測量士・測量士補 過去問ドリル

測量士補試験 令和5年度 第11問〔水準測量〕解答と解説

令和5年度 第11問📏 水準測量

次の文は,水準測量の誤差について述べたものである。[ア] ~ [エ] に入る語句又は数値の組合せとして最も適当なものはどれか。次の中から選べ。

a.視準線誤差は,レベルと前視標尺,後視標尺の視準距離を [ア] することで消去できる。
b.レベルの [イ] の傾きによる誤差は,三脚の特定の2脚を進行方向に平行に設置し,そのうちの1本を常に同一標尺の方向に向けて設置することで軽減できる。
c.標尺の零点誤差は,測点数を [ウ] とすることで消去できる。
d.公共測量における1級水準測量では,標尺の下方 [エ] cm以下を読定しないものとする。
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解説

💡 視準距離を等しく/鉛直軸の傾き/測点数は偶数/1級は下方20 cm以下を読まない(準則第64条)。

水準測量の代表的な誤差と、それを観測方法で消す・減らす工夫の組合せを問う問題。

ア:等しく

視準線誤差は、視準線が水平からわずかに傾いていることによる誤差。前視と後視の視準距離を等しくすれば両方の読みが同じだけずれ、高低差(後視 − 前視)では差し引きゼロになる。準則第64条第2項第五号も視準距離を等しくすると定めている。

イ:鉛直軸

レベルの鉛直軸が傾いていると、望遠鏡を向ける方向によって視準線の傾き方が変わる。標尺は1本が後視と前視を交互に受け持つので、その標尺に常に同じ脚を向けて据えると、脚の向きが進行方向に対して前・後と1回ごとに入れ替わり、傾きの影響が測点ごとに逆向きに現れて打ち消し合いやすくなる。完全には消えないため「軽減」と書かれている。水平軸の誤差は、望遠鏡を上下に振るセオドライトや TS で問題になるもので、ここには当てはまらない。

ウ:偶数回

2本1組の標尺を交互に使うので、測点数を偶数にすると出発点に立てた標尺が終点にも立つ。零点のずれが高低差の中で差し引かれ、消去できる(準則第64条第2項第三号)。

エ:20

1級水準測量では標尺の下方 20 cm 以下を読まない(準則第64条第2項第七号)。地表付近は温度差が大きく、大気の屈折やかげろうの影響が強いため。

ア 等しく、イ 鉛直軸、ウ 偶数回、エ 20。よって 選択肢 1。