まず押さえる 3 つの区分
測量法は、測量を次の 3 つに分けています。この区分がすべての出発点です。
- 基本測量 国土地理院が行う測量。すべての測量の基礎になる。実施主体が国土地理院に限られるのが決め手で、「国が計画するすべての測量」ではありません。
- 公共測量 国や公共団体が費用の全部または一部を負担または補助して行う測量。「補助を受けるものは含まない」とする記述は誤りです。
- 基本測量及び公共測量以外の測量 基本測量や公共測量の成果を使用して実施する測量。「成果を使用しないで実施する」と書かれていたら定義が逆さまです。
測量計画機関と測量作業機関
公共測量には、計画する側と作業する側の 2 つの立場が登場します。
測量計画機関は測量を企画・立案する主体、測量作業機関はその指示または委託を受けて実際に作業する者です。ここで頻出なのが「計画機関は自ら作業機関になれるか」という論点で、答えはなれるです。必要な技術者(測量士・測量士補)を擁していれば、両方の役割を兼ねてよく、法律上排他ではありません。
また、測量業者は営業所ごとに測量士を 1 人以上置く義務があります。「測量士又は測量士補」では要件を満たしません。
手続きの相手先を取り違えない
法規で最も差がつくのが、誰に対して手続きをするのかという点です。選択肢は相手先だけをすり替えてくるため、ここを覚えていないと判断できません。
| 場面 | 相手先 |
|---|---|
| 公共測量の計画書の提出(技術的助言を求める) | 国土地理院の長 |
| 公共測量の成果を得たときの写しの送付 | 国土地理院の長 |
| 公共測量の成果を使用する際の承認 | 測量計画機関 |
| 永久標識・一時標識を設置したときの通知 | 関係都道府県知事 |
| 基本測量の成果・記録の謄本または抄本の申請 | 国土地理院の長 |
計画書の提出については「技術的に十分な実績があるので省略した」という選択肢がよく出ますが、実績の有無にかかわらず省略できません。例外規定はないと考えてください。
現場での対応を問う問題
近年は条文そのものではなく、作業機関が現場でとった対応の妥当性を問う形式も出ます。判断の軸は 2 つです。
報告のタイミング
事故や紛失は、影響の有無を自分で判断せず直ちに報告します。個人情報を含む媒体を紛失した場合、バックアップがあって作業に支障がなくても、情報流出の危険は残るため報告義務は消えません。「作業終了時にまとめて報告した」は誤りです。
測量以外の法令
作業機関には関係法令全般の遵守義務があります。伐採した枝葉を作業地付近で焼却する行為は野焼きにあたり、廃棄物処理法違反です。灰を清掃したかどうかは関係なく、焼却したこと自体が問題になります。作業規程だけを見ていると見落とす論点です。
間違えやすいポイントのまとめ
- 基本測量は国土地理院が実施するもの。国が計画すれば基本測量、ではない。
- 公共測量は「負担又は補助」を受けるもの。補助を除外する記述は誤り。
- 「以外の測量」は成果を使う測量。使わない、は定義が逆。
- 計画機関は自ら作業機関になれる。
- 営業所ごとに置くのは測量士。士補では不可。
- 標識設置の通知先は都道府県知事。市町村長ではない。