撮影計画の基本式
まず対地高度を出すところから始まります。
この式を対地高度について解けば H = 地上画素寸法 × 焦点距離 ÷ 素子寸法。撮影範囲は画素数 × 地上画素寸法で求まります。
ここで見落としやすいのが、画面の長辺と短辺のどちらが撮影基線と平行かです。重複度に効くのは基線方向の辺なので、問題文の指定を必ず確認してください。長辺を使ってしまう誤答が典型です。
重複度の計算
標高差のある土地を等高度で撮影する問題が定番です。考え方の芯はこうです。
手順
- ① 地上画素寸法から撮影基準面での対地高度を出す。
- ② 撮影基準面での撮影範囲を出す(画素数 × 地上画素寸法)。
- ③ 最高標高の地点での対地高度を出し、高度比で撮影範囲を縮める。
- ④ そこでの重複度から撮影基線長を逆算する(基線長 = 範囲 ×(1 − 重複度))。
- ⑤ 基線長は全域で一定なので、基準面の範囲と比べて重複度を出す。
隣接コース間(サイドラップ)を問われた場合も、考え方はまったく同じです。
倒れこみ
鉛直写真では、高さのある地物は主点から放射方向に倒れこんで写ります。塔の高さを求める問題では次の比例関係を使います。
(h:地物の高さ、H:対地高度、Δr:像の長さ、r:主点から先端までの距離)
注意したいのが、基準となる面の高さが地物ごとに違うケースです。縮尺を求めるのに使った建物と、高さを求めたい塔とで標高が異なる場合、それぞれの対地高度を分けて考える必要があります。海抜の撮影高度をいったん出してから、各地物の立つ面の標高を引くのが確実です。
重複度の数値を混同しない
| 測量方法 | 同一コース内 | 隣接コース間 |
|---|---|---|
| 空中写真測量 | 60 %程度 | 30 %程度 |
| UAV 写真点群測量 | 80 %以上 | 60 %以上 |
UAV のほうが大きいのは、SfM による三次元形状復元に多くの視差が必要だからです。空中写真の 60/30 と取り違える選択肢がよく出ます。
標定点と検証点
この 2 つは役割が正反対です。
標定点は三次元形状復元計算に与える点なので、計算結果は当然そこによく合います。その点で精度を測っても「入力どおりに計算できました」という結果しか出ず、評価になりません。検証点は計算に一切使わず、標定点からできるだけ離して配置します。「標定点を検証点としても利用し」という記述は誤りです。
標定点の配置は、作業地域を囲むように置き、さらに最も標高の高い地点と低い地点を含めます。標高方向の精度を確保するためです。
三次元点群測量の手法を区別する
- UAV 写真点群測量 数値写真から三次元形状復元計算で点群を作る。
- UAV レーザ測量 レーザ測距装置と位置姿勢データで直接計測する。三次元形状復元計算の工程はない。
- 車載写真レーザ測量 レーザの距離と、GNSS/IMU による車両の位置・姿勢を組み合わせる。
- 航空レーザ測量 レーザ測距データと最適軌跡解析データの統合解析。
固定局の基線距離にも基準があります。車載写真レーザ測量だけ 10 km 以内で、空中写真測量・UAV レーザ測量・航空レーザ測量はいずれも 50 km 以内。「車載だけ短い」と覚えてください。
リモートセンシング
センサの分類が出題の中心です。
| 種類 | 仕組み | 例 |
|---|---|---|
| 能動型 | 自ら電磁波を出して反射を受ける | 合成開口レーダ(SAR)、LiDAR |
| 受動型 | 対象が放射・反射する電磁波を受けるだけ | 光学センサ、熱赤外センサ |
SAR は能動型です。「対象物が自ら放射する電磁波を受信する受動型センサ」と書かれていたら、それは熱赤外センサの説明であり取り違えです。
波長の性質も頻出です。植物は近赤外を強く反射し(可視光より反射率が高い)、この差を利用して NDVI などの植生指標が計算されます。またマイクロ波は波長が長く雲を透過しやすいため、天候に左右されない観測ができます。
なお、プッシュブルーム方式のラインセンサは中心投影であって正射投影ではありません。スキャンラインごとに 1 つの投影中心を持ちます。