測量士・測量士補 過去問ドリル

測量士補試験 令和6年度 第8問〔基準点測量〕解答と解説

令和6年度 第8問📍 基準点測量

次の文は,公共測量における GNSS 測量機を用いた基準点測量において,電子基準点 A,B を既知点とした場合のセミ・ダイナミック補正について述べたものである。
表 8−1 は,観測で得られた電子基準点 A から新点 C 及び新点 C から電子基準点 B までの基線ベクトルの Y 成分を示したものである。表 8−2 は各点における地殻変動補正パラメータから求めた Y 方向の補正量を示しており,元期座標値と今期座標値は,「今期座標値 = 元期座標値 + 地殻変動補正パラメータから求めた補正量」の関係がある。新点 C における元期の Y 座標値を求めるとき,表 8−3 の [ア] ~ [エ] に入る数値の組合せとして最も適当なものはどれか。次の 1 ~ 5 の中から選べ。
ただし,基線ベクトルの観測誤差並びに X 方向及び楕円体高の補正量は考えないものとする。
なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。

表 8−1
基線基線ベクトルの Y 成分(m)
電子基準点 A → 新点 C+7,000.000
新点 C → 電子基準点 B+13,000.040
表 8−2
名称地殻変動補正パラメータから求めた Y 方向の補正量(m)
(今期の Y 座標値 − 元期の Y 座標値)
電子基準点 A+0.010
電子基準点 B+0.040
新点 C+0.020
表 8−3
名称時期Y 座標値(m)
電子基準点 A元期−0.010
電子基準点 A今期[ア]
電子基準点 B元期+20,000.000
電子基準点 B今期[イ]
新点 C元期[ウ]
新点 C今期[エ]
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解説

💡 既知点を今期に直し、今期どうしで基線をつなぎ、新点を元期に戻す(元期=今期−補正量)。

セミ・ダイナミック補正とは,地殻変動で少しずつ動いている「今」の観測結果を,成果の基準となる時点(元期)の座標に合わせる処理である。観測した基線ベクトルは今の位置関係なので,①既知点を今期に直す → ②今期どうしで基線をつなぐ → ③新点を元期に戻す,の順で考える(基線解析の固定点に元期座標又は今期座標を用いることは準則第41条)。

ア:A の今期 = 元期 + 補正量 = −0.010 + 0.010 = 0.000
イ:B の今期 = 20,000.000 + 0.040 = +20,000.040
エ:C の今期 = A の今期 + 基線 = 0.000 + 7,000.000 = +7,000.000(検算:7,000.000 + 13,000.040 = 20,000.040 で B の今期と一致)
ウ:C の元期 = 今期 − 補正量 = 7,000.000 − 0.020 = +6,999.980

A の元期座標(−0.010)に基線をそのまま足すと 6,999.990 となり,どの選択肢にも合わない。時期の違う座標と観測値を混ぜないことがポイント。

ア = 0.000,イ = +20,000.040,ウ = +6,999.980,エ = +7,000.000 で 選択肢 4。