次の文は,GNSS測量について述べたものである。[ア]~[オ]に入る語句の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。
[ア]測位とは,搬送波位相を用いて2点間の相対的な位置関係を決定する方法をいう。[ア]測位では,共通の衛星について2点間の搬送波位相の差を取ることで,[イ]誤差が消去された一重位相差を求める。さらに,2衛星についての一重位相差の差を取ることで[イ]誤差に加え[ウ]誤差が消去された二重位相差を得る。これらを含めた[エ]により,基線ベクトルを求める。
公共測量における1級基準点測量において,電子基準点のみを既知点としたGNSS測量を行う場合,測量計算に及ぼす地殻変動によるひずみの影響が大きくなるため,[オ]を行う必要がある。
解説
GNSS の相対測位で位相差をとる意味と、電子基準点のみを既知点にするときの補正を問う問題。「何と何の差をとると、どちらに共通な誤差が消えるか」を順に考える。
搬送波位相を使って2点間の相対的な位置関係(基線ベクトル)を決めるのは干渉測位(相対測位)。単独測位は1台の受信機でコードによる擬似距離から位置を出す方法で、精度は数 m 程度にとどまる。
2台の受信機が同じ衛星の位相を観測して差をとると、その衛星に共通な衛星時計の誤差が消える。
さらに2つの衛星について一重位相差どうしの差をとると、同じ受信機に共通な受信機時計の誤差も消える。
こうした位相差を使って基線ベクトルを求める処理が基線解析。三次元網平均計算は、得られた基線ベクトルを組み合わせて新点の座標を決める、その後の計算。
電子基準点のみを既知点にすると既知点間が長くなり、成果の元期からの地殻変動による歪みが効いてくる。そこで既知点は今期座標で網平均し、求めた新点の座標にセミ・ダイナミック補正を行って元期座標に戻す(準則第43条)。PCV 補正はアンテナの位相特性の補正で、スタティック法などの基線解析で原則として行うもの(準則第41条)。