公共測量により水準点 A,B 間で 1 級水準測量を実施し,表 12 に示す結果を得た。温度変化による標尺の伸縮の影響を考慮し,使用する標尺に対応する標尺補正計算を行った後の水準点 A,B 間の観測高低差は幾らか。最も近いものを次の 1 ~ 5 の中から選べ。
ただし,観測に使用した標尺の標尺改正数は,20 ℃において +10 μm / m,膨張係数は +1.5 × 10−6 / ℃とする。
なお,関数の値が必要な場合は,巻末の関数表を使用すること。
| 路線方向 | 観測距離 | 観測高低差 | 気温 |
|---|---|---|---|
| A → B | 2.0 km | −50.0000 m | 28 ℃ |
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解説
💡 補正量=高低差×{改正数+(気温−20℃)×膨張係数}。伸びた標尺なら高低差の絶対値が大きくなる。
標尺補正の計算問題。標尺の目盛は 20 ℃の基準からずれている(標尺改正数)うえに,気温によって伸び縮みする(膨張係数)。この二つを足した 1 m あたりの補正率を高低差に掛ける。標尺補正計算は 1 級・2 級水準測量で行う(準則第67条)。
補正量 ΔC = ΔH × { C0 + (T − T0)× α }
C0 = 10 μm / m = 10 × 10−6,(T − T0)× α = (28 − 20)× 1.5 × 10−6 = 12 × 10−6
ΔC = −50.0000 × (10 + 12)× 10−6 = −50.0000 × 22 × 10−6 = −0.0011 m
補正後の高低差 = −50.0000 + (−0.0011)= −50.0011 m
標尺が実際より長い状態(改正数がプラス,しかも気温が高く伸びている)では,目盛 1 m 分の実際の長さは 1 m より長い。読みは実際の高低差より小さく出ているので,補正すると高低差の絶対値は大きくなる。この問題は下り(マイナス)なので,よりマイナス側の −50.0011 m になる。
補正後の観測高低差は −50.0011 m。よって 選択肢 2。