次の文は,公共測量における地上レーザスキャナを用いた地形測量及び三次元点群データ作成について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。
解説
地上レーザスキャナは地上の 1 点から放射状にレーザを振るので、地面に当たる角度と点の間隔が斜面の向きで大きく変わる。この幾何を思い浮かべれば誤りの肢はすぐ分かる。なお今の準則では地上レーザ測量の章(準則第364条以下)が再編され、「三次元点群データ作成」「三次元観測データ」という工程名は使われていない。答えは変わらない。
上り斜面はスキャナに向かって起き上がっているので、レーザが地面に深い角度で当たり、同じ水平距離の中に多くの点が落ちる。下り斜面では地面をかすめるように当たって点の間隔が広がり、斜面の陰になって届かない所も出る。上り斜面に向けた方が多くの点を得られる。準則第376条第2項も、計測は地形の低い方から高い方へ向けて行うことを原則としている。
スキャナから遠い所ほど点の間隔が広がり、放射方向の位置精度が落ちる。同じ場所でも器械高を変えて計測すると、別の角度から点が加わって密度が上がる。準則第376条第9項も、同一箇所から複数回計測する場合は器械高を変えることを原則としている。
数値図化はオリジナルデータ(計測した点群)から地形・地物の座標を読み取り、数値図化データとして記録する作業(今の準則でも同じ:準則第393条)。
地形を表す点群を作るには、植生や構造物、移動体などに当たった点、つまり地面を捉えていない点を取り除く必要がある。今の準則では、オリジナルデータからフィルタリングで地表面の点だけを抜き出してグラウンドデータを作る形で規定されている(準則第381条)。
地形の形を表す三次元点群データは座標値の集まりで、作成に反射強度は要らない。反射強度は地物の判読や数値図化の資料として使うもので、今の準則でも計測時には反射強度を記録する(準則第376条第3項)が、点群の作成自体に使う必要はない。