100点満点の試験で、受験者の得点が平均60点、標準偏差10点の正規分布に従う。1,000人が受験し、上位3%が合格する場合、最低合格点は何点か。

正規分布と標準偏差の意味を、正規分布表と結びつけて使えるかを問う問題。平均 μ = 60 点、標準偏差 σ = 10 点、上位 3 % に入るための最低点を求める。
最初に確認しておきたいのが、受験者 1,000 人という数字は答えに一切使わないということ。求めるのは「上位 3 %」という割合に対応する点数であって、人数は関係しない(1,000 人でも 1 万人でも答えは同じ)。試験では、こうした使わない数値がまぎれ込んでいることがある。
正規分布表(表 5)が与えているのは上側確率 Q(u)、すなわち「標準正規分布で u より右側にある面積」である。「上位 3 %」とはまさに右端の 3 % のことなので、そのまま次のように置ける。
ここで 0.03 を 2 で割ってはいけない。半分にするのは「平均から両側に外れる確率」を扱う場合(信頼区間など)であって、本問は上側だけを見る片側の問題である。この取り違えが最も多い誤答パターン。
標準化とは、任意の正規分布を「平均 0・標準偏差 1」の標準正規分布に置きかえる操作で、次の式で表される。
u が「平均から標準偏差いくつ分だけ離れているか」を表している、と読むと意味がつかみやすい。今回は u のほうが分かっていて点数 x を知りたいので、この式を x について解く。
78.8 点に最も近いのは 79 点。上位 3 % に入るには平均より標準偏差 1.88 個分ぶん上、すなわち約 19 点上回る必要がある、というのがこの問題の意味するところ。