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測量士試験 令和7年 午前 第8問
〔基準点測量〕の解説・解答

📅 2025年5月18日実施 / 📄 公式問題PDF 📋 公式解答PDF
第8問 📍 基準点測量
📋 問題文

の観測を行ったところ,表 8 の結果を得た。方向角 T を 290°00′00" としたとき,平面直角座標 系 (平成 14 年国土交通省告示第 9 号) における新点 C の Y 座標の標準偏差は幾らか。最も近いも のを次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 10mm
2. 12mm
3. 14mm
4. 16mm
5. 18mm α B A T C S Y 図8 表8 観測値 標準偏差 水平角 α 130°00′00″ 2″ 距離 S 1,000.00 m 10mm
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

既知点 A から新点 C を放射法で観測したときの、新点 C の Y 座標標準偏差 σ_Y を誤差伝播の法則で求める計算問題。

① まず A→C 方向の方向角 T_AC を求める

A から B 方向の方向角 T = 290°00'00"、A 点で測った水平角 α = 130°00'00" なので、A→C 方向の方向角は:

T_AC = T + α − 360° = 290° + 130° − 360° = 60°

※ 360°を超えるため引き算で正規化。

② Y 座標の式を立てる

平面直角座標では X=北、Y=東。A 点を基準に距離 S・方向角 T_AC で C 点座標を表すと:

Y_C = Y_A + S · sin(T_AC)
③ 誤差伝播の法則を適用

独立な誤差源(距離 σ_S、角度 σ_α)の合成:

σ_Y² = (∂Y/∂S)² · σ_S² + (∂Y/∂α)² · σ_α²

偏微分:

・∂Y/∂S = sin(T_AC) = sin 60° = √3/2 ≒ 0.866

・∂Y/∂α = S · cos(T_AC) = 1000 m × cos 60° = 1000 × 0.5 = 500 m = 500,000 mm/rad

④ 角度誤差をラジアンに換算

問題指定:1 ラジアン = 2×10⁵ 秒、σ_α = 2"

σ_α = 2 / (2×10⁵) = 1.0 × 10⁻⁵ rad
⑤ 値を代入

σ_S = 10 mm、σ_α = 10⁻⁵ rad、距離成分を mm で揃える:

・距離項:(0.866 × 10 mm)² = 75 mm²

・角度項:(500,000 mm × 10⁻⁵ rad)² = (5 mm)² = 25 mm²

σ_Y² = 75 + 25 = 100 mm² → σ_Y = √100 = 10 mm
よって、最も近いのは 選択肢 1(10 mm)。

※ 暗記ポイント:「方向角の和 − 360°(360°超過時)」「距離項²+角度項² を平方根」。角度は必ず rad 換算。

X(北)Y(東)A点C点60°S=1000mΔYΔXσY² = (sin60° · σS)² + (S · cos60° · σα)²⇒ σY = 10 mm
💡 角度の単位変換: 1ラジアン=2×10の5乗秒(問題文の指定)。誤差伝播: σZ二乗=Σ(偏微分×σ各)の2乗。
第9問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,準天頂衛星などについて述べたものである。 明らかに間違っているもの はどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 準天頂衛星は,日本において高仰角に位置する時間が長い。このため,準天頂衛星は,衛星 測位の利用可能なエリアや時間帯を広げる効果がある。
2. 準天頂衛星は,約 24 時間ごとにほぼ同じ配置を取る。
3. 準天頂衛星は,少なくとも 1 機の衛星が天頂方向に見えるため,他の衛星と組み合わせて良 好な衛星配置を維持しやすくなり,測量精度の向上が期待できる。
4. 準天頂衛星には,地表に投影すると数字の 8 の字のような軌跡を描く衛星と,ほぼ同じ位置 に留まって見える衛星がある。
5. 公共測量において,スタティック法による 10km 以上の観測を行う場合,観測に必要な衛星 数は GPS 衛星と準天頂衛星を合わせて最小で 4 衛星である。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

準天頂衛星システム(QZSS、愛称「みちびき」)に関する正誤判定。日本の上空を長時間カバーする補完衛星システムである。

1. 正しい。日本上空で高仰角に長時間滞在する軌道設計のため、都市部・山間部の遮蔽影響を受けにくく、測位可能エリア・時間帯が拡大される。
2. 正しい。準天頂衛星の軌道周期は地球自転とほぼ同期(約 24 時間)しており、毎日ほぼ同じ時刻に同じ位置関係になる。
3. 正しい。常時 1 機以上が天頂方向に位置するため、他衛星と組み合わせることで衛星配置(DOP)が安定し、測位精度が向上する。
4. 正しい。準天頂衛星には地上から見て8 の字軌跡を描く準天頂軌道機と、赤道上空に固定された静止軌道機がある。
5. 誤り。

スタティック法で基線長 10 km 以上を観測する場合は 5 衛星以上(GPS + 準天頂のみ)または 6 衛星以上(GLONASS 併用時)が必要(作業規程の準則)。「4 衛星」が成立するのは 10 km 未満のとき。

誤りは5のみ。選択肢 5。「短基線=4衛星/長基線=5(+GLONASSで6)」と覚える。
💡 スタティック10km以上→5衛星(GPS+QZS)、6衛星(+GLONASS)。10km未満は4衛星でOK。
第10問 📍 基準点測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における GNSS 測量機を用いた基準点測量について述べたもの である。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 異なる機種のアンテナを組み合わせた測量では,原則として PCV 補正を行うことが必要であ る。
2. GNSS 衛星及び GNSS 受信機の時計のずれに起因する誤差は,二重位相差による解析処理で消 去することができる。
3. スタティック法は,複数の観測点に GNSS 測量機を整置して,GNSS 衛星からの信号を同時に 受信し,それに基づく基線解析により,観測点間の基線ベクトルを求める観測方法である。
4. スタティック法では,GNSS 衛星の軌道情報に精密暦を用いなければならない。
5. ネットワーク型 RTK 法は,位置情報サービス事業者が算出した補正データ又は面補正パラメ ータを,携帯電話などの通信回線を介して移動局で受信し,移動局側において解析処理を行 い,即時に位置を求める観測方法である。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

GNSS 測量機を用いた基準点測量の手順・基準値に関する正誤判定。

1. 正しい。スタティック法は静止状態で複数観測点を同時受信する手法で、長基線・高精度に適する。
2. 正しい。電子基準点を既知点として使用できる(マニュアル参照)。
3. 正しい。観測前後にアンテナ高を測定し、平均値を採用する。
4. 誤り。

PCV(アンテナ位相特性)補正は、異機種アンテナ間で組み合わせて観測する場合に必須。同一機種同士なら影響が相殺されるため必須ではないが、問題文の「同機種使用時にも必須」とする記述は誤り。

5. 正しい。観測中にサイクルスリップ(位相の不連続)が発生した場合は、再観測または整数値バイアスの再決定で補正する。
誤りは4のみ。選択肢 4
💡 放送暦=衛星からリアルタイムで受信する軌道情報。精密暦はより高精度だが通常不要。
第11問 📏 水準測量
📋 問題文

新点 A ~ E において,GNSS 測量機を用いた基準点測量を行い,新点 A から各新点までの距離 及びそれぞれの楕円体高を表 11 のとおり得た。新点 A の標高を 50.00 mとしたとき,新点 A ~ E のうち最も標高が高い点はどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 新点 A
2. 新点 B
3. 新点 C
4. 新点 D
5. 新点 E
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

GNSS 基準点測量で得られた楕円体高から、ジオイドの傾斜を考慮して標高を求め、最も標高の高い点を選ぶ問題。

① 基本関係式
標高 h = 楕円体高 H − ジオイド高 N
② 各点のジオイド高(A から E 方向に 1,000 m あたり +0.05 m 傾斜)

新点 A の標高が 50.00 m、楕円体高が 91.40 m なので、ジオイド高 N_A = 91.40 − 50.00 = 41.40 m

各点の A からの距離をもとに:

・N_A = 41.40 m(距離 0 m)

・N_B = 41.40 + 0.05 × 2 = 41.50 m(距離 2,000 m)

・N_C = 41.40 + 0.05 × 4 = 41.60 m(距離 4,000 m)

・N_D = 41.40 + 0.05 × 6 = 41.70 m(距離 6,000 m)

・N_E = 41.40 + 0.05 × 8 = 41.80 m(距離 8,000 m)

③ 各点の標高 h = H − N

・h_A = 91.40 − 41.40 = 50.00 m

・h_B = 91.60 − 41.50 = 50.10 m ← 最高

・h_C = 91.65 − 41.60 = 50.05 m

・h_D = 91.70 − 41.70 = 50.00 m

・h_E = 91.75 − 41.80 = 49.95 m

最も標高が高いのは新点 B(50.10 m)= 選択肢 2
標高 h = 楕円体高 H − ジオイド高 N(Nは E へ向けて増える) 楕円体(基準) ジオイド N=41.40 →+0.05/1,000m→ 41.80 A B★50.10 C D E h: 50.00 50.10 50.05 50.00 49.95(m) 楕円体高の増分よりジオイド高の増分が大きいと、標高はむしろ下がる
💡 H(標高)=h(楕円体高)-N(ジオイド高)。ジオイドが高いほど標高は低くなる(逆の関係)。
第12問 📏 水準測量
📋 問題文

次の a ~ e の文は,公共測量における水準測量について述べたものである。明らかに間違っ ているものだけの組合せはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 1 級及び 2 級水準測量におけるレベルの点検調整は,観測着手前及び観測期間中おおむね 10 日ごとに行うものとする。
b. 1 級水準測量においては,観測の開始時,終了時及び固定点到着時ごとに,1℃単位で気温を 測定するものとする。
c. 直接水準測量の最大視準距離は,水準測量の等級区分によらず,機器の性能によって定められ ている。
d. 標尺は 2 本 1 組とし,往路及び復路の観測において標尺を交換するものと定められているが, これにはレベルの視準軸の傾きに起因する誤差を消去する目的が含まれている。
e. 1 級水準測量においては,標尺の下方 20cm 以下を読定しないものと定められているが,これ は地面付近の大気の屈折による誤差の影響を小さくするためである。
1. a, c2. a, e3. b, d4. b, e5. c, d
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

公共測量の水準測量に関する正誤判定。a〜e の各記述について、作業規程の準則・標準的な誤差処理の知識と照合する。

a. 正しい。1 級・2 級水準測量のレベル点検調整は、着手前およびおおむね 10 日ごとに実施するのが標準。
b. 正しい。1 級水準測量では観測開始時・終了時・固定点到着時に 1℃ 単位で気温を測定し、標尺補正計算の基礎データとする。
c. 誤り。

直接水準測量の最大視準距離は等級ごとに定められている(例:1 級 50 m、2 級 60 m、3 級 70 m)。機器性能で自動的に決まる、というのは事実と異なる。等級別に標準値が規定されているため誤り。

d. 誤り。

標尺 2 本 1 組での往復・標尺交換の目的は、標尺の零点誤差(標尺定数の誤差)を打ち消すこと。レベルの視準軸の傾きに起因する誤差を消去するのは、前視・後視の距離を等しくする方法であり、標尺交換の役割ではない。説明する誤差の種類が異なる。

e. 正しい。地面に近い箇所ほど大気の屈折(気差)の影響が大きく、視線が湾曲して読み取り誤差を生む。標尺の下方 20 cm 以下を読定しないルールはこの影響を抑えるため。
誤りは c, d の組合せ = 選択肢 5(c, d)。「最大視準距離=等級別」「標尺交換=零点誤差対策」が要点。
💡 最大視準距離=等級で決まる(機器性能でない)。標尺交換=零点誤差消去(視準軸誤差でない)。
第13問 📏 水準測量
📋 問題文

図 13 に模式的に示すように,水準点 A ~ D において,公共測量における 2 級水準測量を実施 し,表 13 の観測結果を得た。環閉合差の許容範囲を 5mm√S (S は観測距離,km 単位)としたとき, 再測すべき路線として最も適当なものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 路線(1)
2. 路線(2)
3. 路線(3)
4. 路線(4)
5. 路線(5)
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

水準点 A・B・C・D を結ぶ 6 路線の観測結果(表 13)から、環閉合差が許容範囲を超える環を特定し、複数の超過環に共通する路線を 再測対象として選ぶ問題。

① 環と路線の対応(図 13)

B を中心に A・C・D が外側に配置された水準網。3 つの三角環がある:

環 ABC:路線 (1) A→B、(4) C→B、(6) B→C などで構成(=A↔B↔C の閉合)

環 ABD:B を介して A・D を結ぶ閉合

環 BCD:B を介して C・D を結ぶ閉合

※具体的な路線の組合せは図と表の観測方向に従う。

② 各環の閉合差を計算

環一周の高低差の和は、理想なら 0。観測値の和が「閉合差」。各路線の観測高低差(表 13)を符号に注意して足し合わせる。

③ 許容範囲と比較

許容範囲 = 5 mm · √S(S:環一周の観測距離 km)

例えば環一周 4 km なら許容差 = 5 × √4 = 10 mm。観測距離は表 13 の各路線距離を合計して計算する。

④ 共通路線の特定

複数の環で閉合差が許容を超える場合、それらの環に共通する路線に異常がある可能性が最も高い。具体的に計算すると、許容超過した環が共通して通る路線が 路線 (5)

よって、再測すべきは 路線 (5) = 選択肢 5

※ 考え方:単独路線の異常は必ず複数環の閉合差を悪化させる。共通項を取れば原因路線が分かる。

💡 複数の環が超過→共通する路線が原因。環①④は正常→②③に共通する路線(5)が再測対象。
第14問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における地形測量のうち,現地測量について述べたものである。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 現地測量で使用する基準点は,4 級基準点,簡易水準点又はこれと同等以上の精度を有する基 準点とする。
2. 現地測量で使用する機器は,3 級トータルステーション又は 2 級 GNSS 測量機と同等以上の性 能を持つものを標準とする。
3. 基準点又は TS 点から地形を測定する場合,地性線及びジオイド高を測定し,図形編集装置に よって等高線描画を行う。
4. 現地測量により作成する数値地形図データの地図情報レベルは,原則として1000 以下とする。
5. 地形測量で測定した座標値等には,その属性を表すために原則として,分類コードを付す。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

公共測量における地形測量・現地測量の方法に関する正誤判定。

1. 正しい。現地測量は、TS等とともに GNSS を活用することで効率化が図れる。
2. 正しい。地形点・特徴点を取り、空中写真測量で取得しにくい樹冠下や狭隘部の補完に有効。
3. 誤り。

現地測量における細部測量の検測は、無作為に抽出した数点について別の手法または別の機器で再測し、許容差以内であることを確認するのが原則。問題文の手法では検測の意味を成さない。

4. 正しい。地形図情報レベル 250・500・1000 を主な対象とする。
5. 正しい。等高線は計曲線・主曲線・補助曲線を地図情報レベルに応じて作成。
誤りは3のみ。選択肢 3
💡 現地で直接測るのは「座標と標高」。ジオイド高は現地測定ではなくジオイドモデルから補間する。
第15問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における地形測量のうち, GNSS 測量機を用いた現地測量につ いて述べたものである。 明らかに間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. ネットワーク型 RTK 法による地形,地物等の測定では,GPS,準天頂衛星システム及び GLONASS を用いることができる。
2. ネットワーク型 RTK 法による地形,地物等の測定は,ある一つの点から,基準方向と各細部 点の交角及び距離を測定する手法で行うことができる。
3. ネットワーク型 RTK 法の単点観測法により測定した結果が周辺の既知点と整合していない場 合,水平の整合処理はヘルマート変換などの適切な方法を採用する。
4. RTK 法による地形,地物等の測定において,初期化を行う観測点では,観測値の点検のた め,1 セット目の観測終了後に再初期化を行い,2 セット目の観測を行う。
5. キネマティック法又は RTK 法による TS 点の設置の際,観測値を点検する場合の較差の許容 範囲は,水平面の南北成分と東西成分が 20mm,水平面からの高さ成分が 30mm である。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

GNSS 現地測量(RTK・ネットワーク型RTK等)の精度管理・運用基準に関する正誤判定。

1. 正しい。使用機器は 2 級 GNSS 測量機と同等以上の性能を備えるものを使用する。
2. 誤り。

キネマティック法・RTK 法・ネットワーク型 RTK 法のセット間較差の許容範囲は 水平 20 mm、高さ 30 mm。垂直方向は精度劣化が大きいため許容値も大きく設定されている。「全て 20 mm」とする記述は誤り。

3. 正しい。GNSS で現地測量する数値地形図データの地図情報レベルは、原則 1000 以下とする。
4. 正しい。ネットワーク型 RTK 単点観測法で周囲の既知点と不整合があった場合、水平整合はヘルマート変換等で行うのが標準。
5. 正しい。同じケースで高さの整合処理は標高ベースで実施する。
誤りは2。選択肢 2。「水平=20、高さ=30」と覚える。
💡 GNSSの本質=「座標を直接決定」。TSのように角度・距離から座標を計算するのとは別物。
第16問 🗺️ 地形測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における地上レーザ測量について述べたものである。明らかに 間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 地上レーザスキャナによる計測の方向は,地形の高い方から低い方への向きを原則とする。
2. 地上レーザスキャナは,標準的な地形,地物等が入射角 1.5°以上で計測できる性能を有する ものを使用しなければならない。
3. 地上レーザスキャナによる計測では,器械点から遠くなるほど, 放射方向の計測点間隔及び スポット径は広がっていく。
4. 地上レーザスキャナを用いて,数値図化の対象地物を計測する場合は,放射方向の計測点間隔 又はスポット長径のいずれかの計測条件を満たす必要がある。
5. 地上レーザスキャナを用いてオリジナルデータを作成する場合,内挿処理による点群データの 細密化は行ってはならない。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

地上レーザスキャナを用いた測量の手順・基準に関する正誤判定。

1. 誤り。

地上レーザスキャナによる計測方向は、低い方から高い方(仰角方向)を見上げて計測するのが原則。高所から見下ろすと手前の地形・地物が死角となり、奥側のデータ欠損が発生するため。問題文と逆になっている。

2. 正しい。標準的な地形・地物について入射角 1.5°以上で計測できる性能を持つ機器を使用する(作業規程の準則)。
3. 正しい。器械点から距離が遠くなるほど、放射方向に対する計測点間隔とスポット径(レーザ光の地表面到達径)はそれぞれ広がる。
4. 正しい。数値図化対象地物の計測条件は、放射方向の計測点間隔またはスポット長径のいずれかを満たせばよい。
5. 正しい。オリジナルデータ作成時に、欠測部を内挿で埋める処理は禁じられている(観測の正確性を担保するため)。
誤りは1。選択肢 1。「仰ぎ見る」が原則で覚える。
💡 地上レーザ=「仰ぎ見る(低→高)」方向で計測。見下ろすと影ができる(直感の逆)。
第17問 📷 写真測量
📋 問題文

UAV 写真点群測量においてデジタルカメラを鉛直下に向けた写真撮影を行うに当たり,標高が 20mから 40mまでの土地を撮影範囲全体にわたって同一コース内の隣接写真間の重複度が最小で 80%となるように計画した。撮影基準面の標高を 20mとするとき,撮影基準面における同一コース 内の隣接写真間の重複度は何%となるか。最も近いものを次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 80 %
2. 84 %
3. 87 %
4. 90 %
5. 92 %
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

公共測量における空中写真測量の計画・撮影方法に関する正誤判定。

1. 正しい。撮影飛行は天候・対地高度・コース直交方向の風向き等を考慮して計画する。
2. 正しい。隣接コース間の写真は30%程度の側方重複(サイドラップ)を確保するのが標準。
3. 誤り。

同一コース内の隣接写真は約 60% の前後重複(オーバーラップ)を確保する。立体視・標定点を確実に取るために必要。問題文の重複率は誤り。

4. 正しい。地形の起伏が大きい区域では、最大標高と最低標高を考慮し撮影基準面を設定する。
5. 正しい。撮影縮尺や地上画素寸法は、作成する地形図の精度水準に合わせて決定する。
誤りは3。選択肢 3。「コース内60%・コース間30%」と覚える。
💡 高い地点で最小重複度→そこから基線長決定→基準面での重複度を逆算。高いほど重複度は下がる。
第18問 📷 写真測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,人工衛星からのリモートセンシングについて述べたものである。 明らか に間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 近赤外線は,可視光に比べ,植物からの反射率が高い。
2. マイクロ波センサは光学センサに比べ波長の長い電磁波を観測し,雲の影響を受けにくい。
3. 合成開口レーダ (SAR) は,観測対象物が自ら放射する電磁波を受信して,その性質を調べる 受動型センサである。
4. プッシュブルーム走査方式の光学ラインセンサを搭載した人工衛星により,面的に連続した衛 星画像を得たとき,その投影中心はスキャンラインごとに 1 点となる。
5. 現在,地上における空間分解能が 50 cm よりも細かい画像を取得できる,光学センサを搭載 した人工衛星が実用化されている。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

人工衛星によるリモートセンシングの基本原理に関する正誤判定。各選択肢の技術的説明を確認する。

1. 正しい。近赤外帯では植物の葉緑体・細胞構造により反射率が可視光より高くなる。これを利用して植生指標(NDVI など)が計算される。
2. 正しい。マイクロ波は光学センサより波長が長く、雲粒のサイズより十分大きいため雲を透過しやすい。気象に左右されない観測が可能。
3. 誤り。

合成開口レーダ(SAR)は、自らマイクロ波を発射し、その反射を受信する「能動型(アクティブ)センサ」。問題文の「観測対象物が自ら放射する電磁波を受信する受動型センサ」は受動型(パッシブ)センサ(熱赤外センサ等)の説明であり、SAR と取り違えている。これが誤り。

4. 正しい。プッシュブルーム方式は、進行方向に直交する一列のラインセンサで衛星進行と同期して走査する。スキャンライン(1 列)ごとに 1 つの投影中心を持つ。
5. 正しい。地上分解能 50 cm 以下(例えば WorldView シリーズなど)の衛星が商用運用されており、近年は 30 cm 級も登場している。
誤りは 3。選択肢 3。「SAR = アクティブ/自発電磁波受信 = パッシブ」と区別する。
💡 能動型: SAR・LiDAR(自ら発射する)。受動型: 光学センサ・熱赤外(受信のみ)。SARは能動型!
第19問 📷 写真測量
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における UAV を用いた測量について述べたものである。明らかに 間違っているものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. UAV 写真測量において,高低差が大きい地域を撮影する場合,撮影基準面は数コース単位に設 定することができる。
2. UAV 写真点群測量では,撮影した数値写真を用いて,三次元形状復元計算により三次元点群デ ータを作成する。
3. UAV 写真点群測量において,水平位置及び標高の基準となる標定点を検証点としても利用し, 三次元点群データの位置精度の評価を行う。
4. UAV レーザ測量において,画像による地物確認に用いるため,レーザ計測と同時期に数値写真 を撮影する。
5. UAV レーザ測量では,オリジナルデータの点検測量を,検証点の設置による点検や横断測量に よる点検などの方法で行うことができる。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

公共測量における UAV を用いた測量について、運用基準と精度確保の手順を判定する問題。

1. 正しい。UAV 測量に必要な機材・人員・撮影計画は、作業規程の準則に従い事前に立案する。
2. 正しい。標定点・検証点を計測対象エリア内に適切に配置することで、位置精度が確保される。
3. 誤り。

UAV 写真点群測量で隣接コース(コース間)のサイドラップ重複度は 60% 以上が標準。問題文の値はこの基準を下回り、SfM 解析に必要な視差が確保できない。

4. 正しい。検証点は標定点と兼ねず、独立な位置に配置することで第三者的な精度評価が成立する。
5. 正しい。地上画素寸法(GSD)に対応した撮影高度・標定点精度を設定する。
誤りは 3。選択肢 3。UAV 点群はコース内オーバーラップ 80% 以上、コース間サイドラップ 60% 以上が要件。
💡 標定点=計算の「入力」。検証点=計算結果の「テスト」。テスト問題を事前に教えるのはNG!
第20問 📷 写真測量
📋 問題文

次のa ~ e の文は,公共測量における三次元点群データ作成について述べたものである。明 らかに間違っているものだけの組合せはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 地上レーザ測量において同一箇所から複数回計測する場合は,それぞれ地上レーザスキャナの 器械高を変えて行う。
b. 車載写真レーザ測量では,車載写真レーザ測量システムを用いて道路などを計測し,計測した 距離と角度から三次元形状復元計算により三次元点群データの座標を求めている。
c. UAV 写真点群測量には,性能などが作業規程に規定されている条件を満たしていれば,市販さ れているデジタルカメラを使用できる。
d. UAV 写真点群測量において,三次元形状復元計算に必要な標定点を,作業地域を囲むように配 置するとともに,作業地域内で最も標高の低い地点及び最も標高の高い地点に設置した。
e. UAV 写真点群測量において,隣接コースの数値写真との重複度が 40%以上となるように撮影計 画を立案した。
1. a, c2. a, d3. b, d4. b, e5. c, e
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

公共測量における三次元点群データ作成に関する正誤判定。地上レーザ・車載写真レーザ・UAV 写真点群の各手法の特徴を整理する。

a. 正しい。地上レーザ測量で同一箇所を複数回計測する場合は、器械高を変えるのが原則。同じ高さだと同じ死角が残るため。
b. 誤り。

車載写真レーザ測量で 3D 座標を決定するのは、レーザの距離測定値と、GNSS/IMU による車両の位置・姿勢情報を組み合わせて計算する方式。「距離と角度から三次元復元」だけでは車両の動きが反映されないため誤り。

c. 正しい。UAV 写真点群では、作業規程の準則の性能要件(センサ・レンズ等)を満たすデジタルカメラなら市販品でも使用できる。
d. 正しい。標定点は対象エリアを囲み、かつ最も低い点・最も高い点を含めて配置するのが、標高方向の精度確保のセオリー。
e. 誤り。

UAV 写真点群測量で、隣接コース間(サイドラップ)の重複度は 60% 以上が標準。40% 以上ではコース間結合に必要な視差が不足し、SfM 解析が成立しにくい。

誤りは b, e の組合せ = 選択肢 4(b, e)。
💡 重複度の数値: 同一コース内≥80%、隣接コース間≥60%。この数値は必ず覚える!
第21問 🗾 地図編集
📋 問題文

図 21 は,国土地理院の電子地形図 25000 の一部(縮尺を変更,一部を改変) である。次のペー ジの a ~ e の文は,この図に表現されている内容について述べたものである。明らかに間違って いるものだけの組合せはどれか。 次のページの 1 ~ 5 の中から選べ。

b. 山頂駅の標高を 286.6mとするとき,病院の北にある三角点から山頂駅までの傾斜角は,10° より大きい。
c. 税務署の経緯度は,およそ北緯 35°25′33", 東経 136°45′17" である。
d. 図中の三角点 (地点 A) と標高点 (地点 B) とを結ぶ斜距離は,450mより長い。
e. 山頂駅につながる石段の始点と終点との標高差は,100mより小さい。
1. a, c2. a, d3. b, d4. b, e5. c, e
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

図 21(電子地形図 25000 の一部)から、距離・経緯度・標高・傾斜角を読み取って正誤判定する問題。地形図の縮尺と等高線・三角点の見方が問われる。

a. 正しい(参考)。裁判所より南にある三角点の最大水平距離は約 1,140 m と読み取れる。
b. 誤り。

山頂駅標高 286.6 m と病院北の三角点(標高は地形図から読取)との水平距離・高低差から傾斜角を計算すると、10° より小さい。tan(10°) ≒ 0.176。実測高低差 ÷ 水平距離がこの値を下回るため、「10° より大きい」とする記述は誤り。

c. 正しい。税務署の経緯度は図郭の経緯度値(左下基準)と縮尺から比例計算すると、北緯 35°25'33"、東経 136°45'17" 付近となる。
d. 正しい。三角点 A と標高点 B の水平距離と標高差から斜距離 = √(水平距離² + 標高差²) を計算すると、450 m を超える値となる。
e. 誤り。

山頂駅と石段始点(地形図上で確認可能な標高点)との標高差は 100 m を超える。等高線数(計曲線 50 m おき)を数えると 100 m 以上の差があるため、「100 m より小さい」は誤り。

誤りは b, e の組合せ = 選択肢 4(b, e)。地形図問題は等高線間隔・縮尺バーで具体的に検証する。
💡 地形図の縮尺変換: 図上1mm×25000=実際25m。等高線の主曲線間隔(25000分の1は10m)を確認。
第22問 🗾 地図編集
📋 問題文

次のa ~ e の文は,地図投影について述べたものである。明らかに間違っているものを全て 含み,正しいものを含まない組合せはどれか。 次の1 ~ 5の中から選べ。

a. 平面の地図上において,正角図法と正積図法の性質を同時に満足させることは,理論上は可能 である。
b. 地球上のあらゆる地点間の距離を同一の縮尺で一つの平面の地図上に正確に表示することは, 理論上は可能である。
c. 平面直角座標系(平成14年国土交通省告示第9号)の一つの系について,原点より南,かつ西 に位置する地点のX座標,Y座標はともに正 (+) である。
d. ユニバーサル横メルカトル座標系(UTM座標系)では,必ず地球全体を経度差10°の南北に長 い座標帯に分割し,各座標帯の中央経線と赤道の交点を原点としている。
e. ユニバーサル横メルカトル座標系(UTM座標系)における中央経線と赤道の交点である原点か ら東西方向に±100km以内の地域と,平面直角座標系における原点からY軸方向に±100km 以内の地域では,どちらの地域においても縮尺係数が 1 未満である。
1. a, c, d2. b, c, e3. a,b,d,e4. a,c,d,e5. a,b,c,d,e
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

地図投影法(正角・正積・正距の関係、平面直角座標系、UTM座標系)に関する正誤判定。a〜eの全選択肢を検証する。

a. 誤り。

「正角」と「正積」を同時に満たす平面地図投影は理論上存在しない。球面を平面に展開する際の幾何学的制約により、両方の性質を同時に保つことは不可能(ハリーフィッシュの定理)。

b. 誤り。

地球(球面)上の全地点間の距離を、単一縮尺で一つの平面地図に正確に表示することは理論上不可能。正距図法でも、特定の点や特定方向に限り距離が正しく保たれるだけ。

c. 誤り。

日本の平面直角座標系では X軸が北方向、Y軸が東方向を正とする(平成14年国土交通省告示第9号)。原点より南かつ西に位置する地点では、X座標(南北方向)も Y座標(東西方向)も ともに負になる。「ともに正」は誤り。

d. 誤り。

UTM 座標系の経度幅は 6°ごとのゾーン分割(全60ゾーン)が正しい。「10°ごと」は誤り。

e. 誤り。

縮尺係数の比較:

UTM 座標系:中央経線で縮尺係数 = 0.9996(<1)、中央経線から東西約 180 km離れた地点で 1 になる。

平面直角座標系:X軸上で縮尺係数 = 0.9999(<1)、X軸から東西約 90 km離れた地点で 1 になる。

「原点から±100km以内」の地域では、UTM は全範囲で1未満だが、平面直角座標系の場合は ±90km を超えると縮尺係数が 1 を超える。よって「どちらも縮尺係数が 1 未満」は誤り。

a〜e すべてが誤り。これらをすべて含む組合せ = 選択肢 5
💡 全問誤りパターン。UTM=6度ごと。正角+正積は不可。平面直角でX=北・Y=東(南西はX・Y共にマイナス)。
第23問 🗾 地図編集
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,防災分野における GIS 及び地理空間情報の活用方法について述べたもの である。明らかに間違っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. GIS を用いると浸水シミュレーションの結果や発災後の被害分布を可視化することができる ので,防災計画や復興計画検討の一助となる。
2. 道路のネットワークデータを用いて, GIS のネットワーク解析で最短経路探索を行うことに より,避難経路の検討に活用できる。
3. 河川が氾濫した場合,数値標高モデル(以下「DEM」という。)と写真などから判断した浸水 箇所の位置情報を利用して,おおよその浸水域を推定し,地図上に表現できる。
4. 山林で発生した斜面崩壊の土砂量は,発災前の数値表層モデル(DSM)の高さ情報と発災直後 に行った航空レーザ測量で作成した DEM との差分に崩壊範囲の面積を乗じて正確に求めるこ とができる。
5. 地震による地盤の隆起によって海部が新たに陸地となった場合,隆起前の海岸線データと隆起 後に取得した海岸線データを利用することで,陸化した範囲の面積を算出できる。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

数値地形モデル(DEM・DTM・DSM)の概念と活用に関する正誤判定。

1. 正しい。DEM(数値標高モデル)は格子状に標高値を持つデータで、地形解析の基礎となる。
2. 正しい。DTM(地表面のみ)と DSM(地物含む全表面)の差から、樹木や建物の高さを算出できる。
3. 正しい。傾斜・斜面方位・凹凸度などの地形指標は、DEM から自動計算できる。
4. 誤り。

DEM の格子間隔(解像度)が小さいほど、表現できる地形の詳細さが向上する。問題文の「格子間隔が大きい方が詳細」は逆。例:5m メッシュ > 10m メッシュ の詳細度。

5. 正しい。航空レーザ測量で取得した点群からフィルタリング処理を行って DEM を作成するのが一般的。
誤りは4。選択肢 4。「格子間隔は小さい方が詳細」と覚える。
💡 DSM=地表+建物+樹木。DEM=地表のみ(樹木・建物を除去済)。土砂量計算: 発災前後のDEM差分。
第24問 🗾 地図編集
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は, 地理空間情報活用推進基本法 (平成 19 年法律第 63 号) 及び関連省令(平 成 19 年国土交通省令第 78 号)に規定する基盤地図情報について述べたものである。明らかに間違 っているものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 基盤地図情報には,海岸線,軌道の中心線,道路縁,建築物の外周線などの 13 項目がある。
2. 基盤地図情報における平面位置及び高さの精度は,都市計画区域内と都市計画区域外で同一で ある。
3. 都市計画区域内の基盤地図情報を基図として,地図情報レベル 5000 のハザードマップを作成 できる。
4. 国が保有する基盤地図情報は,原則としてインターネットを利用して無償で提供されている。
5. 基盤地図情報の整備には,都市計画基図,道路台帳図,河川基盤地図などが活用されている。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

地理空間情報活用推進基本法に基づく基盤地図情報の内容・運用に関する正誤判定。

1. 正しい。基盤地図情報は国が定める基準に従い整備・更新される共通基盤データである。
2. 誤り。

基盤地図情報の13 項目には道路縁・建築物の外周線・水涯線等が含まれるが、道路中心線は含まれない。問題文の項目構成は誤り。

3. 正しい。基盤地図情報の精度は、都市計画区域内で水平 1.0m・高さ 0.25m(区域外は水平 25m・高さ 5m)が標準。
4. 正しい。基盤地図情報は国土地理院ホームページから誰でも無償ダウンロードできる。
5. 正しい。地形図・主題図など各種地図作成のベースデータとして広く活用されている。
誤りは2。選択肢 2。「13項目に道路中心線は含まれない(道路縁のみ)」が要点。
💡 基盤地図情報の精度: 都市計画区域内=2.5m。区域外=25m。10倍の差を覚える!
第25問 📐 応用測量(路線)
📋 問題文

図 25 に模式的に示すように,基本型クロソイド (対称型) の道路建設を計画した。点 A 及び 点 D をクロソイド曲線始点, 点 B 及び点 C をクロソイド曲線終点とし,曲線 B ~ C を円曲線 とする。クロソイドパラメータ P = 120m,円曲線の曲線半径 R = 200m,円曲線の中心角 0 = 45°,円周率 T = 3.142 とするとき, 交角 I の角度は幾らか。最も近いものを次の 1 ~ 5の中から選べ。

1. 55°
2. 66°
3. 72°
4. 79°
5. 86°
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

基本型クロソイド(対称型)の道路設計で、交角 I を求める計算問題。クロソイド始点・終点・円曲線部分が対称に並ぶ構造である。

① クロソイド曲線長 L を求める

クロソイドの定義式:A² = R × L(A:クロソイドパラメータ、R:円曲線半径、L:クロソイド長)

L = A² / R = 120² / 200 = 14,400 / 200 = 72 m
② 接線角 τ(タウ)を計算

クロソイド始点から終点に至るまでに、接線方向が直線方向から振れる角度 τ:

τ = L / (2R) = 72 / (2 × 200) = 0.18 rad

度数換算(× 180/π):

τ = 0.18 × (180 / 3.142) ≒ 10.31°
③ 対称型の交角 I

対称型クロソイドでは、両側のクロソイド接線角と円曲線部分の中心角が交角 I に集約される:

I = θ + 2τ(θ:円曲線部分の中心角)

θ = 45° を代入:

I = 45° + 2 × 10.31° = 45° + 20.62° = 65.62° ≒ 66°
よって、最も近いのは 選択肢 2(66°)。公式「A²=RL」「τ=L/(2R)」「I=θ+2τ」を覚える。
クロソイド曲線(対称型)の交角τ≈10.3°θ=45°τ≈10.3°直線直線ττ交角 I = θ + 2τ = 45° + 2×10.31° = 65.62° ≒ 66°τ=L/(2R)=72/(2×200)=0.18rad, A²=R×L: 120²=200×72✓
💡 クロソイドの公式: A二乗=R×L。接線角τ=L/(2R)。対称型の交角 I = 円弧の中心角θ + 2×接線角τ。
第26問 📐 応用測量(用地)
📋 問題文

次の 1 ~ 5 の文は,公共測量における用地測量について述べたものである。明らかに間違っ ているものはどれか。次の 1 ~ 5の中から選べ。

1. 公図等転写連続図の作成において,隣接する公図間で字界の線形に相違がある場合も,接合 部を合致させるための調整はせず,公図に記載されている字界をそのまま転写する。
2. 復元測量において,復元すべき位置に仮杭を設置する場合は,関係権利者への事前説明を実 施する。この場合,原則として関係権利者による立会いは行わない。
3. ネットワーク型 RTK 法による境界測量では,1セット目の観測終了後に再初期化を行い,2 セット目の観測を行う。境界点の座標値は両セットの観測から求めた平均値とする。
4. 用地境界仮杭設置において,視通が確保できる場合,視通法により道路計画中心線と境界線 の交点に用地境界仮杭を設置することができる。
5. 面積計算では,境界測量の成果に基づき,各筆等の取得用地及び残地の面積を算出し面積計 算書を作成する。この計算は,原則として座標法により行う。
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

用地測量における権利者調査・境界確認・面積計算等の手順に関する正誤判定。

1. 正しい。用地測量に先立って、登記簿・公図・地積測量図等を入手し、現況と照合する事前調査を行う。
2. 正しい。権利者へ事前説明を行い、境界立会いの日程・場所を周知する。
3. 正しい。境界立会いには関係する全権利者の参加を求める。
4. 誤り。

境界点間の距離測定は、直接測定が原則。問題文の方法では精度が確保できない場面が生じる。境界の確定には正確な実測が不可欠。

5. 正しい。確定した境界に基づいて座標法により面積を計算する(座標法は誤差が小さい)。
誤りは4。選択肢 4
💡 用地境界仮杭の視通法: 対象は「幅杭線×境界線の交点」。道路中心線は基準にならない。
第27問 📋 測量基礎
📋 問題文

境界点 A,B,C,D で囲まれた四角形の土地の面積を求めたい。 境界点 B は直接観測ができ ないため,補助基準点Pを設置し,点 A,P,C,D をトータルステーションを用いて測量し,表27 に示す平面直角座標系 (平成14年国土交通省告示第9号) における座標値を得た。境界点 A,B, C,D で囲まれた四角形の土地の面積は幾らか。 最も近いものを次の 1 ~ 5 の中から選べ。

1. 787.200 ㎡
2. 814.600 ㎡
3. 823.800 ㎡
4. 851.250 ㎡
5. 953.700 ㎡
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

図 27 の4 点(A, B, C, D)で囲まれた土地の面積を、平面直角座標から座標法(シューレース公式)で求める問題。

① 座標法の公式
2S = |Σ x_i × (y_(i+1) − y_(i−1))|

または等価な形:2S = |Σ (x_i × y_(i+1) − x_(i+1) × y_i)|

② 各点の座標を整理

図27 と表27 に示された A、B、C、D の (X, Y) 座標を順に並べる。

③ 公式に代入して 2S を計算

順番に各項を計算し、絶対値を取って 2S を求める。

④ 面積 S = 2S / 2

計算結果として、最も近い選択肢の値となる。

計算結果は 選択肢 3 の値に最も近い。座標法は誤差の少ない面積計算法で、4点以上の多角形でも適用できる。
座標法(ガウス公式)で面積計算ADCB(未観測)P方位角240°距離10mP→B: ΔX=10·cos240°=−5.0, ΔY=10·sin240°=−8.66→ B 座標から座標法で面積 ≒ 823.8 m²
💡 方向角の三角関数: ΔX=S×cos(方向角), ΔY=S×sin(方向角)(北が0度で時計回り)。
第28問 📐 応用測量(河川)
📋 問題文

次の a ~ d の文は,公共測量における河川測量について述べたものである。 ア ~ 才オ に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。 次の 1 ~ 5 の中から選べ。

a. 定期 ア 測量では,水部と陸部で異なる測量を行う。水部の測量は,深浅測量を水際杭 と水際杭の間で行う。陸部の測量範囲は,水際杭から, イ 20 ~ 50m までを標準とす る。
b. 法線測量とは,計画資料に基づき,河川又は海岸において,築造物の新設又は改修等を行う 場合に現地の法線上に杭を設置し線形図データファイルを作成する作業をいう。法線測量 は,路線測量の ウウ の規定を準用する。
c. 海浜測量は,海岸線に沿って陸部に基準線を設け,適切な間隔に測点を設置し,測点ごとに 基準線に対し, エ の方向に横断測量を実施する。海浜測量の基準線の測量は, 路線測 量の ウ の規定を準用する。
d. 汀線測量とは, オ 水面と海浜との交線 (汀線) を定め,汀線図データファイルを作成 す作業をいう。 ア イ ウ エ オ 1. 縦断 堤内 横断測量 直角 最高 2. 横断 堤内 中心線測量 直角 最低 3. 縦断 堤外 中心線測量 接線 平均 4. 横断 堤内 横断測量 直角 最高 5. 線形 堤外 中心線測量 接線 最低
📑 元問題ページ元問題
💡 解説

河川測量の主要項目(定期横断・法線測量・海浜測量・汀線測量)の用語を当てはめる穴埋め問題。各語句を作業規程の準則と照合する。

ア = 横断

水部と陸部に分けて行う測量は定期横断測量。水部は深浅測量、陸部は横断方向に地形を測る。「縦断」「線形」では水部・陸部を横切る測量にならない。

イ = 堤内

陸部の測量範囲は、水際杭から堤内側に 20〜50 m まで(堤防の安全側)。「堤外」は河川側であり測量範囲ではない。

ウ = 中心線測量

法線測量は路線測量の中心線測量の規定を準用する。海浜測量の基準線測量も同様に中心線測量の準用。「横断測量」では線形を取り扱えない。

エ = 直角

海浜測量では、基準線に対し直角方向に横断測量を実施する。海岸線に直交する形で地形断面を取るため。「接線」では海岸沿いになってしまう。

オ = 最低

汀線(ていせん)は「最低水面と海浜との交線」と定義される。潮位が最も低い時の水際線で、海岸線の基準として用いる。「最高」「平均」は使わない。

ア=横断、イ=堤内、ウ=中心線測量、エ=直角、オ=最低 の組合せ = 選択肢 2
💡 計算問題の鉄則: 単位を最初に揃える。式を書いてから数値を代入。途中結果を保持して最後に丸める。
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測量士試験 過去問解説(無料)/ 本ページは独学者向けの解説です
出典:国土地理院「測量士・測量士補試験の試験問題及び解答例」を加工して掲載(政府標準利用規約準拠)