次の文は,公共測量におけるGNSS測量機による水準測量(以下「GNSS水準測量」という。)について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。
解説
GNSS 測量機で水準点の標高を求める作業についての正誤問題。出題当時は別冊のマニュアル(GNSS 測量による標高の測量マニュアル)で定められていたが、今は準則第74条以下の「GNSS標高測量」(3 級水準測量に区分)に取り込まれている。正誤は公式の正答どおり出題当時の規定で判定する。
GNSS で得られるのは楕円体高なので、標高にするにはジオイド高が要る。使える衛星が増えて観測が安定したことと、ジオイド・モデルの精度が上がったことで、GNSS による標高決定が実用になった。
大気による電波の遅延は、水平位置より高さの成分に強く表れる。今の準則第89条でも、寒冷前線・温暖前線の接近や通過時など大気遅延の影響を大きく受けそうなときは観測を避けることにしている。
求める標高の基準となる既知点は、その標高自体が水準測量で決められていないと信頼できない。出題当時のマニュアルは、標高が水準測量で取り付けられた電子基準点に限って既知点に使えるとしていた(今の準則第75条の表では、既知点の種類は「電子基準点」と書かれている)。
観測時間は5 時間以上が標準で、2 時間では足りない。高さ方向は水平方向より精度が出にくいため、長時間のスタティック観測で誤差を平均化する。今の準則第89条でも「連続した 5 時間以上」とされている。
今の規則では、新点間や既知点と新点の距離は 6,000 m 以上を標準とし、40 km という上限は書かれていない(準則第75条)。結合多角方式が原則である点は今も同じ(準則第76条)。出題当時のマニュアルでは 6 km 以上 40 km 以下とされていたので、この問題では正しい記述として扱う。