次の a ~ e の文は,公共測量における対応について述べたものである。その対応として明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。
a.道路上で水準測量を実施するため,あらかじめ所轄警察署長に道路使用許可申請書を提出し,許可を受けて水準測量を行った。
b.空中写真測量において,対空標識設置完了後に,使用しなかった材料は現地で処分せず全て持ち帰ることにして,作業区域の清掃を行った。
c.水準測量における新設点の観測を速やかに行うため,永久標識設置から観測までの工程を同一の日に行った。
d.夏季に行う現地作業に当たり,熱中症対策としてこまめに水分補給等をして,休憩を取りながら作業を行った。
e.現地測量に当たり,近傍の四等三角点の測量成果を国土地理院のウェブサイトで閲覧できたため,国土地理院の長の使用承認は得ずに,出典の明示をして使用した。
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解説
💡 新設点の観測は永久標識の設置後24時間以上たってから(準則第64条)。基本測量の成果を使うには国土地理院長の承認(測量法第30条)。
現場での対応が法令・準則に合っているかを見る問題。許可や承認が要る手続と、観測を始めてよい時期の2点が狙われている。
a. 正しい。
道路上で交通に影響する作業をするときは、道路交通法にもとづき所轄警察署長の道路使用許可を受ける。準則第4条も、交通などに関する法令を守るよう求めている。
b. 正しい。
余った材料を現地に捨てず持ち帰り、作業区域を片付けるのは、環境保全や土地の所有者への配慮として当然の対応(準則第4条は法令とあわせて社会的慣行の尊重も求めている)。
c. 誤り。
水準測量の新設点の観測は、永久標識を設置してから24時間以上経過してから行う(準則第64条第4項)。埋めた直後の標識はまだ地盤になじんでおらず、沈下などで高さが変わるおそれがある。設置と観測を同じ日に済ませるのは誤り。
d. 正しい。
作業機関は、現地作業での作業者の安全確保に適切な措置を講じなければならない(準則第10条)。熱中症対策はその代表例。
e. 誤り。
四等三角点の成果は基本測量の測量成果。これを使って基本測量以外の測量を行うには、あらかじめ国土地理院の長の承認を得る必要がある(測量法第30条第1項)。ウェブサイトで見られることと、使ってよいことは別。出典の明示は承認を得たうえで課される義務(同条第3項)で、承認の代わりにはならない。
誤っているのは c と e。よって 選択肢 5(c,e)。