次の a ~ e の文は,GIS で扱うデータ形式や GIS の機能について述べたものである。明らかに間違っているものだけの組合せはどれか。次の中から選べ。
a.GIS でよく利用されるデータにはベクタデータとラスタデータがあり,ベクタデータのファイル形式としては,GML,KML,TIFF などがある。
b.居住地区の明治期の地図に位置情報を付与できれば,GIS を用いてその位置精度に応じた縮尺の現在の地図と重ね合わせて表示できる。
c.国土地理院の基盤地図情報ダウンロードページから入手した水涯線データに対して,GIS を用いて標高別に色分けすることにより,浸水が想定される範囲の確認が可能な地図を作成できる。
d.数値標高モデル(DEM)から,斜度が一定の角度以上となる範囲を抽出し,その範囲を任意の色で着色することにより,雪崩危険箇所を表示することができる。
e.地震発生前と地震発生後の数値表層モデル(DSM)を比較することによって,倒壊建物がどの程度発生したのかを推定し,被災状況を概観する地図を作成することが可能である。
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解説
💡 TIFF はラスタ形式。水涯線は標高を持たないので、標高で色分けするには DEM が要る。
データ形式の区別と、そのデータで何ができるか(必要な情報を持っているか)を判断する問題。
a. 誤り。
GML・KML は点・線・面を座標で記述するベクタ形式だが、TIFF(GeoTIFF)は画素ごとに値を持つラスタ形式である。
b. 正しい。
古い地図に座標を与えて位置合わせすれば、GIS 上で現在の地図と重ねて表示できる。重ねる地図は、古地図の位置精度に見合う縮尺のものを選ぶ。
c. 誤り。
水涯線は水部と陸部の境を表す線のデータで、標高の値を持っていない。浸水の想定範囲を標高で色分けするには、数値標高モデル(DEM)のような標高のデータが必要。
d. 正しい。
DEM から各地点の傾斜を計算できるので、傾斜が一定以上の範囲を抜き出して色を付けられる。
e. 正しい。
建物や樹木を含めた表面の高さを表すのが DSM なので、地震の前後で比べると、高さが大きく下がった所から倒壊した建物を推定できる。
明らかに間違っているのは a と c。よって 選択肢 2。