次のa~eの文は,公共測量に従事する技術者が留意しなければならないことについて述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。
a.水準測量作業中に,標尺が駐車中の自動車に接触しドアミラーを破損してしまった。警察に連絡するとともに,直ちに測量計画機関へも事故について報告した。
b.局地的な大雨による災害や事故が増えていることから,現地作業に当たっては,気象情報に注意するとともに,作業地域のハザードマップを携行した。
c.測量計画機関が発行した身分を示す証明書は大切なものであるから,私有の土地に立ち入る作業において,証明書の原本ではなく証明書のカラーコピーを携帯した。
d.基準点測量を実施する際,所有者に伐採の許可を得てから観測の支障となる樹木を伐採した。
e.測量計画機関から貸与された測量成果などのデータをコピーしたUSBメモリを紛失したが,会社にバックアップがあり作業には影響が無かったため,測量計画機関にはUSBメモリを紛失したことを報告しなかった。
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解説
💡 土地への立入りは証明書の原本を携帯(法第15条を第39条で準用)。貸与データの紛失は影響が無くても必ず計画機関へ報告。
現場で実際に起こりそうな場面での対応が適切かを問う問題。他人の土地への立入り、障害物の伐除、事故や紛失の報告を、測量法と準則の総則の考え方に当てはめて判断する。
a. 正しい。
第三者の財産に損害を与えた事故なので、警察へ届け出るとともに、発注者である計画機関へもすぐに報告するのが適切な対応。準則第4条は、計画機関・作業機関・作業者に財産権・交通などに関する法令の遵守を求めている。
b. 正しい。
作業機関は現地作業での作業者の安全確保に適切な措置を講じなければならない(準則第10条)。気象情報の確認やハザードマップの携行はその具体策として適切。
c. 誤り。
公共測量で他人の土地に立ち入る者は、身分を示す証明書を携帯し、関係人から求められたら呈示しなければならない(測量法第15条第3項。公共測量には測量法第39条で準用)。持ち歩くべきは発行された証明書そのもので、カラーコピーでは身分の証明にならない。
d. 正しい。
測量の障害となる植物などは、あらかじめ所有者又は占有者の承諾を得て伐除できる(測量法第16条を測量法第39条で公共測量に準用)。許可を得てから伐採しているので問題ない。
e. 誤り。
貸与された測量成果などのデータは計画機関から預かっている情報で、紛失すれば外部に漏れるおそれがある。作業に支障が出たかどうかとは関係なく、直ちに計画機関へ報告して指示を受けなければならない。準則第4条も個人情報の保護等に関する法令の遵守を求めている。
誤りは c・e。よって 選択肢 5。