測量士・測量士補 過去問ドリル

測量士試験 令和元年度 午前 第18問〔写真測量〕解答と解説

令和元年度 第18問📷 写真測量

同時調整済の空中写真と既存の数値地形モデル(以下「DTM」という。)を用いて正射投影画像を作成したところ,図18 中の円で囲んだ部分のように,高速道路の高架橋部分にひずみが生じた。
次のa~dの文は,この高速道路の高架橋部分のひずみを改善するために検討した方法である。このうち改善の効果が期待できる方法として正しいものだけをすべて選んだ組合せはどれか。次の中から選べ。

第18問の図表
図表をクリックすると拡大します
a.既存のDTM を内挿して,より細かいメッシュ間隔のDTM を作成し,それを用いて正射投影画像を作成する。
b.既存のDTM に加えて,高速道路の高架橋部分の道路縁の高さ情報をステレオ図化により詳細に取得して,正射投影画像作成に用いる。
c.既存のDTM に加えて,高架橋下の谷の地表部分の等高線をステレオ図化により詳細に取得して,正射投影画像作成に用いる。
d.ひずみが生じた高速道路の高架橋部分について,より直上から撮影された別の空中写真を用いて,正射投影画像を作成する。
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解説

💡 高架橋の高さが DTM(地表面)に無いことがゆがみの原因。橋の高さを加える(b)か、倒れの小さい直上の写真を使う(d)。

正射投影は、DTM の高さを使って写真上の像の倒れ(比高による位置ずれ)を直す処理。DTM は地表面の高さなので、地面から浮いた高架橋はその高さが反映されず、像の位置が正しく直されずにゆがむ。原因が「橋の高さが DTM に無いこと」だと分かれば判断できる。

a. 誤り。

既存の DTM を内挿して細かくしても、元のデータに無い高架橋の高さは生まれない。地表面をなめらかにするだけで、ゆがみの原因は残る。

b. 正しい。

高架橋の道路縁の高さを図化して加えれば、橋の部分は実際の高さで正射変換される。橋の像が正しい位置に戻り、ゆがみは改善する。

c. 誤り。

谷の地表の等高線を詳しくしても、それは橋の下の地面の高さ。ゆがんでいるのは橋の上の道路で、その高さは相変わらず DTM に入らない。

d. 正しい。

真上に近い位置から撮った写真では、高い物の像の倒れが小さい。橋の高さが DTM に無くても、もともとのずれが小さいのでゆがみは目立たなくなる。

効果があるのは b と d。よって 選択肢 3。