測量士・測量士補 過去問ドリル

測量士補試験 令和7年度 第10問〔水準測量〕解答と解説

令和7年度 第10問📏 水準測量

次の文は,公共測量における 1 級及び 2 級水準測量の補正計算の基本的な考え方について述べたものである。[ア] ~ [ウ] に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。

標高とは [ア] からの高さのことをいう。湖面のように,力がつり合っていて水の流れがない面のことを静水面といい,[ア] も静水面の一つである。
図 10 に模式的に示すとおり,水準点 P,Q 間において水準測量を行ったとする。各測点 1,2,…,N において,チルチングレベルを整置し,主気泡管(棒状気泡管)の気泡を中央に導いた。各測点における観測高低差が全て 0 だった場合,同じ静水面上にある水準点 P 及び Q の標高は同じと言えるだろうか。
地球上では,自転による [イ] の影響で,高緯度ほど重力が大きくなる。そのため,一般に異なる二つの静水面は平行でなく,静水面間の間隔は低緯度から高緯度へ進むにつれて狭くなる。そのため,緯度の異なる 2 点間では,観測高低差が 0 であっても標高は異なる。このような路線で標高を求めるためには [ウ] を行う必要がある。

第10問の図表
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解説

💡 標高はジオイドからの高さ。自転の遠心力で高緯度ほど重力が大きく静水面の間隔が狭い。その補正が正規正標高補正(楕円補正)。

水準測量で測っているのは「静水面からの高さの差」であり、静水面どうしが平行でないことから補正が必要になる、という仕組みを問う。

ア = ジオイド

標高は平均海面を陸地まで延長した面、つまりジオイドからの高さ。ジオイドは重力の等ポテンシャル面なので静水面の一つである。地球楕円体は数学的に決めた面で、水がその上で静止するわけではない(楕円体からの高さは楕円体高)。

イ = 遠心力

地球の自転による遠心力は、自転軸から遠い赤道付近で大きく、重力を打ち消す向きに働く。また地球は赤道方向にふくらんでいるので、赤道付近は地球の中心からも遠い。結果として重力は低緯度で小さく、高緯度ほど大きい。重力が大きい所ほど静水面どうしの間隔は狭くなる。「復元力」はこの説明に関係しない語。

ウ = 正規正標高補正(楕円補正)

静水面どうしの非平行によって生まれる標高のずれを、緯度に応じた理論式で補正するのが正規正標高補正(楕円補正)で、1 級・2 級水準測量で行う(準則第67条)。標尺補正は標尺の目盛の長さ(温度による伸び縮みと検定値)を正すもので、静水面の非平行とは関係がない。

ア=ジオイド、イ=遠心力、ウ=正規正標高補正(楕円補正)で 選択肢 4。