1/1,000〜1/100,000、横断は横 1/100〜1/1,000(縦はどちらも 1/100〜1/200)。縦断は数 km〜数十 km を 1 枚に収めるので横方向を大きく縮める、と理由で覚えると混同しません。

用地測量

取得する土地の範囲と面積を確定させる作業です。判断の軸は「資料を勝手に加工しないこと」と「観測値の採用の仕方」の 2 つです。

公図の扱い

公図等転写連続図では、隣接する公図間で境界線が整合しないことがあります。このとき接合部を合わせるために線を編集してはいけません。編集すると公図が何を記載していたか分からなくなり、後の境界確認で根拠を示せなくなるためです。整合しないまま転写します。

観測値の採用

ネットワーク型 RTK 法による境界測量では、1 セット目のあと再初期化して 2 セット目を観測し、座標値には両セットの平均値を採用します。「1 セット目を採用し 2 セット目は点検値」とするのは誤りです。

再初期化を挟むのは、初期化(整数値バイアスの決定)が誤って固定された場合に検出するためです。

杭の種類と基準

用地境界仮杭を視通法で設置するとき、基準になるのは用地幅杭線と境界線の交点です。道路計画中心線ではありません。用地境界仮杭は取得範囲の縁を示す杭であり、その縁を決めているのは中心線から左右に必要な幅をとった用地幅杭線だからです。

復元測量で仮杭を設置する段階では、事前説明は行いますが原則として立会いは求めません。立会いを求めるのは境界確認の段階です。

面積計算

面積は座標法で計算します。三斜法は古典的手法で、現在は原則として用いません。座標から機械的に計算できて検算も容易だからです。

シューレースの公式 2S = |Σ(xi・yi+1 − xi+1・yi)|
座標が大きいときは原点を移してから計算すると桁を間違えにくくなります(面積は原点の位置によりません)。

境界整正

折れ線の境界を面積を変えずに直線へ引き直す問題は、次のように立式します。

旧境界と新境界で囲まれた閉じた多角形の符号付き面積がゼロになる、という条件を書けば、未知数が 1 つの方程式になります。あとは座標法で展開して解くだけです。「面積を変えない」=「方程式を 1 本立てる」と読み替えるのがコツです。

この分野の過去問 20問

  1. 令和8 第25問 図 25 に示すように,点 P を始点とし,点 Q を終点とする基本型クロソイド(対称型)の道路の建設を計画した。クロソイド曲線の主接線の交点を…
  2. 令和8 第26問 次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。…
  3. 令和8 第27問 図 27 は,境界点 A,境界点 B,境界点 C を順に直線で結ぶ境界線 ABC で区割りされた甲及び乙の土地を示している。境界点 A 及び境界…
  4. 令和8 第28問 次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における河川測量について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。…
  5. 令和7 第25問 図 25 に模式的に示すように,基本型クロソイド (対称型) の道路建設を計画した。点 A 及び 点 D をクロソイド曲線始点, 点 B 及び点…
  6. 令和7 第26問 次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違っ ているものはどれか。次の 1 ~ 5の中から選べ。…
  7. 令和7 第27問 境界点 A,B,C,D で囲まれた四角形の土地の面積を求めたい。 境界点 B は直接観測ができ ないため,補助基準点Pを設置し,点 A,P,C,…
  8. 令和7 第28問 次の a ~ d の文は,公共測量における河川測量について述べたものである。 ア ~ 才オ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。 次…
  9. 令和6 第25問 図25のように,国道と県道に接続する道路の建設を計画している。国道と県道はいずれも直線 である。新設する道路 P1 ~ P6 は,学校用地を避け…
  10. 令和6 第26問 次の1~5の文は,公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違ってい るものはどれか。 次の1~5の中から選べ。…
  11. 令和6 第27問 図 27 は、境界点 A、B、C を順に直線で結ぶ境界線 ABC で区割りされた甲及び乙の所有する土地を示しており、表 27 は、トータルステー…
  12. 令和6 第28問 次の a〜e の文は,公共測量における河川測量について述べたものである。 明らかに間違って いるものだけの組合せはどれか。次の1~5の中から選べ…
  13. 令和5 第25問 点Pを始点、点Qを終点とする基本型クロソイド(対称型)の道路建設において、円曲線部の半径R=180m、交角I=60°、クロソイドパラメータA=1…
  14. 令和5 第26問 公共測量における用地測量について述べた5つの文のうち、明らかに間違っているものを選ぶ問題。…
  15. 令和5 第27問 境界点 A、B、C、D で囲まれた四角形の土地の面積を求めたい。点 C は直接観測できないため、補助基準点 P を設置し、点 A、B、P、D を…
  16. 令和5 第28問 公共測量における河川測量について述べた文のうち、明らかに間違っているものはどれか。…
  17. 令和4 第25問 直線部分BP~BC、円曲線始点BC、円曲線終点EC、点Oを中心とする円曲線部分BC~EC及び直線部分EC~EPから構成される道路を計画。曲線中点…
  18. 令和4 第26問 次の a 〜 e の文は、公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。…
  19. 令和4 第27問 図 27 は、境界点 E、F、G を順に直線で結んだ境界線で区切られた甲及び乙の土地を表したものであり、土地を構成する各境界点の平面直角座標系(…
  20. 令和4 第28問 次の a 〜 e の文は、公共測量における河川測量について述べたものである。 ア 〜 オ に入る語句又は数値の組合せとして最も適当なものはどれか…