測量士・測量士補 過去問ドリル

測量士試験 平成30年度 午前 第16問〔地形測量〕解答と解説

平成30年度 第16問🗺️ 地形測量

次の文は,地上レーザスキャナを用いた三次元点群データ作成について述べたものである。[ア] ~ [ウ] に入る数値及び語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。
地上レーザスキャナとは,地上に設置した機器から計測対象物に対しレーザ光を照射し,対象物までの距離と角度を測定することにより,対象物の位置や形状を三次元で計測する測量機器である。地上レーザスキャナからの距離測定は,照射光と反射光の時間差又は位相差を計測することで行う。
地上レーザスキャナを用いた計測を行う場合は,地上レーザスキャナから照射したレーザ光と対象物とがなす角(以下「入射角」という。)や,地上レーザスキャナから対象物までの距離に留意することが必要である。入射角が小さくなると,反射光の強度が弱くなることに加え,レーザ光の各点の照射範囲が広がるため,距離測定の精度が悪くなる。例えば,水平な場所において地上レーザスキャナを用いた計測を行う場合,地上レーザスキャナを器械高1.75 m で整置し,50 m 先の地面を計測すると,レーザ光の入射角は約 [ア] 度となる。また,斜面にレーザスキャナを設置してその斜面を計測する場合には, [イ] 計測を行うと,距離測定の精度が良くなる。
地上レーザスキャナを用いて計測したデータには,対象物を正しく計測できなかった計測点のデータも含まれることから,現地調査の結果や別途撮影した写真を参照しながらデータの [ウ] を行うことが必要である。また,後の工程で利用しやすいように,格子状のデータやTIN(不整三角網)のデータへ変換(構造化)することも多い。

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解説

💡 tan θ = 1.75/50 = 0.035 で約2°。斜面は下から上へ照射すると入射角が大きく精度が良い。誤計測点は除去する。

地上レーザスキャナでは、レーザが対象面に浅い角度でかすめるほど精度が落ちる。この性質から ア・イ を考え、ウ は計測後のデータ処理の名前を選ぶ。

ア:入射角

器械高 1.75 m から 50 m 先の水平な地面に当たるレーザと地面とのなす角 θ は、tan θ = 1.75 ÷ 50 = 0.035。関数表で tan 2° = 0.03492 なので θ ≒ 2°。→ ア:2

イ:斜面の計測の向き

斜面の下側から上に向けて照射すると、レーザは斜面に向かって立ち上がる角度で当たり、入射角が大きくなる。上側から見下ろすと斜面をかすめる向きになり、入射角が小さくなる。精度が良いのは前者。→ イ:低いところから高いところに向けて

ウ:不要な計測点の処理

通行車両・人・植生・水面の乱反射などで、目的の地表や構造物を正しく捉えていない点が混じる。写真や現地調査を見ながらそれらを取り除く作業(点群の編集、フィルタリング)が必要。補間は点の無い所を埋める処理で、誤った点の扱いではない。→ ウ:除去

ア 2・イ 低いところから高いところに向けて・ウ 除去。よって 選択肢 4。